「ロボットドリームズ」
を観てきました。(株)クロックワークスさんの”シークレット試写会”が当選しまして、どんな映画かなと楽しみにいったら、この映画だったんです。
ストーリーは、
ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、2人は離ればなれになってしまう。
というお話です。
1980年代のマンハッタン。ドッグは一人で暮らしています。人との交流が苦手なドッグは友達がおらず、TVショッピングで「友達ロボット」の広告を見て電話をします。数日後ロボットが届き、ドッグとロボットは仲良くなり、アースウィンド&ファイアーの"September"でダンスをしながら強い友情で結ばれていきます。
夏が終わりに近づき、2人で海に出かけます。ドッグはロボットをビーチに連れていくと、初めて見る海に興味深々のロボット。長い一日を水浴びをし、日向ぼっこをしてビーチで寝てしまいます。目を覚ますと既に暗くなり、ロボットは錆びて動けなくなっていることに気が付きます。
ドッグは慌てますが夜になってしまいどうすることも出来ません。一度家に帰り翌日に道具を持って戻ってきましたが、ビーチが閉鎖されてしまい、来年の6月1日にならないと入れないと言われてしまいます。
何度も忍び込もうとしますがその度に警察に見つかり、最後には警察に連行されてしまいます。1年待つしかなくなり、ドッグは来年の6月1日を忘れないように冷蔵庫に”彼を連れに行く”というメモを貼って忘れないようにします。
ロボットは海辺でうとうとしながら、ビーチから脱出してドッグと一緒に幸せに暮らしているという夢を何度も見ますが目が覚めると海辺にいます。そして月日が経ち…。後は、映画を観てくださいね。
スペインのパブロ・ベルヘル監督が初めて手掛けた長編アニメ映画でアメリカの作家サラ・バロンのグラフィックノベルを映画化したものです。シークレット試写会でしたので、会場で初めてこの映画を知り、可愛い絵柄だけどどんな映画なのかしらと楽しみに観ました。
1980年代のニューヨークで擬人化された動物たちが住む街です。主人公のドッグは人付き合いが下手なようでお友達がいません。寂しいなと感じたドッグはTVショッピングでやっていた”お友達ロボット”という商品が気になり、とうとう電話をして取り寄せます。届いたロボットを起動し、ドッグと生活を始めたロボットは感情も持つようになり、良い友達になって行きます。
ドッグの姿を見ていたら、私も同じような感じだなと思いました。会社勤めをしていると、月から金まで働いて土日で休んだらまた月曜でしょ。土日で遊びに行けばと思うけど、土日まで人に気を使って頑張って遊びに行ってたら疲れちゃいますよね。友達はいたとしても頻繁に会えないし、特にコロナ禍から人とのコミュニケーションが遠ざかっているような気がするんです。
それに、今は会社に行っても人とのコミュニケーションってほとんど無いんじゃないかな?仕事の後に飲みに行ったり、休日に会社の人と遊んだりって無くなりましたよね。私、今、少しだけ行政系の会社に外部職員として週に数日だけ行っているのですが、仕事中に話はしないし、昼休みも机でお弁当を食べて寝ていて、全くコミュニケーションが無いんです。
私が若い頃に勤めていた時はパワハラ・セクハラなんて言葉は無い時代で、先輩が昼休みに奢ってくれたり、仕事後に飲みに連れて行ってくれたり、おやつの時間にアイス買いに行ってこいと言われてみんなのアイスを買ってきておやつをしていたりという、会社がコミュニティだったんですけど、今は仕事場だけですもんね。その分、自分の時間が持てるとは思いますけど、人との交流がネットに傾きますよね。
そうなると一人で出来る趣味に没頭して、ふと気が付くと寂しいかもっていう気持ちに気が付く。ドッグを見ていると、そんな風に見えました。一度、寂しさに気が付くと、もう居ても立っても居られなくなって、TVショッピングでお友達ロボットを買っちゃうという気持ち、凄く共感が出来ました。私もTVショッピングじゃなくても、ネットでポチッとしてしまいそうですもん。
でね、ここからが良いんだけど、そのロボットと凄く仲良くなるんです。いつも一緒ですから家族同様ですよね。どこに行くにも一緒に出掛けていて、夏には一緒に海水浴に行くんです。ここでおや?と気が付くのですが、ロボットの説明書に水はダメって書いてあったと思うんだけどな。この時代のロボットでしょ。樹脂系ではないので、どう考えても水はダメでしょ。
そして海辺で錆びて動けなくなってしまうんです。で、ロボットを一晩置いておいて、次の日に修理に行くと海が閉鎖されていて入れないんです。これ警察に落とし物の届出をして、あれが自分のロボットですと言えば回収させてくれると思うんだけどな。いくら閉鎖をしていてもそれは許可してくれるでしょ。でも、この世界ではそういうことは出来ず、海開きまで1年待つことになるんです。
海辺で一人きりのロボットはうとうとしながらドッグとの生活を何度も夢見ているんです。ドッグもロボットを夢見ながら、新しい道を模索していきます。離れ離れの2人はどうなっていくのか。ネタバレしちゃうと面白くないから書けないけど、驚くような結末にたどり着き、私は号泣でした。え?と思ったら目から涙が溢れていて、知らない内にそれくらい感動していたんです。家で観ていたら、声を押し殺さないでワンワン泣いていたと思います。それくらい良い最後でした。
そしてこの2人の絆になっているのが、アースウィンドアンドファイアーのセプテンバーなんですよ。これがまた泣かせるのよねぇ。私、この曲に弱いのかもしれないけど「最強のふたり」の時もこの曲で泣かされたもんなぁ~。いやぁ、こんな可愛いアニメなのにこんなに感動させられるなんて想定外でした。
友達っていつも一緒にいたいけどそれぞれの生活があってこその友達だし、長く会えない時間があったとしても再会したら距離は無くなっていつものふたりに戻れるでしょ。そんな友達の事を描いていて良い作品でした。これほど泣かされるとは驚きでした。
私はこの映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。公開は11月です。私は映画館にも観に行くけど、Blu-ray化されたら絶対に買います。これは何度でも観たい作品だと思いました。最後にこの映画、ほとんどセリフがありません。効果音と音楽のみなんです。それも素敵ですよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ロボットドリームズ」