「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」ジャンヌ目線のヴェルサイユは新しい世界に見えました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ジャンヌ・デュ・バリー 
国王最期の愛人」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

貧しいお針子の私生児として生まれたジャンヌは、類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界で注目を集めるように。ついにベルサイユ宮殿に足を踏み入れた彼女は、国王ルイ15世とまたたく間に恋に落ちる。生きる活力を失っていた国王の希望の光となり、彼の公妾の座に。

というお話です。

 

 

ジャンヌは貧しい家庭の私生児として生まれ、母親は料理人として貴族に雇われており屋敷で生活をしていた。主人はジャンヌを特別にかわいがっており、夫人に不貞を疑われて追い出されてしまう。生活に困った母親は美しいジャンヌを絵のモデルということで貴族に売り込み、娼婦同然の生活を送っていた。

 

段々とジャンヌは、その類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界の階段を駆け上がっていく。ある日、デュ・バリー伯爵に見初められたジャンヌは、彼に囲われることになり、彼のパートナーとしてパーティーなどで社交性を発揮する。そこで、国王の側近であるリシュリュー公爵に国王にジャンヌを目合わせたいと言われ、ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌは、時の国王ルイ15世と対面を果たす。

 

 

二人は瞬く間に恋に落ち、彼女は生きる活力を失くしていた国王の希望の光となっていく。そして、国王の公式の愛人、公妾となったジャンヌ。しかし、労働階級の庶民が国王の愛人となるのはヴェルサイユ史上、前代未聞のタブー。さらに堅苦しいマナーやルールを平気で無視するジャンヌは、保守的な貴族たちから反感を買う一方で、宮廷に新しい風を吹き込んでいく。しかし、王太子妃のマリー・アントワネットが嫁いできたことで立場は弱まり、やがて運命は大きく変わっていく。後は、映画を観てくださいね。

 

久しぶりにジョニー・デップが出演すると聞き、嬉しくなって初日に観てきました。フランス国王・ルイ15世の愛人だった女性の映画です。ジャンヌ・デュ・バリーのお話は、子供の頃に「ベルサイユのばら」を読んで知りました。ベルサイユのばらは、マリーアントワネットが主役なので、彼女目線でのジャンヌでしたが、今回はジャンヌ自身の目線で描かれるので、とても新鮮な気がしました。

 

稲垣吾郎さん主演の演劇「サンソン ルイ16世の首を刎ねた男」にも、庶民から国王の愛人となったデュ・バリー夫人が出ていまして、こちらでは差別をしないカッコイイ女性として描かれていて、ベルサイユのばらでは、ジャンヌはマリーを邪魔者として扱う傲慢で贅沢な嫌な女として描かれていて、誰の目線で描かれるかによって同じ人間でも全く違うように見えるんだなと思いました。

 

実際の舞台であるヴェルサイユ宮殿で大規模な撮影をしたということでも話題のこの映画。映像が美しいです。やはり本物は違いますね。どこか目を惹く背景になっているし、ジュエリー、衣装などもシャネルが協力をしていて、その”絵”を観ているだけでも満足出来てしまうほどでした。もちろん、ストーリーも楽しみましたが、舞台背景は素晴らしかったです。

 

 

映画のジャンヌは、最初は娼婦のような生き方を嫌がっているのですが母親は娘を売るしかなく、モデルとして貴族の家に行かせて服を脱いでモデルをしろと強要します。嫌がっているんだけど、それしか生きる道が無いと決断したのか、色々な貴族とパーティーなどに出席して高級娼婦として名を馳せていきます。

 

そしてデュ・バリー伯爵が彼女を囲い、ルイ15世に献上することになるんです。庶民の女性が王室に入る訳にはいかないので、王室はデュ・バリー伯爵と正式に結婚させ、そしてデュ・バリー伯爵夫人としてジャンヌを愛人として囲うんです。面倒だけど、そうすることによって、一応、体裁は整えて王室に招き入れるんですけど、平民は平民ですからね。

 

 

このジャンヌとルイ15世は本当に愛し合っていて、側近たちはジャンヌを認めざるを得ないようになっていきます。ジャンヌと出会ってからのルイ15世はとても幸せそうで、楽しそうに描かれていました。それまでは、国王という逃れられない役割を演じていて、辟易としているんです。もっと自由にしたいと思っていたんだろうけどそれも出来ず、信頼出来る友人もいなくて、寂しい生活だったように見えました。

 

ジャンヌとの出会いで、自由に好き勝手なことをする彼女の素直さに惹かれたんじゃないかな。最初は一目ぼれみたいでしたけど、出会ってからの二人はお互いに楽しそうでした。歴史的にみても、平民から国王愛人になり、死ぬまでルイ15世のそばにいたのだから、本当に愛し合っていたんじゃないかな。そう思うと、平民だからと言って、最後まで差別し続けたマリーアントワネットは、嫌な女だったのかもしれません。映画でもそう描かれていましたけどね。

 

 

ジャンヌを演じたマイウェンさんは、監督・脚本も務めていて、凄い才女です。美しいんだけど、ちょっと口元が下品な感じなので、ジャンヌにピッタリでしたね。平民から成りあがった女性として、しぐさも荒っぽく、口調もぞんざいにしていたので、上手いなぁと思いました。

 

一方、ルイ15世を演じたジョニーさんはジャック・スパローとはまるで違う、上品で動きも緩慢なフランス国王として君臨していました。少し年を取ったかな。シザーハンズのジョニーさんを覚えていると、どうしてもかわいい彼を思い出すけど、今回は年を取った国王に見えました。国王は美男で皇太子も美男として描かれていたけど、この時代の美男は太っていたんじゃないの?ぷっくりしている方が裕福という証だから、本当の国王や皇太子は、もっとでぶでぶしていたと思うんですけど、今回はちょっと違いましたね。

 

 

特に皇太子=後のルイ16世は、美しい青年でした。ディエゴ・ルファーさんという俳優さんでしたが、私は知らないなぁ。他にも出演しているのかしら。そうそう、デュ・バリー伯爵はメルヴィル・プポーさんが演じていて麗しい伯爵でしたよ。イケメンですもんねぇ。大好きです。

 

話は、ルイ15世が亡くなり、ジャンヌがヴェルサイユ宮殿を追われるところまで描かれていました。その後、フランス革命がおこり、ルイ16世もマリーアントワネットも処刑されるのですが、その部分はナレーションだけで語られ、その後、王の愛人だったジャンヌも同じようにギロチン処刑されるのですが、それもナレーションで描かれました。

 

 

この経過からすると、ルイ15世時代、良い政治は行っていたのだろうけど既に経済は悪い方向に向かっていて、ルイ16世時代にもっと悪くなり、革命になったのでしょう。全体の国家予算などを考えずに贅沢三昧した結果なんじゃないかな。

 

今の日本みたいですね。政治家が全体の予算を考えずに海外に金をばら撒き、国内でも大手企業ばかりに減税をして、政治家が裏金を懐に入れていて、国民から搾り取ればよいと考えているんじゃ革命が起きますよ。どんな革命を起こしましょうか。(笑)

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。歴史は変わらないからベルサイユのばらとかサンソンとかのストーリーに描かれるジャンヌと一緒なんだけど、描く目線が違うので、また新しい人物像が観れて面白かったです。ジョニー・デップは素敵なんだけど、私はジャック・スパローみたいな彼の役がもっと観たいなぁ。これで彼が復活してくれればうれしいな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」