「アクアマン 失われた王国」
を観ました。
ストーリーは、
はるか昔、南極の氷河の奥深くに封印された「失われた王国」。そこには、世界を滅亡させるほどの力を持つ伝説の古代兵器ブラック・トライデントがあった。ある日、アクアマンへの復讐を誓うブラックマンタがブラック・トライデントを見つけ出し、邪悪な力が解き放たれてしまう。
というお話です。
アトランティスの王になってから数年後、アーサー・カリーはメラと結婚し、息子のアーサー・ジュニアをもうけ、陸と海で暮らしていた。一方、デビッド・ケイン/ブラック・マンタは、海洋生物学者のスティーブン・シンを仲間にし、アトランティスの遺物である黒いトライデントを発見。アーサーへの復讐を果たそうとしていた。
黒いトライデントは、その持ち主であったコルダックスの意識を宿しており、手にすると持ち主に支配され、彼を復活させるために利用されてしまう。そしてマンタも不思議な力に操られ、別人のようになってしまう。
5ヶ月後、マンタはアトランティスに埋蔵されているオリハルコンを手に入れ、それを動力として基地の開発を続けていく。オリハルコンは燃すことにより大量の温室効果ガスを排出し、地球温暖化が極端に進んでしまう。オリハルコンにより古代アトランティス王国は地球の滅亡を引き起こしそうになったことがあるのだ。
アーサーは危険を感じ取り、異父弟のオームを脱獄させて自分のパートナーとして一緒にマンタを探し始めると、南太平洋の火山島にたどり着く。敵の基地に進んでいくとそこで黒いトライデントを見つける。オームが手にすると、古代ネクルス王国の支配者であるコルダックスの意識が入り込み、その歴史を知ることになる。
古代ネクルス王国の支配者であるコルダックスは王位を奪おうとして失敗し、兄のアトラン王に血の魔法で投獄されたらしい。トライデントを手にするとそのコルダックスに意識を支配され操られそうになりオームはすぐに手を離した。
マンタはコルダックスに操られ、彼を開放するために動いていることを知ったアーサーたちは、古代アトランティスの子孫の血を捧げることで魔法を解くことが出来ると解り、その血を継いでいるのがアーサーたち王族だと知る。ということは、アーサーJr.が危険だと自宅に帰ると、既にマンタにより子供が誘拐されていた。子供を取り戻すため、アーサーたちは一族で立ち向かう。後は、映画を観てくださいね。
アクアマンの新作、初日に観に行きました。私は字幕版で観ました。ジェイソン・モモアちゃんのアクアマン、面白いとは思うんだけど、ストーリーはちょっと陳腐かなぁと思いました。もう少し、考えさせるような内容に出来なかったのかなぁ。だって、事件の元は、アクアマンに対してのマンタの復讐なんですよ。そんなに憎いなら、正面から戦いを挑めばいいだけなのに、なんでこんな回り道をするのかしら。周りを巻き込んで、無駄ですよね。
アトランティスを探して、その力を手に入れて戦うつもりだったんだと思うけど、全く手に入れられなくて、自分が操られただけなんです。オリハルコンとか、トライデントを手に入れたけど、全く有効活用が出来てないのが悲しかったなぁ。こんな大きな力を手に入れたなら、マンタは人間なんだから人間社会にこの力で貢献して、海の王であるアクアマンを悪者にすれば、もっと面白い展開になったんじゃないの？
映画が始まってすぐにアクアマンの日常が描かれまして、子供の世話をお父さんが頑張ってますということを描きたかったのかと思うけど、全く妻のメラが出てこないので不自然なんです。一瞬、メラは死んだか出て行っちゃったのかなと思いました。しばらくしてやっとメラが出てくるのですが、もう、この辺りで、アンバー・ハードがこの映画で上手くいっていないのがあからさまに見えてしまい、ちょっと裏が見えて嫌だなぁと思いました。それなら、無理に出演させないで、病気で亡くなったとか、出て行ったとかにすれば良かったのにね。
で、まぁ、アーサーとマンタの戦いなんだけど、アーサーとマンタじゃなくて、アーサー一族とコルダックスの戦いだよね。マンタはコルダックスに操られていて、復讐という意識しか本来のマンタの部分は残ってないんです。コルダックスは、アーサーでもその家族でもアトランティスの血を受け継いでいる人間ならだれでも生贄にしてくれればよかった訳で、既にアーサー狙いから外れていたのよね。で、Jr.を誘拐した訳です。まぁ、子供を殺されそうになればアーサーも来るだろうから、マンタにとっても良かったようです。
申し訳ないけど、きっとこのストーリーでは盛り上がらないんじゃないかなぁ。観れば面白いし、アクアマンは明るいから楽しいんだけど、ストーリーは酷いので続編は難しいんじゃないかと思いました。まぁ、ストーリーをよく考えて、面白い展開にしてくれれば回復するかもしれないけど、今回のように家族メインみたいな話になると飽きますよね。
もっと政治的な話とか科学的な話にしてもらって、アクアマンは筋肉担当、オームが頭脳担当で事件を解決していくようなバディムービー的にしたら盛り上がりそうだけどなぁ。マーベルのソーとロキみたいにやってみたら面白そうだけどね。オームは真面目そうだから、このバディの方が面白いストーリーになりそうだけどね。今回も二人で組んでのアクションやドラマ部分は面白かったですもん。
海の動物たちが沢山出てきたのは嬉しかったな。タコさんはかわいかったし、タツノオトシゴの乗り物は速そうで乗ってみたいなと思いました。あとね、火山島で大きな昆虫に追われるんだけどイナゴがとっても嫌でした。だって、あの形態で大きいんですよ。気持ち悪いでしょ。巨大なナナフシみたいのも追ってきて、嫌だったなぁ。基本的に昆虫は嫌いです。擬人化されている”みなしごハッチ”とかは可愛いけどね。
うーん、楽しめた部分もいくつかありましたが、ストーリーが悪いのと、やっぱりメラの扱いが不自然でした。王の妻という立場なのだけどあまり子育てに参加していないようだし、戦いになっても活躍が少ないので、こんな出演なら第二子を妊娠していてあまり動けないので出てこないとしてくれた方がよっぽど不自然じゃなかったと思いました。そんなにアンバー・ハードが問題になったなら、キャストを変えれば良かったんです。別に、映画の中の事なので変わっても誰も文句を言わなかったと思うけど。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。面白い部分は面白いです。ジェイソン・モモアちゃんはカッコよくて筋肉バカで楽しいし、オーム役のパトリック・ウィルソンはカッコイイので、そのバランスが良かったと思います。但し、何度も書きますが、ストーリーがイマイチです。もう少し脚本を考えて欲しかったです。でも、まぁ、アクアマンはモモアちゃんの可愛さでもっているようなもんだから、良いと言えば良いんだけどね。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「アクアマン 失われた王国」
