横浜フランス映画祭2024
「Vermines (原題）」
を観てきました。
ストーリーは、
爬虫類を愛するカレブは見たこともない毒グモを手に入れた。以前はある店で購入した商品を高値で転売して嫌がられていたが、心を改めて、マトモなスニーカーの販売をするようになり、その店のオーナーも認めて、海外から入ってきた毒グモを譲ってくれたのだ。
室内でカエルや蛇など飼っているカレブは、小学校からの友人と小さくても動物たちが安心できる動物園を作ろうと約束したのだ。彼はその夢の為に好きなカエルや蛇などを集めているのだった。毒グモを連れ帰ったカレブは、すぐにケースに入れようとするが良い大きさがなく、仕方なくスニーカーの空き箱に入れて仕事に出かける。帰りにケースを買ってくるつもりだったのだ。
しかし、スニーカーの空き箱はもろく、小さな穴を広げてクモは逃げ出してしまう。クモは砂漠地方で採取され、その時には既に妊娠していたようだった。逃げ出したクモは古いマンションの建物の内部に侵入し、人があまり来ないダクトの中や地下駐車場通路などに巣を張りはじめる。
毒により人間が死に、そのエキスを吸ってなのか、クモはどんどん繁殖していく。そして栄養が良いからなのか巨大化していくのだった。マンションの住民を次々と襲っていくクモに、カレブや友人たちも気が付き対処をしようとするのだが既に遅く、警察も呼んだのだがあまりの被害にマンションを封鎖するしかなくなってしまう。
マンションに閉じ込められたカレブと友人たちは逃げることが出来るのか。クモの被害を抑えることが出来るのか。後は、映画を観てくださいね。
動物パニック映画でした。今回はクモですね。クモって、スパイダーマンや最近ではマダム・ウェブがクモの力を借りてだから、あまり悪い印象は無いのですが、今回は、本当に悪いクモでした。最初は小さいクモ１匹がフランスに持ち込まれるんですよ。毒グモだということは解っているのに、それが上手く伝わらずにフランスの店に到着したようでした。その毒性は強く、一度噛まれると人間はすぐに死ぬほどの威力でした。
安易に受け取って買い始めてしまうカレブ。まぁ、何の注意書きも無いから、そんなに毒性が強いとは思わなかったのだと思います。でも、動物園を開きたいと思っているなら、クモの種類くらい、研究して欲しいですよね。
で、逃げ出したクモが排気口に入って子供を生み、それこそ「蜘蛛の子を散らす」って感じで増えていくんです。クモの卵から蜘蛛の子が孵る姿って強烈なんですよ。もー、見ていられないほど気持ち悪いんです。カマキリの卵から子供が孵るときも同じですよね。ワラワラと凄い数の子供が沸いてくるという、地獄絵図のような光景です。
で、マンションの中に巣くってしまったクモたちは、住民を襲い始めます。人間のエキスを食べ始めたら、そりゃ、巨大化しますよね。栄養が良いですもん。でも、私が期待したほどに大きくはなりませんでした。日本人だと、どうしても人間と同じくらいの大きさになり、怪獣映画的に人間と戦うことを期待しちゃうけど、フランスの映画なので、そうはなりません。
ある程度の大きさで、足を広げても１ｍにならないくらいかしら。だから、立ち上がって人間と戦うとかにはならないんです。でも、迫力は満点でした。目をアップにされると点々で、気持ち悪いんですよぉ。それにちょっと毛が生えていたりして、なんかもうクモって気持ち悪い。本当は臆病な昆虫というけど、さすがに大画面ではダメでした。
このクモクモパニック映画、そんなに目新しいという感じではありませんが、ここ最近はこの系の映画が少なかったので、久しぶりに楽しめました。さすがにクモと意思の疎通は出来ないもんねぇ。言葉を教えるとか、餌付けするとか、動物ならまだしも、昆虫は難しいですよね。大体、昆虫に脳ってあるのかな。まぁ、少しはあるんだろうけど、覚えるって出来るのかしら。私、爬虫類系は怖くないんだけど、昆虫は辛いです。カブトムシのお腹の部分とか、セミのお尻の部分とか、もぎゅもぎゅしててダメなのよ。クモも苦手です。
蜘蛛が巨大化して意思の疎通が出来るようになるのなら、仮面ライダーのクモ男みたいになって、そんなに怖くないんだろうけど、今回はミディアムサイズのままで襲ってくるんですもん。嫌だったなぁ。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。久しぶりのパニック映画、最近は珍しいので良いと思いました。配給も決まっているようなので、日本公開すると思うんですけどね。どうなのかしら。もし、公開されたら、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「Vermines (原題）」
