「緑の夜」自由を求めた女性が出会ったのは緑の髪をした天使でした。でも夜に空は飛べなかったみたい。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「緑の夜」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

苦難に満ちた過去から逃れるために中国を離れ、韓国で抑圧された生活を送るジン・シャ。保安検査場での仕事中にミステリアスなオーラを放つ緑色の髪の女と知り合った彼女は、その出会いを本能的に危険だと感じながらも、ふとしたことから危険で非合法な闇の世界へと足を踏み入れていく。

というお話です。

 

 

ジン・シャはソウルの空港保安検査場で、飛行機に乗る乗客の身体検査を担当していた。ある日、ふと見ると緑の髪をした若い女性が目に入る。すると相手も気が付いたようで、ジン・シャのゲートに検査を受けに来る。ジン・シャは検査をしながら彼女の胸元の刺青に気が付き、思いもよらず彼女に惹かれてしまう。

靴の中に金属が見つかり赤外線にかけようとすると、上司が寄って来て常連だから良いと言うが納得が出来ない。すると緑の髪の女はやっぱり行くのを辞めたと言って、裸足で出て行ってしまう。



 

仕事を終え帰路に着くジン・シャの前に、さっきの女が現れる。裸足だからと言ってジン・シャの家まで付いて行き、靴を借りる。お互いに惹かれ合い始めたのだが、ジン・シャは自分の殻を破ろうとはしない。

彼女は苦難に満ちた過去から逃れようと中国を離れ移民となり、韓国で抑圧された生活を送っていたのだ。夫にも強い支配を受けていた。

緑の髪の彼女は非合法な薬の売買に関わっており、2人は持っていた薬を金に換えて逃亡しようと考える。彼女たちを利用している男たちを出し抜き、自由を求めて踏み出そうとするのだが…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

良い映画でした。映像も良かったんだけど、ストーリーが好きだったなぁ。俳優さんが上手いのもあると思うんだけど、繊細な動きや表情で、女性二人が惹かれ合って、言葉とは裏腹にどんどん近づいて行く姿が素敵なんです。

 

ファン・ビンビンさん演じるジン・シャは、中国移民で韓国では抑圧された生活を送っているんです。というか、夫がキモいDV男で、逃げたいと思いながらも一人では生きられないと思っているのか、逃げられないんです。そんな毎日の中で、仕事中にふと出会った緑の髪の女性に惹かれていきます。

 

 

最初は不審に思うんですよ。だって髪は緑だし、胸に花火のような刺青があるし、検査官のジン・シャにいきなり耳元で囁くんです。そりゃ、おかしいでしょ。でも、その場からは立ち去ってしまい、ジン・シャは、またいつもの日常に戻るのかという気持ちに戻るのですが、そこに、また緑の髪の女性が現れるんです。

 

ま、誰が見ても怪しい女ですよ。そして案の定、ドラックの運び屋をやっている女性なんです。思ったんだけど、きっとジン・シャの上司は裏でお金を貰っていて、いつもゲートをスルーさせていたんじゃないかな。だからジン・シャが彼女を止めた時、慌てて”常連だから”と言って来たのかなと思いました。

 

 

そんな緑の髪の女性がジン・シャとの出会いで、飛行機に乗るのを止めて帰って行ったんです。もちろん取引は出来なくなり、彼女を追って、怪しげな男たちが現れます。彼女は、元彼と仲間とか言っていたけど、ヤバい人たちみたいでした。ここで、緑の髪の女性も嫌なことを無理やり男たちにやらされているんだなということが解ってくるんです。

 

ジン・シャも抑圧されていて、緑の髪の女性も嫌な事をさせられていて、お互いのことが理解出来たんじゃないかな。逃げたくても逃げられないという立場も、2人を繋げたのかなと思いました。まだまだ自由に生きられないという女性は多いのだと思います。こんなにも女性が強くなったとか、同等の権利をと言っているけど、現実はそうなっていないと思うんです。特に中国、韓国は、家父長制が残っているから大変なんじゃないかな。

 

 

そんな抑圧された2人が自由を求めて動き出すのですが、そう簡単に上手く行く訳が無い。追手は来るし、ジン・シャの夫もしつこいしね。ジン・シャは夫に色々と言われると口答えが出来なくなっちゃうんです。今までずっとそうだったのだから、仕方ないですよね。そして、ある行動に出ちゃうんです。何が起こるかはお楽しみです。

 

緑の髪の女性(イ・ジュヨン)なのですが、最後まで名前が明かされないんです。何でかなって思っていたんだけど、最後まで観て、何となく理解が出来ました。緑の髪の女性はジン・シャにとって、空から降りて来た天使のように見えていて、愛おしくて、自分の分身とさえ思うほどだったのに、ある日、突然に目の前から消えてしまう。一瞬、夢だったのかと思うけど、でも、彼女は夢ではないんです。ジン・シャにとっては本当に天使だったけど、彼女は現実に存在して、ジン・シャを救ってくれた人なんです。緑の彼女がどうなるのかは、映画を観てくださいね。


 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。よい映画でした。素敵なラブストーリーだったと思います。汚れた世界に生きていながら、美しく飛んでいこうとした二人の女性。そして二人の愛は、きっと永遠なんだろうなと思いました。強く生きていく女性は、本当に美しいです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「緑の夜」