「からかい上手の高木さん」温かくて素敵な映画でした。私はこの映画好きだなぁ。ドラマも映画も最高。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「からかい上手の高木さん」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

とある島の中学校。隣の席になった女の子・高木さんにいつもからかわれている男の子・西片。そんな2人の関係はずっと続くと思っていたが、高木さんが父親の仕事の関係でパリに引っ越すことに。それから10年が過ぎたある日、母校で体育教師として奮闘する西片の前に、高木さんが教育実習生として現れる。

というお話です。

 

 

とある島の中学校。隣の席になった女の子・高木さんに、何かとからかわれてしまう男の子・西片。どうにかしてからかい帰そうと策を練るも、いつも見透かされてしまい失敗。そんなかけがえのない毎日を過ごしていた二人だったが、高木さんは父親の仕事の関係でパリに引っ越すことに。

それから10年。高木さんが島に帰ってきた。
「西片、ただいま。」
母校で体育教師として奮闘する西片の前に、教育実習生として突然、現れたのだった。実は知らなかったのは西片だけで、先生や同級生たちはみんな知ってて、西片にだけ黙っていたのだった


 

10年ぶりの再会に動揺する西片だったが、高木さんは変わらずにからかいはじめる。昔同様にあたふたする西片は、昔と変わらない高木さんを嬉しく見つめていた。高木さんが帰ってきたので同窓会が開かれ、懐かしい仲間が集まる。中学の頃から付き合っていた中井と真野の結婚式の話が出て、西片と高木さんも付き合ってるんだよねと言われ、必死で否定する西片。

 

次の日から美術の教師として西片の学校で実習に入った高木さん。西片のクラスの副担任として一緒に働き始める。生徒の気持ちを大切にする西片を見て、尊敬と喜びを感じる高木さん。高木さんの実習は3週間。西片は自分の気持ちを整理して高木さんに向き合うことが出来るのか。そして高木さんの思いは…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、とてもほっこりしてかわいかった。良い映画でした。とっても素敵な映画です。同じ日に”マッドマックス フュリオサ”が公開で、この映画を観た後に”マッドマックス”を観たんです。「からかい上手の高木さん」を観てほっこり温かかった脳の中を、一気に残酷な世界に振り切りまして、逆に変わり過ぎていたおかげで集中出来てどちらの映画も楽しめました。極端な変化を与えられる方がお互いの印象が強くなって、脳に残るのかもしれません。

 

原作漫画は読んでいませんが、アニメを観ていたのであれが実写でどうなるのかなと楽しみに観に行きました。あ、TVドラマの中学生編も全部ではないのですがネトフリで観ました。中学生編も良かったです。内容も良いんだけど演じている俳優の方々も上手くて気持ち良く観れるんですよね。アニメも観ていて、アニメの映画版も観たので、二人がハッピーエンドになるのはもちろんわかっていましたが、どのように二人がくっつくのかを楽しみにしていました。

 

 

このお話は西片が鈍くて高木さんが積極的という設定で、高木さんが大好きな西片をからかうことで好きだとアピールしているのに、鈍い西片がそれに気が付かないという、ずーっと何年もじれじれしている恋愛ドラマなんです。それが良くて原作は10年も連載が続きましたし、アニメも人気になったし、TVドラマにもなりました。なので、このじれじれをかわいいなぁとほっこり出来ない方には合わないかもしれません。

 

西片は、きっとほとんど島を出たことが無く、いつも知っている人々と一緒に生活をしてきたせいで人の悪意を受け取らず、本当に純粋に育ってきてしまったと思うんです。なのでからかわれるとそのままを受け取ってしまうんだと思うんです。高木さんは都会でも生活してきていて人の意地悪な面も知っているので、あまりに純粋な西片と出会い、好きになったのだと思います。

 

 

好きで好きでたまらないけど、やっぱり自分から言うのではなく西片に告白して欲しかったからずっとからかって気付いて貰いたかったんじゃないかな。二人ともかわいいですよね。こんな風に純粋に好きでいられるのは羨ましいです。周りからの悪意を受け取らずに生きてこれたなら、こんな風になれたのかな。

 

普通にこの社会に生きていたら、沢山の悪意を受け取るでしょ。SNS上にも沢山の悪意が蔓延していて、なんで優しい気持ちになれないのかなって思うことがあります。顔も見えない、名前も解らないのだから、綺麗ごとと言われることを並べれば良いじゃないですか。態々人を貶めるようなことをする必要は無いのに、何がしたいんでしょうね。

 

 

話を戻して、この映画はTVドラマからの続きになっているので、高木さんが親の仕事でパリに引っ越してしまってから10年後のお話なんです。西片はずっとこの島で順調に暮らしていたと思うけど(教師になる為に本土の大学には行ったと思う。)、高木さんは慣れない海外で苦労をしたようでした。不登校生徒の町田くんと話をしているときに、パリで言葉も解らず学校に行きたくなくなった話をしていて、大変だったんだなと思いました。

 

そんな彼女が好きな絵を勉強して学校の美術教師になろうと思ったのは、西片が教師になったことを知って、好きなことをしながら傍にいれたらイイなと思ったんじゃないかと思いました。こんなに二人が好きでいられたのは中学で告白をしなかったからじゃないかなと思います。もし中学で付き合っていたら、お互いしか見れなくなって、冷静に状況を見れなくなっていたと思うからです。それぞれに自分のやることを見つけて、そして再会した。とても良い展開だったと思います。

 

 

そうそう、生徒の大関さんと町田くんのお話なんですが、二人の話の中で「告白って相手に対してのひとつの暴力だと思う。」という言葉があり、言われてみれば告白って良い印象があるけど、暴力だなと思いました。勝手に好きだっていうんですから、言われた方としてはそれに何か返さなくてはならず、気持ちが全くない場合に断ると凄い罪悪感で傷を負いますよね。難しいなぁ。

 

好きって西片が言うようにしっかりと好きって理解出来ますか?その好きが恋愛の好きなのか、友達の好きなのか、家族の好きなのか、私も時々解らなくなります。夫を好きと、焼き芋が好きの違いが最近解らなくなってきた。うーん、私の脳も劣化してきたのかしら。(笑)今、自分が欲しいものとしては同じなのよねぇ。焼き芋食べたい、夫にご飯を作って欲しい、同じレベルになっている私の日常は、西片が好きが解らないといったのと同じなのかもしれません。ま、全部好きなんだからそれでいいんだけどね。

 

 

そんなじれじれした恋愛模様をずっと描いているこの映画、賛否が分かれるかなぁと思いました。私のように映画を観ながら”ふふっ”と笑って、”きゃっきゃ”して、楽しみながら観る人間には最高の映画ですが、どんどん話が進んで欲しい人にはちょっとイライラしちゃうかもしれません。でも、時にはゆったりしてかわいい二人を見守る気持ちになるのも良いかもしれませんよ。

 

高木さん役の永野さんも、西片役の高橋さんもかわいかったです。永野さんは高木さんそのものに見えたし、高橋さんはちょっとたどたどしかったけど西片を理解して表現しようと努力しているのは解りました。中学生版の西片の黒川さんが上手かったから大変ですよね。でも、高橋さんの西片、好きでしたよ。

 

 

私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。私はこの映画、好きです。とっても癒されたし、難しい事じゃなく好きでいいんだって思えたし、とにかく高木さんと西片がかわいかった。幸せな気持ちになれる映画です。あ、最後に今泉監督、ありがとうございました。素敵な映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「からかい上手の高木さん」