「ハンガー・ゲーム0」スノーが何故あれ程の極悪大統領になったのか。この歴史があったからなんです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ハンガー・ゲーム0」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

反乱を起こした12の地区を戒めるため、毎年各地区から1人ずつ選ばれた少年少女が最後の1人になるまで殺し合う「ハンガー・ゲーム」。記念すべき第10回の新しい試みとして、贄の教育係に任命された18歳のスノーは、貧しい境遇から抜け出すべく優勝を目指す。しかし彼が担当することになったのは、最も弱い第12地区出身で“歌”を唯一の武器とする少女ルーシーだった。

というお話です。

 

 

戦争で荒廃したパネムで、スノー家の当主であるスノウ将軍が第一次反乱の最中に亡くなる。当主の死亡でスノー家は没落していく。10年後、記念すべき第10回ハンガー・ゲームの新しい試みとして、プレイヤーの教育係を学生にやらせるという提案が通り、18歳の若き少年スノーは、貧しい境遇から抜け出す為、優勝を心に決める。

 

だが、彼が担当する事になったのは、第12地区のひ弱な少女ルーシー・グレイだった。彼女の唯一の武器は歌。一見、何の役にも立たなさそうだが、ハンガーゲームでは視聴者の興味を惹いた選手に観客からの点数が入り、点数を使って教育係がプレイヤーに物資を出すことが出来るのだった。それにより、有利になることもある。

 

 

ハンガーゲームが始まり、反乱軍によるテロによって壊されたスタジアムで戦いが始まる。ルーシーはコリオレイナスに助言されたように戦わずに逃げるのだが、友人を見捨てることが出来ず、会場から逃げ出すことが出来なかった。そんなルーシーを見捨てられず、コリオレイナスは、ある仕掛けをして反則をしてしまう。

 

ゲームは終わりルーシーの勝利に終わるが、コリオレイナスの反則が見つかってしまい、ハイボトムからそのペナルティとして平和維持軍の治安兵として12年間、地区勤務を命じられる。コリオレイナスはルーシーがどうなったのか心配し、決められていた第8区への勤務を12区へと変えてもらう。そしてルーシーと再会し、喜び合うのだが…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

あのハンガーゲーム3作の前日譚となるお話でした。3部作ではスノー大統領がラスボスとして君臨していましたが、今回の「0」では、そのスノー大統領がまだ18歳の時にハンガーゲームに関わって、ある女性と出会い恋に落ちるも巡り巡って、ハンガーゲームを推し進める大統領に上り詰めることになってしまったという、その理由を描いていたように感じました。

 

はっきりと、こうだからと言うのではなく、きっと誰も信じられなくなり、愛する人でさえ信じられなくなって、孤独と貧困が彼の背中を押して、極悪になってしまったのかなと思いました。スノーは、とても家族想いの青年で、自分が家族を助けなければと、いつもプレッチャーを受けていたんです。元将軍家なれど、戦争でお金は無くなり、家賃さえ払えなくなって、それでもプライドは捨てられずに見栄を張って生きている。

 

 

そんなスノーの前に、12地区の貧困な娘が現れ、彼女とペアを組んでハンガーゲームに勝てば、賞金が貰えるというルールが示されて、コリオレイナスはその賞金で家族を楽にさせたいと考えていたんです。ルーシーと協力して勝とうと動いていると、彼女の素直さに心打たれ、段々と彼女に惹かれていきます。

 

まぁ、ここら辺の恋愛は基本的なモノだから許してあげてください。こういうアクションモノで、必ず恋愛を絡めてくるのはそろそろ飽きて来たし、時代にも合わなくなってきたのは皆さんも気が付いていますよね。でも、原作もそうだったし、とりあえずは許してやってください。ドラマ「いちばんすきな花」を観ても解ったように、一緒にいるからって、好きだけど恋愛になるとは限らないんです。

 

 

この映画、結構長くて、2時間半くらいあったのかしら。ハンガーゲームだけのお話かと思ったら、ゲームは序盤の導入部だけで、後は、各地区での話や、首都の大学に戻れるか戻れないか、士官学校に入学するのかどうかという話が延々と続き、スノーがどんな風に人を信じられなくなっていったのかが詳細に描かれています。

 

スノーの父親は将軍として国の為に戦ったのだけれど、反乱で亡くなってしまい、幼かったコリオレイナスは家の再建も敵わず、落ちぶれて行ってしまうんです。家の家賃も払えず、高校へ通うためのシャツも買えず、従姉のタイガレスが気を効かせて見栄え良くしてくれていたけれど、キャピトルに住んでいるのが辛そうでした。でも母親や従姉に、何としても以前と同じようなレベルの暮らしをさせたいと思い、賞金の出るハンガーゲームへ関わることになるんです。

 

 

この頃のコリオレイナスは、純粋で正義感が強い青年なんですけど、段々とおかしくなっていくんです。ズルい事なんてしないと考えているけど、最初はルーシーを助けるために反則をし、ある人物を殺してしまってから、変わって行ってしまうんです。こういう時、誰かが止めてくれないと突き進んじゃいますよ。

 

もし、この時にルーシーが何処までもコリオレイナスを信じて、愛していたら、また変わったかもしれません。上手く噛み合わないんです。仕方ないとは思っても、後々のハンガーゲームの話を思い出すと、やっぱりこの若い時に、スノーを変えておかなければいけなかったんだろうなと思いました。

 

 

ハンガーゲームは、ファイナルまで終わっていて、結末が解っているからこそ、この「0」が楽しめるのかなと思いました。やっぱり前の3部作を観てからこの「0」を観た方が、カットニスの意味や森の湖のことなどが解るので、楽しめると思います。それに、コリオレイナスが、どんな酷い奴なのかを知ってから、この青年コリオレイナスを観ると、人間って変わって行くもんなんだなと、考えてしまうと思います。

 

この映画、面白かったのですが、ちょっと長かったですね。まぁ、ストーリーとしては、カット出来る部分が無かったとは思います。でも、もうちょっとハンガーゲーム部分を短縮するとか、12区に派遣されてからの話を短くするとか考えて欲しかった。出来事が多すぎて疲れました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。面白いです。特に、前3部作を観ている人には、懐かしさと、あのスノー大統領がこんな素直なイケメンだったんだことが解るので、楽しめると思います。ただ、内容が多いので、ちょっと頭がパンクするかも。(笑)ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ハンガー・ゲーム0」