「モンキーマン」デヴ・パテルとジョーダン・ピールが組んだ復讐アクション映画です。まぁまぁでした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「モンキーマン」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

幼い頃に故郷の村を焼かれ、母も殺されて孤児となったキッド。どん底の人生を歩んできた彼は、闇のファイトクラブで「モンキーマン」と名乗り、殴られ屋として生計を立てていた。ある日、キッドはかつて自分から全てを奪った者たちのアジトに潜入する方法を見つける。

というお話です。

 

 

幼い頃に母を殺され、人生の全てを奪わ”キッド”は、夜な夜な開催される闇のファイトクラブで猿のマスクを被り、「モンキーマン」を名乗る”殴られ屋”として生計を立てていた。そんな生活を続けながらも、彼はずっと復讐の時を待っていたのだ。

 

母と自分は森に住む一族で静かに暮らしていたのだが、ある日、信仰宗教らしき一団を束ねる導師が、彼らの住む森が聖地だと言って警察などと結託し住民たちを強制的に排除したのだ。その時にキッドの母親は警察のトップに殺されたのだった。しかしその出来事は表には出ず、森は切り開かれて彼らの利益の為に開発をされることになる。

 

 

そんな事実を知っても何の手出しも出来ないキッド。裏の世界で生きながら情報を集め、導師や警察長官が集まる娯楽施設の経営者と妻を見つけ、妻の行きつけのカフェで彼女のサイフを掏らせる。サイフを返しに妻を訪ね、仕事が無いので雇って欲しいと申し入れる。上手く店に潜り込めたキッドは上司などに気に入られてVIPしか入れない場所の店員として働けるようになっていく。

 

復讐のタイミングを計りながら武器をどうやって店に持ち込むかなどを計画し、そして時はやってくる。キッドの目的はただ一つ「ヤツらを殺す」こと。復讐の化身「モンキーマン」となった彼の、人生をかけた壮絶なる復讐劇が幕を開ける。後は、映画を観てくださいね。

 

 

デヴ・パテルさんが初監督・原案・脚本をされて、ジョーダン・ピール監督が制作をされていると聞き、それは観なくちゃと思って観に行きました。うーん、ちょっとストーリーが粗いかなぁと思いましたが、デヴ・パテルはカッコ良かった。アクションも頑張っていました。

 

共演者に”第9地区”のシャールド・コプリーさんやボリウッドの名バイプレイヤー・ピトバッシュさんが出演していて、制作や総指揮に沢山の方々が関わっているようでした。あまりにも多いので、どういう枠組みなのかなと思ったのですが、米国・カナダ・シンガポール・インドの合作となっていたので、その関係で増えていたのかもしれませんね。

 

 

母親を殺された男が復讐をするという、それほど入り組んだお話ではありません。簡単なんだけど、もう少し何がどうなってという事を説明して欲しかったかな。宗教家らしき人が人気になって悪い奴らと手を組み、利益を貪るためにキッドの母親を含む一族の人々を殺すんです。でも、もう少し丁寧に敵の事も描いてくれないと、利益が欲しいからというだけでその後にどんな開発がされてどんなふうに利益を貪っているのかというのがあまり見えないんです。

 

キッドがそれほどに憎む理由として母親を殺されたからというのは解るけど、回想で殺された場面が出てくるだけでどうして殺されることになったのか、警察長官との間になにがあったのかは全く描かれていないので、観ている方は主人公ほど敵を憎らしいと思えないんです。

 

 

確かに警察長官は外道だし宗教家はとてもずる賢そうだけど、もっと憎らしく描いて欲しかったな。そうしたら、キッドがあれほどに憎んで子供たちに情報を集めさせて、店に入り込んで殺すまでが正当化されるというか、ごもっともですって気持ちになれたような気がするんです。

 

でね、一度襲撃して失敗し、再度の襲撃までの間に助けてくれている人がいたんだけど、その人もイマイチ詳しく描かれないんです。底辺の人たちで、味方だということは解ったけど、なんとなーくモヤモヤーと流れてしまい、チャチャッと再襲撃になるから唸ってしまいました。まぁ、最後のアクションは本当にカッコよくて盛り上がったんですけどね。

 

 

もう一つ、闇のファイトクラブでモンキーマンとして戦っているのは良いけど、実はすごく強いとか何か得意な武器があるとか、何かあって欲しかったのよね。ただ殴られ屋というかイカサマ用のヒールとして出ているだけとして描かれていたので、特徴が欲しかったなと思いました。このパターンはよくあるでしょ。スパイダーマンだって最初はファイトクラブで戦っていたしね。

 

復讐アクション映画ではあるけど、イマイチ徹底したストーリー作りが出来ていなかったような気がしました。ジョーダン・ピールが制作だから、もっとストーリーが作り込まれているのかと思って期待していたんだけど、期待しすぎちゃったかもしれません。普通のB級アクション映画としてなら十分に楽しめると思うけど、ハードルが上がっちゃっていたから、少しがっかりでした。デヴ・パテルさん、好きなんですけどねぇ。

 


 

アクションと殺戮がやりたいなら徹底してやってくれちゃっても良かったのに。妙にリアルを意識したのか、キッドが弱いんです。もう完璧に強くてバンバン殺しちゃっていいんです、ハリウッド映画の定番ですから。あり得ないやり方で殺してくれて良かったんです。キッドが超人のようになって、警察長官なんて残酷に殺して良かったんですよ。リアルに殴り合って殺すから迫力に欠けるんです。ワイヤーアクションを使ったり、スタントを使ってのアクションだったりすれば、もっと面白かったかもしれません。

 

あまり沢山の映画館で上映していないのでどうしてなのかなと思ったのですが、こういう事だったのかと納得しました。もっと派手なアクションで楽しませてほしかったです。ジョン・ウィックのスタッフなんだから同じように派手にしてくれて良かったのに。次回はそうなることを願っています。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。文句も書きましたが、デヴ・パテルさんは素敵だしお話も楽しめたので良いかなと思います。B級映画でも楽しめる方ならきっと楽しんでいただけると思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「モンキーマン」