「ボブ・マーリー ONE LOVE」
を観てきました。
ストーリーは、
1976年、対立する二大政党により国が分断されていたジャマイカ。国民的アーティストとなっていたボブ・マーリーは国内の政治闘争に巻き込まれ、銃撃されてしまう。
だがその僅か2日後、ボブは怪我をおして「スマイル・ジャマイカ・コンサート」のステージに立ち、8万人の聴衆の前でライブを披露。その後身の危険を感じロンドンへ逃れたボブは「20世紀最高のアルバム」（タイム誌）と呼ばれる名盤『エクソダス』の制作に勤しむ。
さらにヨーロッパ主要都市を周るライブツアーを敢行し、世界的スターの階段を駆け上がっていく。一方母国ジャマイカの政治情勢はさらに不安定化し、内戦の危機がすぐそこに迫っていた。深く傷ついたジャマイカを癒し内戦を止められるのはもはや政治家ではなく、アーティストであり国民的英雄であるこの男だけだった.。
というお話です。
ボブ・マーリーさんの自伝映画です。私はボブ・マーリーさんという方を全くと言ってよいほど知らなかったので、知ることが出来て良かったです。レゲエは好んで聞いてはいませんが、どこかから流れてくる度に良い曲だなぁと思って聞くことが多かったんです。でも、自分から調べることも無く、レゲエはいい曲ということしか知りませんでした。
今回、この映画でボブ・マーリーさんを知り、音楽を聞いて、今まで良い曲だなと思っていた曲がほとんどボブ・マーリーさんの曲だったことを知りました。今まで聞きながら、なんか落ち着くなぁとか、ゆったり出来るなぁと思っていた曲がボブ・マーリーさんの曲だったんです。政治的な問題に巻き込まれたり、暗殺未遂にあって撃たれることがあったりしたのに、それでもあんな穏やかな曲を作れるのは凄いと思いました。
曲は穏やかだけど歌詞はどうなのかな。言葉が解らないので、もしかしたらとてもキツい歌詞なのかもしれません。でも、聞いているだけで気持ちが良い曲がほとんどなんです。穏やかな曲で落ち着いて考えようと伝えていたのかもしれませんね。国の中で戦争をしてしまったら、同じ国民が戦うことになってしまいます。そんな不毛なことは無いでしょ。同じ国民なら、話し合いで決めなくちゃ。
ボブも彼の妻も襲撃され銃で何発か撃たれて、大変な事になるんです。ボブの家はあまり警備もしていなくて、まさか自分の友人のような人間が襲撃してくるとは思っておらず、手薄だったんです。そこへ今の政治に不満がある男が入り込み、ボブや仲間たちを撃ったんです。なんでも暴力で解決出来るという考え方しか浸透していない国なんです。
イギリスの植民地だったジャマイカは独立したにも関わらず、英国国王を国家元首として、英国の影響を受けてきたんです。2012年から国家元首を大統領に変えようという動きがあり、共和制へ移行しようとしているのですが、まだ出来ていません。国内が安定せず、政治闘争が続いているのは、そういう背景があるようです。国内の治安は悪く、全体的に貧しい人々が多いようでした。
ボブ・マーリーのような世界的に有名な人が彼らの中から出たことが、国民はとても嬉しかったようで、彼は伝説になっているようでした。日本でいう”大谷選手”みたいな感じなのかしら。あこがれる存在があるということが彼らの支えになって国が変わって行くと良いですけどね。
ボブさんは若くしてガンで亡くなるのですが、すぐに病院に行って手術していれば助かったような気がするんだけど、やらなかったようでした。足の指に悪性腫瘍が出来て切断と言われたのに、宗教的な問題で切るのを拒否したことから、それが全身に転移して亡くなったそうです。最後は脳腫瘍で亡くなったそうです。
宗教的な問題で手術を受けないとか、絶対にダメだと思うんです。その宗教の指導者の方が命に係わるなら手術をするべきだと勧めるのが当たり前でしょ。聖書なんていくらでも解釈は考えられるのだから、沢山の信者を率いるならそれくらい出来なくてどうすんのよ。宗教は人間を助けるのが目的でしょ。死なしてどうすんの。
あ、ごめんなさい。宗教のせいで手術を受けられずに死ぬとかって、本当に理不尽だと思っていて、どうしても許せないんです。それって犯罪ですよね。本当なら生きれるんですから。いやぁ、絶対に許せないと思って書いてしまいました。
この映画、よい作品だと思ったけど、ボブさんが妻以外にも沢山浮気をしていて、腹違いの子が６人もいるようなんです。そしてその妻以外の人との間の子も、何故か妻に面倒を見させているんです。あり得ないでしょ。自分が妻の立場だったら、絶対に許せないと思うけど奥さんは面倒を見ているんですよ。うーん、よく出来た奥さんでした。ボブさんは、男としては最低だったんですね。その部分も描いて欲しかった。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。音楽部分は超！超！お薦めしたいけど、自伝部分は悪い部分をあまり描いていなかったので普通かな。男としてダメな部分も描いて欲しかったです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ボブ・マーリー ONE LOVE」
