「違国日記」原作漫画の良さをそのまま映像化していました。個々の考え方を尊重出来る心を持たないと。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「違国日記」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

大嫌いだった姉を亡くした35歳の小説家・高代槙生は、姉の娘である15歳の田汲朝に無神経な言葉を吐く親族たちの態度に我慢ならず、朝を引き取ることに。対照的な性格の槙生と朝は、なかなか理解し合えない寂しさを抱えながらも、家族とも異なるかけがえのない関係を築いていく。
というお話です。

 

 

両親を交通事故で亡くした15歳の朝。葬式の席で、親戚たちの心ない言葉が朝を突き刺す。”たらい”って漢字どう書くんだっけと顔を引きつらせながら笑う朝に、槙生がまっすぐ言い放った。
「あなたを愛せるかどうかはわからない。でもわたしは決してあなたを踏みにじらない。たらいまわしはなしだ。」

可哀そうと言いながら醜悪な言葉しか投げない親戚ばかりの中、槙生は、誰も引き取ろうとしない朝を勢いで引き取ることに。こうしてほぼ初対面のふたりの、少しぎこちない同居生活がはじまった。人見知りで片付けが苦手な槙生の職業はライトノベル小説家。



 

人懐っこく素直な性格の朝にとって、槙生は間違いなく初めて見るタイプの大人だった。対照的なふたりの生活は、当然のことながら戸惑いの連続。それでも、少しずつ確かにふたりの距離は近付いていく。葬式後、直ぐに中学の卒業式を終え、朝は高校に通い始める。

槙生との新しい生活に加え、新しい高校生活も始まり、新しい生活に戸惑いながらも友達を増やしていく。そんなある日、朝は槙生が隠しごとをしていることを知り、それまでの想いがあふれ出て衝突してしまう。後は、映画を観てくださいね。

 

 

漫画原作を映画化した作品です。今回、原作読書中に映画を観に行ってきました。雰囲気は原作通りでよく出来ていたと思います。特に新垣さんの槙生がホントにハマっていました。こういうドライな役もこなしてしまう新垣さん、さすがだと思いました。朝役の早瀬さんも新人ながら頑張っていたと思います。朝っぽかったですもん。

 

朝の両親が亡くなるところから始まります。突然に交通事故で両親を亡くし、葬式で親戚の家をたらい回しにされそうなところを、槙生が連れて帰るんです。凄い決断だけど、まぁ、経済的に問題が無ければ順当にいって祖母の家に行くか、叔母の家に行くのが通例ですよね。

 

いやぁ、でも、リアルに描いていたなぁ。確かに親戚とかって平気で葬式とかで”たらい回し”とか言うんですよね。一番たちが悪い。私も槙生に近い性分なので親戚付き合いとか出来ない人間です。一般的な人間と合わないんですよ。結婚して子供を産んで主婦をしてなんて言うのが正しいと思っている人間とは話が出来ません。

 

 

砂地に書いた線の上をたどって正しいと判断していると、横から風が吹いたり雨が降ったりしたら、あっという間に自分の道が見えなくなります。線は自分で書いて、その上を歩いて行かなければ先は無いんです。自分の頭で考えることを放棄した人間には何も得るものがありません。

 

そんな槙生と暮らし始めた朝は、母親との違いに戸惑います。朝の母は槙生の姉で、槙生は姉が大嫌いでした。周りを気にして、それこそ砂地に書いた線の上を正確に歩くべきと思っている人間でした。なので槙生のように自分の考えで動く人間に対しては協調性を持てとか一般的な考えを押し付けて、敵対してしまったんです。

 

朝はそんな母親に育てられているので、周りに合わせ、誰もが普通と思われている人間だと思っています。女子が付き合うのは男とか、中学卒業したら高校に行くとか、次は大学とか、そんな四角い頭を持っている子が、槙生と一緒に住み始めたから理解不能なんです。大人は掃除が出来ると思っていたとか、料理が出来ると思っていたとか、面白いんです。出来る訳ないじゃん、訓練するから出来るんだよ。だからその分年を取って大人なんだよ。

 

 

私も「常識的に」という言葉を使うことがありますが、私自身は全然常識的じゃないんです。沢山の人が正解だと思っていることが常識と思っていましたが、現代は正解が沢山あって常識なんて無くなっていますよね。LGBTQの話もそうだし、結婚に関しても色々な考え方が出てきています。朝の母親は周りと同じようにするのが正解という人でしたが、何故か朝の父親とは籍が入っていないんです。事実婚だったようで、葬式の時に苗字が違っていて周りが知るんです。

 

こんなに常識にこだわっていた朝の母親が何故事実婚だったのか、映画の中では明かされませんでしたが原作にはありました。この事実婚だったことで、朝の母親は人生に失敗したと思っていたようです。周りの目を気にする人は苦労しますね。事実婚の方が楽に決まってるじゃないですか。

 

私もそうしたかったけど、病気になったり相続の関係があると、どうしても籍が入っていないと問題が出てくるので、私は仕方なく夫と籍を入れました。全てがスッキリしたら籍を抜こうと思っていたけど、考えてみたら病気やらを考えると死ぬまでになるので、籍って抜けないじゃんといまさらながら気づいた私です。相続は生前に出来るけど病気は無理よねぇ。失敗したなぁ。(笑)

 

 

そして朝の母親が残したノートがあって、それを朝に渡すかどうするかで槙生は悩みます。これ映画では高校卒業時に渡す予定と書いてありましたが、原作では朝が20歳になったらと書いてあったという設定でしえた。こういうのってどうなんだろう。死んだから直ぐに渡してあげた方が良いのか、キープしておいてその時期に渡した方が良いのか悩みますよね。このことで槙生と朝は、ちょっとガタガタします。それは映画を観てくださいね。

 

うーん、良い映画でしたよ。檻に嵌めたがる人間と檻から抜け出た人間との違いが良く描かれていたと思います。朝の母親のような人間は私は苦手だなぁ。高校の同級生と集まると、専業主婦になって子供を産んだ人たちとは、まったく価値観が違いますもん。

 

 

まず自分が主じゃなくて子供が主になっちゃうんですよね。私はあなたとは友達だけど、あなたの子供はどうでもいいんだよって言いたいんだけど、きっと子供のこと以外は自分の生活が無いんだろうなと想像出来るので言えません。そんなだから子供は自分のモノと思ってしまうんでしょうね。それぞれ個々の人間なのに。自分の子供でもちゃんと一人の人間として扱ってあげて欲しいです。

 

あ、ごめんなさい。つい「あんのこと」という映画も同じ日に観たので少し混ざってしまいました。戻しましょう。そんな訳で、まったく考え方の違う槙生と朝が一緒に暮らすことになり、その考え方の相違がそれぞれの成長を促していくという映画でした。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。私は自分の考え方がこの槙生に近いので、とても共感出来て楽しめました。新垣さんが上手くてそれも良かったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「違国日記」