【横浜フランス映画祭2024】「Neneh Superstar」パリのオペラ座に入学した黒人少女 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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横浜フランス映画祭2024

 

Neneh Superstar

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

生まれながらにダンスの才能を持ったネネは、パリのオペラ座バレエ学校に入学したばかりの12歳の黒人少女。彼女は黒人であるという事で差別を受け、校長に認められるために仲間の2倍の努力をしていた。そして校長にはある秘密が。

というお話です。

 

 

ダンスをするのが大好きな少女ネネ。バレエを踊りたいと思い、動画を見て自分でバレエの練習をしていました。両親も娘の才能は本物だと思い、パリのオペラ座バレエ学校の入学試験を受けさせることにします。

入学試験には白人の少女ばかり。その中で黒人のネネは頑張ります。審査員の教師たちは、ネネの才能に気が付き、この才能は入学させるべきと訴えますが、校長のマリアンヌ・ベラージュは良い顔をしません。しかし多数の意見もありネネは入学を許されます。

12歳で入学した生徒たち。基本的な授業を受けて、バレエの練習も始まります。ネネは飛び抜けた才能を持ち合わせていますが、育ちが他の生徒と違うので、言葉遣いや生活態度で何度も指導を受けることになります。その上、ネネ自身が自分は才能があると信じてしまっており、謙虚な気持ちが一切ありません。

ネネに対して、学校に相応しくないという教師と才能のある生徒だという教師で分かれてしまいます。マリアンヌ校長はバレエには伝統があり黒人では、という考えを変えられません。そんな校長に認めてもらおうと、ネネは態度も改めて、真面目にレッスンを受けるのですが…。後は、映画を観てくださいね。


 

パリのオペラ座に入学した黒人の女の子の苦労を描いています。明るく描いているのでコメディかと思われがちですが、コメディじゃないと思います。バレエというと、私もどーも白人や黄色人種というイメージがあります。男性ダンサーは黒人でもそれほど違和感がないのですが、プリマドンナというと、どうしても白人をイメージしてしまいます。バレエといえば白鳥の湖というイメージがあり、私はどうしても白い白鳥を黒人の方が演じるのはおかしいと思ってしまうんです。

 

この映画の中で、新入生たちが最初の発表会で踊るのは”白雪姫”と、校長が勝手に決めてしまいます。他の先生たちが、くるみ割り人形や他の演目を言うのですが、マリアンヌ校長は譲りません。白雪姫は白くなければならないので、ネネは主役にはなれないからです。凄い差別だと思いますが、実は、このマリアンヌ校長にも秘密があり、自分のある部分を隠すために白人優先を貫いているんです。色々と難しいんです。

 

バレエリーナは白人ではければいけないとは思いません。でも、やっぱり白鳥役や白雪姫は白人か黄色人に演じて欲しいし、黒鳥は黒人が良いと思うんです。それって差別なのかしら。適材適所と私は考えているのですが、色の白い姫という指摘があるのに黒人に演じさせたり、白い鳥なのに黒人が演じるのは、やっぱり合わないと思うんです。

 

 

反対に、黒鳥を白人が演じるのもおかしいと思うけど、黒鳥が白鳥に変身して王子の前に出るという話なので、まぁ、白人でも良いです。ただ、元の姿の場面は黒人が演じて欲しいですよね。

 

たまたまバレエの古典がロシア系のモノが多いので、白人優位になっているけど、新しい演目を沢山作っていけば、同等かそれ以上に黒人だってなれると思うんです。それに白雪姫をアフリカにすむ黒人の姫に話を変えれば良いだけでしょ。いつまでもロシアの話にしておかなくたって問題無いと思います。なので、人種差別問題はバレエの中でも随分と無くなってきているのではないかと思います。

 

人種問題を抜きにして、天才だからと言って、傲慢な態度でレッスンに挑むのは違っていると思いました。12歳の少女なので仕方ないと思うかもしれませんが、他の少女たちは言葉遣いも丁寧で、静かに努力しているんです。そんな中で”私は出来るわよ”とでしゃばる感じが、私は凄く嫌でした。自分を主張するのが良い方々もいらっしゃるけど、バレエ学校の中で周りと協調性無くそういう態度で出るのは、やっぱり違うと思います。

 

タレント養成所とかなら、前へ前へと出ないとダメなんだろうけど、パリのオペラ座ですよ。場所をわきまえるべきだと思いました。そんな態度が、マリアンヌ校長も鼻についたんじゃないかな。

 

 

まだまだ人種差別が強いバレエの世界で頑張る少女の姿は感動的でした。最初は生意気なんだけど、段々と応援したくなっちゃうんです。それにマリアンヌ校長は、あの「デュバリー婦人」を演じたマイウェンさんなので、どちらが勝つかなぁなんて考えてしまいました。

 

とても美しい映画でしたよ。真っ白なチュチュを着た黒人のネネは、今までに見たことのないバレエリーナだったので、意識が変わりました。白人や黄色人より手や足が長いので、今までのバレエのバランスとは違ってくるんです。これは新しい雰囲気のバレエになりそうだなと感じました。これからの時代は、色々な人種の方がこだわり無く、色々な仕事をしていくのでしょう。良い時代になりました。

 

まだまだ人種差別の撤廃とはなりませんし、アジア人だって随分と差別をされているので、そんな事には屈せず、自分の国に誇りをもって生きていくべきだと思いました。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。小さな少女が人種の違いで苦しむのはとても可哀そうでしたが、それに打ち勝っていく強さも描かれていたので、とても楽しめました。配給会社も決まっているので、日本公開されると思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「Neneh Superstar」