「アイアンクロー」有名なプロレスラー一家に起こった出来事は呪いだったのかそれとも…。面白いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アイアンクロー」

 

を観てきました。映画館”キノシネマみなとみらい”に通っていて、毎年開催される”キノフェス”を観ると試写会が当たりますという企画がありまして、チケットを貼って応募したら当たったんです。その試写会が、この「アイアンクロー」でした。

 

ストーリーは、

1980年代初頭、元AWA世界ヘビー級王者のフリッツ・フォン・エリックに育てられたケビン、デビッド、ケリー、マイクの兄弟は、プロレスラーとしてデビューし、プロレス界の頂点を目指していく。しかし、次男のデビッドが日本でのプロレスツアー中に急死したことを皮切りに、フォン・エリック家は次々と悲劇に見舞われ、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになっていく。

というお話です。

 

 

ヒールのプロレスラーとしてドザ周りに参加していたフリッツ・フォン・エリックは、妻と子供たちを養うために自らのプロレス団体を設立。息子のケビンらを花形レスラーに育て上げようとしていた。フリッツは早くに長男を亡くし、次男のケビンを筆頭にしたプロレス界最強のファミリーを作り上げようとしていた。

 

ケビンに続いて三男のデビットのデビューが決まり、大学生の四男ケリーは陸上競技のオリンピック代表選手として日々トレーニングに励んでいた。1979年、ケビンがNWAテキサス州ヘビー級チャンピオンとなり、1980年、アメリカ政府はモスクワ五輪のボイコットを宣言し、活躍の場を失ったケリーは父フリッツの勧めで家業であるプロレスラーになることを決意する。



 

フリッツはケビン、デビッド、ケリーを兄弟レスラーとして売り出し、次第に華のあるデビッドとケリーに人気が集まっていく。ケビンは父の期待が弟たちに移っていくことを察知するが、ストイックに弟たちを支え続ける。そんなケビンにとっての心の安らぎは恋人のパムの存在だった。パムが妊娠し、2人は家族の祝福を受けて結婚する。

デビッドが一家の念願である世界ヘビー級タイトルマッチに挑戦する日をまじかに控えたある日、巡業中の日本でデビッドが急死してしまう。その日からフォン・エリック家には不幸が続き、ケビンは「フォン・エリック家は呪われている」という言葉を恐れるようになり、子供の出生届を父親が改姓する前の「アドキッソン」の姓にする。

 

 

呪いは終わらず、エリック家の不幸は続き、気が付けば、兄弟で生き残ったのはケビンだけになっていた。それでもなお悲しみを拒絶し強さを誇示しようとする父フリッツを目の当たりにして、ケビンはついに人生最大の決意をする。後は映画を観てくださいね。

 

この映画、面白かったです。私、あまりプロレスとか観たことがないし、ルールも解らず、興味がなかったんです。でもこの映画で、少しだけプロレスというものが、凄いスポーツ何だということを知りました。あのプロレスって、シナリオがあって、ショーとして演じているだけなのかと思っていたら、一応、打ち合わせはするようでしたが、怪我をしないように身体を本当に鍛えていて、技などは本当に出しているんですね。ガッツリと相手に食い込んでいるんだということを知りました。

 

 

とにかく、演じている俳優さんたちが、気持ち悪いほど鍛えていて、あのザック・エフロンの身体がムキムキを通り越して気持ち悪くなってましたもん。驚くほどの身体をしていてCGかとも思ったけど、違うんだろうな。

 

プロレスラーとして兄弟4人が闘っていくんです。最初はケビンだけなのですが、弟たちが続いてレスラーになり、段々とお兄ちゃんは弟たちの面倒を見る立場になっていきます。こういう時ってお兄ちゃんは損ですね。

 

だって若い弟たちに全部教えてあげて、自分はすでに年を取っている訳だから弟たちより体力が落ちているでしょ。そりゃ、弟たちの方が大成しますよね。兄の分を全部吸収しているんだから。お兄さんは全部自分で考えて見つけて習得しているのに、弟たちはそれを教えて貰えばよいだけで、ちょっとズルいですよね。

 

 

それを考えて親は平等にしてあげないといけないですよね。このフリッツは、自分の子供たちを可愛がってはいるんだろうけど、自分の道具のように考えているところがあって、使い勝手の良い息子を大切にするので、凄くバランスが悪いんです。で、使えなくなると、まったく相手にしていないように見えました。酷いですよね。父親として何なんだといいたくなりました。こんな父親、要らないよ。ケビンが兄弟の父親のような存在に見えました。

 

呪われた一族と呼ばれているんだけど、それ自業自得だからねって言いたくなりました。父親がめちゃくちゃなんです。プロレスラーとしての訓練はもちろん必要だけど、それ以上に健康管理するのが大切でしょ。少しでも体調が悪そうなら病院に連れて行って検査をすることが重要なのに、そんなことまったくしていませんでした。三男のデビッドが日本の巡業中に腸が破裂して死ぬのですが、これだって前兆があるんです。その時に病院に連れて行っていれば、助かったかもしれない。そういうことを教えなかった父親が悪いんです。

 

 

体調管理も大切だけど、メンタルの管理も大切です。プロレスラーなんて孤独な仕事なんだから、両親がいつも気にしてあげてフォローしてあげているか、それが無理ならカウンセリングを受けさせるとかが必要でしょ。メンタル面をほっときっぱなしなんだから最悪です。これ相談出来る人がいたら、誰も死ななかったと思いますよ。そういう時代だったというかもしれないけど、親なら子供の身体とメンタルの健康を気を付けてあげるのは当たり前でしょ。マジで許せない親だなと、私は思いました。

 

ケビンのみ素敵な女性を見つけて結婚したので、エリック家の呪われた部分に巻き込まれず、何とか踏みとどまって社会適合者として生活が出来るようになります。ホント、この親に教え込まれたことを守ってそれだけで生きていたら、長生きできませんよ。

 

こういう自分の夢を子供に押し付けて、嫌だとは言わせないような話の仕方をして、無理やりでは無いにしろ家業のプロレスラーにならざるを得ないような育て方をするなんて、本当に酷い親だと思いました。自分と子供は同じ人間ではなく、それぞれが個々の人間なのだから、親の夢を押し付けるのはパワハラですよ。ペアレンツハラスメントってやつだと思います。

 

 

そういえば、帰ってきてからフリッツ・フォン・エリックさんを調べてみたら、フリッツの息子は6人いて、長男が幼くして亡くなり、次男から六男までいたようで、末息子のクリスもプロレスラーになり、21歳の時に拳銃自殺をしたようです。6人の息子がいて1人しか残らなかったのだから、やっぱり親の接し方が間違っていたと私は思うけどなぁ。可愛そうな子供たちでした。

 

きっと、プロレスを良く知っていたら、もっと楽しめたんだろうなと思います。出てくるレスラーたちも有名な人だったんだろうし、技のかけ方とか、ルールも私は解らないので、どこまでが反則ではないのか知っていた方が楽しめただろうなと思いました。キャストは素晴らしかったと思います。実物と似ているかは解りませんが、ザックはカッコいいし、筋肉がモリモリだし、兄弟の寂しそうな顔がとても良かったです。

 

 

私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。プロレスを知らない私でさえ感動したし、悲しくて泣いていたのですから、もし知っていたら、おお~!!と盛り上がると思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「アイアンクロー」