「変な家」あり得ない間取りでも購入を検討してしまう方がいるということに驚きました。気を付けて。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「変な家」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

オカルト専門の動画クリエイター・雨宮はマネージャーから、購入検討中の家の間取りについて不可解な点があると相談される。そこで雨宮はミステリー愛好家の設計士・栗原に意見を聞いてみることに。間取り図から次々と浮かび上がる奇妙な違和感にある恐ろしい仮説を導き出す。雨宮が一連の疑惑を動画にして投稿すると、その家に心当たりがあるという人物から連絡があり…。

というお話です。

 

 

”雨男”の名前で活動するオカルト専門の動画クリエイター・雨宮は、マネージャーから購入検討中の一軒家の間取りが「変」だと相談を受ける。確かに違和感のある家だ。そこで雨宮は、自身のオカルトネタの提供者である、ミステリー愛好家の変人設計士・栗原さんにこの間取りの不可解な点について意見を聞いてみることに。

 

次々と浮かび上がる奇妙な”違和感”に栗原さんはある恐ろしい仮説を導き出す。2階のコア部分(中心)に子供部屋があり無窓の居室となっている。専用トイレが付けられている。部屋に入るのに他の寝室を通っていかないと入れない。それだけでも変なのに、不気味な空間や棚と書かれた部分がいくつもある。そして1階と2階の図面を重ねるとその空間と棚の部分が奇妙に重なり合うのだった。

 

 

そんな矢先、ある死体遺棄事件が世間を騒がせる。その現場は、なんとあの「変な家」のすぐ側だった。事件と家との関連性を疑った雨宮は、一連の疑惑を動画にして投稿することに。すると動画を見た「宮江柚希」なる人物から、この家に心当たりがあるという連絡が入る。


柚希と合流したことで、さらに浮上する数々の謎。新たな間取り図。やがて二人は事件の深部へと近づき、雨宮は謎のお面の女に襲われる。危険は承知の上で真実を追い始める雨宮。心配した栗原も合流し、とうとうある山深い村にたどり着く。紐解かれていく間取りの謎の先に、浮かび上がる衝撃の真実とは。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、原作が面白そうだったので映画化発表前に買って読んでいたんです。映画化が発表され、この本をどうやって映画にするんだろうと不思議でしたが、頑張って映画化されていました。私はよく出来ていたと思います。

 

但し、原作とはずいぶんと変わっていたかな。2時間で描くには細かい部分が沢山あるので、その辺りはすべて端折られていました。全部描くと話が入り組んでいるので、上手く理解して貰えないかもしれないと思ったのかもしれません。でも、その部分を描いてくれていたら、もっと因縁が深くて恐ろしい話なんだということが解ったと思います。

 

 

まず、変な家の間取りですよね。確かにとっても変な間取りなんですけど、この図面、不動産屋が描いているものなので、スケールがめちゃくちゃなんです。だからそれだけでも違和感がありますよね。1階の変な空間は大人は入れません。注文住宅ではこれくらいのスペースをパイプスペースとして配置します。

 

それに建築屋から言わせてもらうと、2階の水場の下にダイニングがあったり、1階のダイニングから直にトイレでしょ。変な間取りというより、設計する人間が作っちゃいけない図面です。配管どうすんのよ、外廻すとか言わないでよ。それに壁の位置がズレてるから荷重をどうやって受けるかっていう、専門家がやってはいけない設計になっています。

 

 

まぁ、今回のネタなので仕方ありませんが、こんな間取りを頼まれたら私なら断るなぁ。家の真ん中に無窓の居室を作るなんて検査機関も疑うと思いますよ。ま、それについては理由があるのだから仕方ないんですけど。

 

栗原さんは、これを殺人をして片付けやすい家と推理しますが、それが段々と変わっていきます。そんな単純な答えではなく、そうしなければならなかった理由が解ってきます。ある一族に関係する呪いが元で、この変な家が建つことになったんです。

 

ホラー映画としては、よく出来ていたと思います。思っていたよりも、十分に怖かったから。でも、やっぱり原作の呪いを使って欲しかったな。原作だと呪いプラス血の系図が問題になってくるんです。実は…というのが原作だといくつもあって、それが絡んできていたら、もっと最終的にゾッとしたと思います。

 

 

話を戻して、この映画、良い出演者が多く、石坂さんや根岸さん、高嶋さん、斉藤さんなども出演しており、ホラーと思ってバカにしていたけどしっかり作られていたと思います。驚かすだけではなく、内容でもゾッとするように作られていて、呪いの部分は原作を端折った関係で”それだけ??”という呪いでしたが、その呪いを信じてしまった人々の集団催眠的な恐怖は良く描かれていたと思います。

 

こういう集団催眠的に何かを信じ込まされてしまったら、誰か冷静に訴えて止めようとしても、誰も洗脳は解けないのでしょうね。集団心理によって、みんなと同じことを信じてすることで、安心出来るのでしょう。そこが怖いと思いました。この映画、霊とかの怖さよりも人間の怖さを描いていて、そこは上手いと思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。超を付けるほど面白いとは言い難いですが、ホラー映画としては十分に楽しめる作品だと思います。霊とかではなく、人間の怖さもしっかりと描けておりドキドキしながら観ました。ホラー映画だけど、残酷なシーンなどはあまり無いので、スプラッター系がダメな人でも観れます。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「変な家」