「呪葬」途中までは霊が近づいてく怖さがあるけど、後半に失速してしまいます。ちょっと残念です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「呪葬」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

祖父の葬儀のため、疎遠にしていた実家に帰ってきたシングルマザーのチュンファとその娘チンシェン。冷え切った家族との関係に失望するチュンファだったが、叔父の助けもあり、祖父の初七日まで留まることに。しかし屋敷にはびこる怪異に悩まされ、やがて彼女は娘チンシェンとともに、さらなる恐怖に飲み込まれていく。

というお話です。

 

 

台北に棲むシングルマザーのチュンファは、腎臓病の娘チンシェンのために昼夜を問わずに働いていた。ある日、深夜のコンビニでバイトに入っていると、誰もいないのに出入口のセンサーが鳴り、人影が横切ったように見える。驚いたチュンファは影を追っていくがふと気が付くと居眠りをしていた。このせいでコンビニのバイトはクビになってしまう。

 

この出来事があったその日、叔父から電話があり祖父が亡くなったという。幼いころから可愛がってくれた祖父のために実家に帰ることにするチュンファだが気が進まない。実家は10年近く疎遠にしていたのだ。逃げるように実家を出て一人で台北で暮らし始め、一度も戻らなかった。

 

 

初七日の夜、死者の魂は家に戻って来る。優しかった祖父を最後に見送るため、実家に戻ったチュンファとその娘チンシェン。年月が経っても冷たく無礼な父、嫌みの絶えない姉、おどおどした義兄、どこかよそよそしい母。居場所の無いチュンファだが、叔父の助けもあり、なんとか初七日まで過ごそうと決意する。

 

しかし、彼女の意思に反して、不気味な悪夢が彼女を襲うようになる。奇妙な物音にはじまり、家にはびこる怪異に慄くチュンファだが、ついにはチンシェンにも同じ症状が現れる。疲弊した彼女たちは、想像を絶するさらなる恐怖に巻き込まれていく。後は、映画を観てくださいね。

 

 

台湾のホラーだと聞き、面白そうだなと思って初日に観に行ったのですが、うーん、ホラーではあるけど、一番怖いのは人間っていうのがどーもしっくりこないんですよねぇ。確かに本当に人間が一番怖いんだけど、それメインで描いちゃうと霊たちの怖さが無くなっちゃうから、そこまで怖がらせてきた出来事が無駄になっちゃうんですよねぇ。

 

最初の方は霊が寄ってきて、チュンファとチンシェンを怖がらせているんですよ。でも、これが祖父なのか、親族関係なのか分からないんです。私は、きっと実家に帰ってくるなという警告だったんだと思うけど、結局、祖父に可愛がられただろと言われて、実家に帰るんです。

 

 

実家に帰っても、家の中を霊らしきモノが動き回っているし、悪い夢を見るしで、やっぱり帰りたいと思い始めるんだけど、祖父が帰ってくる初七日までだけは残ろうとするんです。それが相手の思う壺なんじゃぁ~って思ったけど、仕方ないわね。直ぐに帰っていれば何とかなったのになぁ。

 

そしてどツボにハマっていくんです。どんな壺かは言えませんが、せっかくここまで驚かして、怖がらせてきたのに、いきなりはぁ???となるんです。人間的な犯罪になっていくんです。そうなると、じゃ、今までの霊とかの意味はなんだったのってことなるでしょ。脅して何が楽しかったのか、何をしたかったのか、全くここで解らなくなるんです。

 

 

まぁ、よくある人間の恨みなのですが、それなら態々、霊とかを使わないで、普通に殺せば良かったんじゃないの?意味がないでしょ。たとえば凄く恨んでいて、どうしてもただ殺すだけじゃ物足りなかったというなら仕方がないけど、それなら10年も待たなくても良かったんじゃないかと思うのよ。不思議でしょ。

 

そんなお話なので、前半はドキドキハラハラ出来るんだけど、後半に色々と解ってくると、話にのめり込めなくなっていくんです。納得がいかなくなってしまって、何で?どうして?何がしたかったの?といくつもの疑問符が頭の中に一杯になっちゃったんです。

 

 

結局、最後の最後で、またどんでん返し的なことがあるんだけど、それして何がしたいの?って言いたくなっちゃうんです。恨みを晴らしたかったハズなんだけど、今度は何をするんだろう。ま、怖さは感じたから良かったとは思うけど、理屈的には全く意味が解らんって感じなのよ。

 

怖くも無いし、話の辻褄も合わなくなっていくし、目的も、説明してくれるんだけど、は?それだけなの?って思っちゃうんです。敵は強そうじゃないし、術を使えるってことなんだけど、その術を使って相手を傷つけられるのかって言ったら、役に立たないんです。悪役が魅力的じゃないので、あんまり楽しめないんですよねぇ。

 

ごめんなさい、面白い要素があまり無くて、良い感想が書けませんでした。だって、怖いと思って観に行ったのに、怖くないんですもん。貞子系とか呪怨とかっぽい作品を期待していたのになぁ。人間が敵なら、もっと魅力的な相手にしてくれないと楽しめません。

 

 

私はこの映画、一応お薦めしておこうかな。主演の俳優さんがアイドルグループのセリーナ・レンさんという方らしいので、その人気グループが好きな方には良いのかもしれません。でも、ストーリーは、あまり期待しないでください。怖さも期待しないでください。とりあえず、話題作りと思って、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「呪葬」