「罪深き少年たち」警察の隠蔽体質はどの国も同じですね。検察までグルになるなんて外道にも程がある。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「罪深き少年たち」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

1999年、全羅北道の参礼にあるウリスーパーマーケットで強盗殺人事件が発生。捜査は難航を極めたが、警察は近所に住む3人の少年を容疑者として逮捕し事件は終結した。翌年、敏腕刑事のファン・ジュンチョルのもとに、ウリスーパー事件の真犯人に関する情報が寄せられる。当時の捜査内容や記録に不可解な点が多いことに気付いたファンは、やがて事件に隠された秘密と警察・検察の暗部を目の当たりにする。

というお話です。

 

 

1999年にサムインのナラ・スーパーマーケットで強盗事件が起こり、77歳の女性が殺害された。捜査は難航したが、警察は突然に近所に住む3人の少年を逮捕した。少年たちは自白を強要され、学習障害のある少年3人が投獄されたのだ。

 

1年後担当刑事たちは昇進し、新しい刑事が配属された。狂犬と呼ばれるファン・ジュンチョルだ。彼の元にある電話がかかって来る。ウリスーパー事件の真犯人を知っているという密告だった。あの事件は解決済みだとする同僚たちに反して捜査資料を調べ始めるジュンチョル。捜査内容や記録に不自然な部分が多く、現場検証のビデオさえ消されてしまっている。

 

 

上司からは手を出すなと言われるが、ジュンチョルは諦めずに情報を集め、密告者の話などを聞くと警察と検察が秘密にしてきた暗部にたどり着いてしまう。少年たちは字も書けないのに告白文を書いているのだ。完全にでっち上げだということが解り、真犯人も見つかっていくのだが、警察・検察は決して過ちを認めようとしない。

 

ジュンチョルが有罪判決を受けた少年たちに真実を言うようにと促すのだが、取り調べ時に警察や検察に脅迫を受けて真実を話せなくなってしまう。結局は真実を隠蔽され、少年たちは犯罪者として刑期を全うするしかなくなってしまった。そしてジュンチョルも警察と検察を敵に回したということで左遷されてしまう。

 

それから数年経ち、刑期を終えて成人となった少年たちは警察と検察を相手取り裁判を起こす。えん罪で投獄されたと訴えたのだ。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白かったです。日本でもよく題材にされる警察内部の隠蔽気質を描いていて、この事件内容は実際に起こった事件を題材にして描かれているそうです。

 

日本でも、昭和時代の事件が今になって再審とかしていますよね。有名なのが「袴田事件」ですかね。映画にもなっているので知っていますが凄く昔ですよね。今頃になってと思うけど、本人にしてみれば殺人なんてしていないのに、犯人にされてずっと刑務所に入っていたんですから許せないのだと思います。

 

 

この映画でも犯人ではない少年たち3人が逮捕されて、犯人として有罪判決を受けてしまうんです。でも、誰が見てもおかしいんですよ。この少年たちの中に少し知的障害の子もいて、文字が書けないんです。それに警察が現場検証をして調書に書き込んでいることが実際とは違うんです。誰が見てもわかるような事を平気で証拠として出して、それが通ってしまっているんです。

 

警察と検察がグルになって、自分たちの成績を上げるためにでっち上げた犯人だということが直ぐに解ってしまうのですが、それを証明することが出来ないし、子供たちは脅されていて真実を話せない。酷い話でしょ。

 

 

そして真実を明らかにしようとしたジュンチョルにも牙をむき、権力を使って潰すんです。酷かったです。その事件で昇進して偉くなってしまっているので、何でも出来ちゃうんです。ジュンチョルを左遷し、彼の娘も警察官になっていたので左遷し、妻がやっていた飲食店も食中毒が出たと因縁を付けられて潰すんです。

 

真犯人にも行きついていて、真犯人も罪の意識にさいなまれているので自分がやったと認めているのに、それも潰すんです。とにかく警察と検察が犯人と決めた人間が犯人なんだから、それ以外の話は全て嘘だということにしているんです。いやぁ、徹底的にやるんだなと驚きました。さすが陰湿な韓国のやることだなと思いました。

 

 

隠蔽されたまま何年も過ぎて、3人の少年たちが刑期を終えて出所し成人になったところで弁護士に相談し、やっと訴訟になるんです。この時に協力するのが、被害者の老女の娘なんです。襲われた時に相手の顔が解らず、手の甲の傷跡だけで警察にこの人たちですと言ってしまった責任を感じてなんです。

 

夜に強盗に入られて、はっきりと相手の顔なんて覚えていられませんよね。たまたま、手の甲のタコの痕が同じだったので認めたらしいんです。でも、後から真犯人にも同じ痕があることが解り、声で確認をしたら真犯人だと解ったようでした。

 

 

そしてやっとジュンチョルも証言をして、真実を明らかにしていくのですが、しぶとかったなぁ。裁判だと相手は検察でしょ。検察もグルだから、本当にどこまでも汚い事をしてくるんです。どれだけ証拠を出しても、捏造じゃないかと言い張ったりするんです。もう、ここまで汚いのかと思うほど酷かったです。

 

その裁判がどんな結末になるかは、映画で観て欲しいのですが、これが実際にあった事件で、ほんの少し前の話だと思うと、日本の鹿児島県警の隠蔽事件も本当の事なんだろうなと思ってしまいます。警察官が自分の身を犠牲にしてでも告発したのだから、そりゃ、いい加減な嘘ではないと私は思います。明らかになればよいですが、このまま終わってしまったら、また隠蔽されてしまいますよね。

 

 

話を戻して、この映画面白いです。実話が元になっているので、リアルだし緊迫感がスゴイです。私は、超!お薦めしたいと思います。やっぱり韓国映画って警察関係のドロドロしたお話はうまいですね。本当に観ていて警察の上層部や検察官たちが憎らしかったですもん。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「罪深き少年たち」