「ある閉ざされた雪の山荘で」期待外れでした。主役の演技が周りの演技に負けているんです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ある閉ざされた雪の山荘で」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演の座を争う最終オーディションへの招待状が届く。オーディションは4日間の合宿で行われ、参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに。しかし出口のない密室で1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく。

というお話です。

 

 

劇団に所属する7人に届いた、4日間の合宿で行われる最終オーディションへの招待状。新作舞台の主演を争う最終選考で彼らが”演じる”シナリオは、「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件。


与えられた建物の中にはいり、それぞれが自分で決めた部屋に入る。リビングダイニングには、十分な食材と器具が置いてあり、食事には困らなそうだ。メンバーは、久我、本多、中西、田所、元村、笠原、雨宮、の7人。6人は劇団水滸の団員だが、久我一人だけ部外者だ。

 

 

4日間のオーディションで何が行われるか全く分からない状態で、7人は不安を抱えながらも、指示に従い、演技を続けていく。そして出口のない密室で一人、また一人と消えていくメンバーたち。果たしてそれは、フィクションか?それとも普通の連続殺人か?彼らを待ち受ける衝撃の結末とは。後は、映画を観てくださいね。

 

東野圭吾先生の小説を映画化したものです。この映画、ホント、面白く無かったんだけど。また、私が素直に感想を書くと、ファンの方に虐めだとか嫌がらせだとか、色々と言われるんだと思うけど、映画ファンとして、素直に書かせていただきます。元ジャニーズの力が強い時にゴリ押しして制作された映画なんだろうけど、主役の重岡さんのレベルが他の役者のレベルに比べて低すぎるんです。だから、全然盛り上がらないんですよ。

 

 

この映画の主役である久我という人物は、劇団員ではなく外から選ばれた人物で、この話の中ではエイリアンなんです。だから、裏事情も知らないはずなのでもっと明るくて良いし、演技で勝負していくというなら劇団員を負かさなければいけないので、ガツガツしている風になると思うんだけど、全くそういう素振りも無く、いつも難しそうな顔をしているだけで、表情も乏しいんです。いつも同じ顔でしたよね。

 

それに対して、劇団員たちは、それぞれに思う所があるという設定なので、一人一人違う態度でした。自然な演技になっていたので、それほど違和感はありません。岡山さんや間宮さんが上手いので、何とか無理矢理のストーリーでも進んで行きましたが、結構、キツい内容だったと思います。劇団の演出家が彼らの中から主演を選ぶということになっていたけど、それが途中から崩れてくるので、普通ならここで誰かが行動に出るハズなんだけど、誰も動かないのよね。

 

 

誰かが死んだかもとか、怪我したかもってなったら、舞台の主演とかそんな話じゃないでしょ。いくら目隠しをしてバスに乗ってきたからって、誰も助けを呼びに行かないって人間として問題だし、ストーリーとしておかしいと思うんです。閉ざされた雪の山荘というオーディションの設定だけで、閉ざされている訳じゃないんですから。

 

ストーリーの奇妙さもあるけど、やっぱり引っ張っていく主役が輝いて見えなかったというのが一番問題だと思います。このお話で行くと、久我が探偵的な立場で、おかしな部分に気が付いて、行動していかないといけないんだけど、それが全然目立たないんです。名探偵コナンでも、コナン君が色々なおかしな部分に気が付いて、他の人に気付かれずに推理を重ねていくでしょ。でも、その推理部分が無いんですもん。というか、何も気が付いてないような態度をずっと続けていて、最後の方で、いきなり謎解きなんですよ。それ、どこで気がついてたの?って聞きたくなりました。

 

 

劇団員の中西(中条)と田所(岡山)は劇団で起きていた問題について知らないので、ボンヤリしていたり慌てたりするのは当たり前なんです。それ以外の劇団員はある問題を知っていて、ちょっと誰かを疑うような眼をしているのも当たり前なのですが、久我だけは、何も知らないので、何か事件が起きる度に驚いて、探って行かなきゃいけないのに、その素振りが一切無いのがとても残念でした。全く探偵役になっていないんです。
 

この映画で、元ジャニーズ事務所がゴリ押しして映画の主演をやらせていたというのが、よく解ってしまったと思います。周りに豪華な俳優を入れさせて、彼に主演を張らせたんだろうけど、周りが上手いので、全く目立たないし演技負けしてしまっていて、映画が盛り上がりませんでした。これは、事務所の間違いだと思います。もっと演技を学ばせてからやらせるべきです。演技はいつも難しい悩んだような顔をしていれば良いという訳ではないんです。

 

 

ああー、またキツいことを書いてしまった。また、ファンに袋叩きに遭うんだろうなぁ。でも、こういうのを許していると何処までも邦画のレベルが下がっていくので、せめて一般の映画ファンはしっかり訴えていくべきだと思うんです。映画評論家とかは、お金を貰っているので書けないでしょ。こういうアイドル映画を、邦画の1本として加えてしまうとレベルが下がるということを解かって欲しいです。

 

韓国映画では、アイドルを出しても映画ファンが厳しいのでおかしな映画にならないんです。おかしな演技をすると映画ファンが黙っていないので、努力するんですよ。日本の映画ファンは厳しく無いし、演技を求めないアイドルファンが多いので、レベルが下がっていくんです。映画製作をする人たちにもプライドを持ってキャスティングして欲しいと思いました。

 

 

私は、この映画、一応、お薦めしたいと思います。あまり面白く無いし、主演は良くないけど、周りの劇団員の人たちは、それなりに頑張っていました。これ、岡山くんが主演だったら、面白くなってただろうなぁ。ちょっとコメディタッチで、トリックを一気に解決じゃなくて、一つ解決して、え、まだあったんだってことで第二の解決をしていたら、もっと面白かったと思うんだけどね。あまり期待せずに、とりあえず、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ある閉ざされた雪の山荘で」