「ブリーディング・ラブ はじまりの旅」父娘のぎこちなさはどの親子にもあります。きっと近づけます。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ブリーディング・ラブ はじまりの旅」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

長い間疎遠だった娘のある出来事をきっかけに、父は彼女をニューメキシコ州へと向かう旅に連れ出す。関係を修復したくても、どうすれば溝を埋められるのかわからない。娘は自分を捨てた父を許すことができずに反発してしまう。目的地が近づくなか、父娘はお互いが抱える問題と向き合うことになり…。

というお話です。

 

 

何年も疎遠だった娘にある出来事が起こり、父は彼女をニューメキシコ州に向かう旅に連れ出すことにした。既にニューメキシコに向かう道路を走行中のふたり。娘は機嫌が悪く、ほとんど話もしない。突然、トイレに行きたいと娘が言いだし、そこら辺でよいから停めてくれという。

 

人も車も通らない砂だらけの道路脇でトイレをすます娘。すると突然に娘が走り出す。は?と思った父親が急いで娘を追い始める。車に戻った父と娘。父親がどこに行くつもりだったと聞くと、別にあては無いけどという娘。きっと居心地の悪い父との車から逃げたかったのだろう。

 

 

しばらくすると車の調子が悪くなりレッカーを呼ぶことに。レッカーの女性に車を修理する父。娘はその時間を利用して自分の欲望を満たそうとするが、父親に見つかり連れ戻される。居心地の悪い旅が続く。

 

父親は関係を修復したくても、どうすれば2人の溝を埋められるか分からない。娘は父との美しい過去を思い出しながらも、自分と母を捨てた父を許すことができず反発を繰り返す。旅の目的地が近づいてきた時、2人はお互いが抱える問題と向き合うことになる。父親は自分の想いを綴ったノートを車に置き、娘を置いて車から降りていく。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、心に沁みてくる親子関係で、これは結構どこの親子関係にも通じるところがあるんじゃないかなと思いました。父と娘のロードムービーです。大したことが起こる訳じゃないけど、父娘の気持ちの揺れが描かれていて良かったですよ。演じている父のユアン・マクレガーと娘のクララ・マクレガーは本当の親子です。

 

親子だからって別の人間なんだから、合わない部分があったり、許せない部分があったり、生きている中でどうしてもぶつかってしまう時ってありますよね。それで何年も疎遠になってしまうって、あると思うんです。

 

 

仲が良くたって別々に暮らしてしまえば親に連絡することは減るでしょ。仕方ないですよね。この映画の親子は、父親のせいで両親が離婚して、娘は母親と一緒に住んでいるんです。父親は離婚してからほとんど娘との関係を持たず、別々に暮らしていたようなんです。

 

実は、このお話、ユアン・マクレガーと娘のクララ・マクレガーの親子関係を、クララ・マクレガーがフィクションとして脚本を書いて、映画化されたそうなんです。もちろん、実はとは違うようですが、こんな感じで父親と長い間連絡を取らず、父親を憎んでいた時期があったようで、その関係を修復出来たからこその脚本のようでした。

 

 

実際のユアン・マクレガーも若い頃に依存症で苦しんだことがあり、その後に他の女性が好きになってしまい妻と離婚をして現在のパートナーと一緒にいるようになったそうなんです。その離婚によりクララは苦しんだようで、今想い返して、その出来事を脚本に落とし込んだようでした。

 

結婚していても誰かを好きになっちゃうことがあって離婚に至ることはあるけど、子供たちは可哀そうですよね。今までいた家族が減るんですから、精神的に不安になるのは当たり前です。だからって子供の為に離婚しないのも精神的に悪いから、難しい問題ですよね。

 

フランスのように、元々結婚しないでパートナーとして別居しながら子供を育てるなら、別れようがどうしようが変わらないから子供も安定するのかな。うーん、自分が子供だったらどうかなぁ。そういう経験が無いから想像が出来ないなぁ。ごめんなさい。

 

 

でも、大好きだった父親が突然に出ていって他の女の人と一緒に暮らし始めたら、やっぱり憎むかな。パパを取った女の人を恨むと思います。嫉妬するよね。一応、表面的には冷静に話をしたりすると思うけど、やっぱり許せないと思うよなぁ。この映画の中でも、娘が父親の再婚相手と電話で話すシーンがあるのですが、和やかに話しているように見せていても、とてもぎこちない言葉遣いなんです。可愛そうでした。

 

父親は娘を捨てて新しい妻との生活を始めたということで、とても後ろめたいというか、申し訳ない気持ちがあると思うんです。だから父親から娘に連絡をするというのは難しいと思いました。疎遠になっちゃいますよ。だからこそ、月に1回とか娘に会う日を決めておいた方が良いと思いました。

 

 

父親に捨てた娘に会うことによって責任感を持たせることと、血の繋がった娘との関係を壊さないために会話をさせることが大切だと思いました。あ、DV夫やモラハラ夫には合わせる必要はありませんよ。

 

この映画の父親は娘をとても愛しているんです。一時は疎遠になったけどずっと思っていて、ある出来事の為に旅に出ることになったけど逢えたことは嬉しかったんじゃないかな。私は、たとえ疎遠になっていた家族でも逢えたら嬉しいような気がしました。一度逢うと、またずっと一緒に居たくなっちゃうと思うんだけどなぁ。だって可愛い娘なんですから。

 

ユアンさんは、娘クララさんに脚本を書いたと言って見せてもらい、映画化しようということになったようです。スタッフは殆ど女性が集まり、みんなで作り上げたという感じでしたね。私は好きでした。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。映画ながら、本当の父と娘なので表情が柔らかかったように思います。いやぁでも、ユアンさんって少し童顔でクララが成長して見えるので、夫婦に見えちゃう感じもありました。そんな父娘って素敵よね。自慢の父親なんじゃないかな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ブリーディング・ラブ はじまりの旅」