「鬼平犯科帳 血闘」悪を知ったからこそ悪を倒すことが出来るのだと私は思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「鬼平犯科帳 血闘」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

長谷川平蔵のもとに、彼が若い頃に世話になった居酒屋の娘・おまさが現れ、密偵になりたいと申し出る。平蔵にその願いを断られたおまさは、平蔵が芋酒屋主人と盗賊の2つの顔を持つ鷺原の九平を探していることを知り、独断で調査に乗り出すが。

というお話です。

 

 

長谷川平蔵が若かりし頃に世話になった居酒屋の娘・おまさが何年かぶりに江戸に戻ってくる。他の場所で”引き込み女”として裏稼業に手を染めていたらしいが、平蔵が江戸の戻ってきたことを聞き、戻ってきたらしい。そして平蔵に密偵として使って欲しいと申し出てくる。

 

平蔵は昔世話になった人の娘を密偵にするなど出来ないと、その願いを退ける。納得のいかないおまさは、平蔵が追っている賊と関係する芋酒や「加賀や」の主人と盗賊の2つの顔を持つ鷺原の九平を探していることを知り、独断で探索に乗り出す。

 

 

九平を探しだし、凶賊・網斬の甚五郎の隠れ家を知ったおまさと九平はその企みを探ろうと忍んでいくのだが甚五郎に見つかってしまう。とっさに引き込み女として雇って欲しいと頼んだおまさは、首尾よく網切一味の中へ入り込む。

 

網切一味の次の獲物が分かったおまさは、その情報を平蔵に連絡するのだが、情報を漏らしたことがバレてしまい、絶体絶命の危機に陥ってしまう。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

池波正太郎先生の「鬼平犯科帳」を十代目松本幸四郎でシリーズ化し、今回は劇場版の公開となりました。鬼平犯科帳というと、その昔、祖父がTVで観ていたのを思い出しました。随分長く映像化されているのですね。私の頭の中にどうしても”お爺ちゃんが観ていた時代劇”というのが頭にあり、興味が沸かなかったんです。”暴れん坊将軍”のように決まっているパターンを繰り返すだけのお話なんだろうというイメージで思ってしまっていたんです。

 

今回、松本幸四郎さんが伯父の中村吉右衛門さんの後を継ぎ、鬼平を演じられるとニュースになっていたので、一度、観てみても良いのかなと思い観に行きました。池波正太郎の作品は梅安なども観て楽しめたので、少し期待して行きました。

 

 

この映画、面白かったです。現代で言うところの正義の味方の刑事モノという感じでしたが、時代劇ということであまり堅苦しくならず面白かったです。平蔵は完璧な正義の味方ではなく、悪も知り、悪いことを隠れてやらかしていたことが描かれていて、だからこその広い意味での治安を保ち、悪を許さないということを伝えてくれていたのだと思いました。

 

以前の鬼平(中村吉右衛門さん)を知らないので、今の鬼平がどうなのか比べることは出来ませんが、私は松本さんの鬼平、カッコ良かったと思います。ちょっと昔に劇団新感線で阿修羅城や髑髏城に出演してカッコいい姿を見せてくれていた松本さんとはちょっとイメージが違いますが、大人の落ち着いた松本さんも素敵ですね。

 

 

そして鬼平の若い頃を息子さんの市川染五郎さんが演じていて、あまりのイケメンぶりに鼻血が出そうになりましたよ。(笑)それくらい妖艶で色気があって、昔のお父さんに負けませんねぇ。阿修羅城や髑髏城をやって欲しいなぁとひそかに感じました。現代劇でも彼の演技が観てみたいと思いました。

 

そんな鬼平を囲む人々は名優ばかりでした。今回、柄本さんも親子共演でしたね。九平が柄本明さんで小野十蔵を柄本時生さんが演じていて、親子共演が2組あったんだなーと思いました。まぁ、一緒の場面はなかったと思いますが。

 

 

そういえば、これからこの鬼平犯科帳がシリーズ化するようですね。次の話で小野十蔵が何か問題になってくるような話を、最後の方で鬼平とおまさが話していたんです。「時代劇チャンネル」で放送するようなので観てみようかな。私、たまたまJーCOMの契約で時代劇チャンネルが入っているので観れるみたい。今まで時代劇にあまり興味が無かったので、契約していても全然観ていなかったんだけど、これを機に時代劇も観てみようと思います。

 

ストーリーでは網切一味の甚五郎がすっごい悪い奴なんだけど、彼がそんなに極悪になったのは鬼平のせいだったというのが明かされるんです。でも、自分のお父さんが悪い奴だったと知っていたはずだし、あれは鬼平が殺したんじゃないですよね。自分でやっちゃったんでしょ。それ、逆恨みですからね。

 

 

この甚五郎、頭が良いのかいつまでも逃げ続けて鬼平を罠にかけるとか、強敵だったと思います。最初はただのコソ泥くらいかと思っていたら、どんどんずる賢くなっていき、鬼平ですらピンチに陥れるという、その頭脳を他に使ったら凄い人になっただろうになぁと思いました。北村さん、極悪で良かったです。

 

6月からTVの方でシリーズを放送予定のようなので、それを期待しています。今度は柄本時生さんが何かされちゃうのかな。7月は古田新太さんが出演して鬼平と何かするようですよ。時代劇好きの方は、そちらもチェックしてみると面白いかもです。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。時代劇初心者の私ですが、十分に楽しめたし理解も出来ました。時代劇のルールみたいのが解らないので、今まであまり積極的に観てこなかったのですが、この映画で楽しいことが解りました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「鬼平犯科帳 血闘」