「ナポレオン」
を観てきました。
ストーリーは、
18世紀末、革命の混乱に揺れるフランス。若き軍人ナポレオンは目覚ましい活躍を見せ、軍の総司令官に任命される。ナポレオンは夫を亡くした女性ジョゼフィーヌと恋に落ち結婚するが、いつしか夫婦関係は奇妙にねじ曲がっていく。その一方で英雄としてのナポレオンは快進撃を続け、ついにフランス帝国の皇帝にまで上り詰める。
というお話です。
1793年、フランス革命のさなか、若き陸軍将校ナポレオン・ボナパルトは、王妃マリー・アントワネットがギロチンで斬首されるのを目撃。その年の後半、革命の指導者ポール・バラスはイギリスに占拠されたトゥーロンの奪還をナポレオンに命じ、彼は見事成功させます。24歳だったナポレオンは准将となります。
恐怖政治により荒れたフランスは、マクシミリアン・ロベスピエールが退位し処刑された後、ナポレオンを含むフランスの指導者たちにより安定を取り戻していきます。ナポレオンは1795年、ヴァンデミエール13番地で王党派の反乱の鎮圧に成功します。
ナポレオンは貴族の未亡人ジョゼフィーヌ・ド・ボーアルネを気に入り、二人は結婚します。直ぐに跡継ぎの子供を願いますが、何故かジョゼフィーヌは妊娠しません。1798年のピラミッドの戦いで再び勝利を収めるが、ジョゼフィーヌがイポリット・シャルルと不倫関係にあると聞き、急いで帰国。総督府は軍隊を放棄したと批判するが、クーデターで打倒し、第一領事に就任する。
ナポレオンは1804年にローマ法王によってフランス皇帝に戴冠し、その間、彼は大胆にも自分の頭に王冠をかぶせます。1年後、ナポレオンはアウステルリッツの戦いでオーストリア軍とロシア軍を出し抜いて、凍った湖の上に撤退させた後、氷を砲撃して溺死させる。
ナポレオンの母親は彼に愛人を妊娠させ、ジョゼフィーヌが不妊であることを証明する。彼は1810年に彼女と離婚するが2人は良好な関係を保ち、ナポレオンはオーストリアのマリールイーズと結婚し、1年後に息子を授かる。
1812年、ロシアが平和条約を反故にし、ナポレオンはロシアに侵攻する。ボロジノの戦いでは勝利を収めるが、モスクワは空っぽで、後に炎上。ナポレオンは冬の間、約50万人の兵士を失い、フランスに撤退する。1814年、連合軍はナポレオンを退位させ、エルバ島に追放した。
1815年、ジョゼフィーヌの体調不良を聞いたナポレオンは島を脱出し、フランスで権力の座に返り咲くが、彼女は、彼が到着する前に亡くなります。国王ルイ18世はナポレオンを阻止するために第5連隊を派遣するが、ナポレオンは彼らを魅了してナポレオンに加わるよう説得する。
6月、ワーテルローの戦いでイギリス軍と対峙し、歩兵陣によって撃退され、その後、プロイセンの元帥ブリュッヒャーの軍がウェリントンの援軍として到着し、フランス軍は壊滅し、ナポレオンは撤退。
ナポレオンは大西洋の真ん中に浮かぶセントヘレナ島に追放され、1821年に亡くなります。後は、映画を観てくださいね。
長いあらすじでスミマセン。でもね、この映画、このあらすじ通り、年表のようにナポレオンの歴史を描いていて、あまり彼の人となりを描いているというような作品ではないんです。まるで、歴史の講義を3時間くらい聞いたような気がしました。
ナポレオンは、凄い歴史を生きているので、すべてを映画にしようとすると、こうなってしまうのは解りますが、どーせなら、ジョゼフィーヌとの関係だけを描くとか、ワーテルローの戦いだけを描くとか、エルバ島に追放された前後を描くとか、どこか一時期だけを詳しく描いてくれた方が、ナポレオンという人物の人となりを描けたような気がします。
まぁ、ある程度はナポレオンの人物像が描かれていたかな。マザコンで、ジョゼフィーヌコンですかね。二人しか信じていなくて、いつも自分を見ていて欲しいと思っているようでした。俗にいう”かまってちゃん”みたいでした。戦争は上手かったんだと思いますが、段々とおごりが出てきて、傲慢になっていったように思います。
だから、戦況が見えなくなって、ロシアに負けたんじゃないかな。普通に状況を見たら、あんな寒い地方に南からそのまま向かったら、戦争をする前に自然に負けると解ったと思うんです。人のいうことを聞かないから、失敗したんだよね。まぁ、人のいうことばかりを聞く人なら、皇帝には上り詰めないだろうけど。
歴史上の人物としては凄い人だと思うけど、ジョゼフィーヌとの関係を見ると良い男とは思えなかったな。まぁ、ジョゼフィーヌも強烈な人だったけど、それにしても、こんな傲慢な男相手に、いつも話を聞いて、寄り添っていたというのは、随分と辛抱強かったんじゃないかな。私なら、最初の出会いから拒絶しているだろうと思いました。
戴冠式の絵は、とても有名で誰もが知っていると思います。ここの映像は素晴らしかった。実際に動いているナポレオンとジョゼフィーヌを見れた!という気持ちになり、しあわせでした。この戴冠式を境に、ナポレオンの気持ちが変わって行ったような気がしました。
大体、不妊だから離婚ってどういうこと!日本みたいに側室つくって、その人に産ませた子を後継ぎにすればいいでしょ。フランスはそうはいかないのかしら。これは、屈辱だと思いました。酷いやり方です。ママに逆らえないから仕方ないのかな。ムカつきました。
ナポレオンは、2回も島流しになりますが、なんか、あっという間に流されちゃうんです。皇帝でもこんなに簡単に失脚させられるほど、フランスの議会は力を持っていたんですね。人民の声を聴いていたからだと思いたいですが、これくらい、日本も国民の声を政府に届けられるようにする仕組みを作って欲しい。今の岸田首相を許せないと思っている人がほとんどなのに、辞めさせられないというのは、国の衰退に繋がっていますよね。早く変えて欲しい。こんな首相要らないです。
話を映画に戻して、最初の頃のナポレオンは、人間としては普通っぽいんです。突撃するのを躊躇したり、戦いの後、凄く疲れたようにジョゼフィーヌに甘えたり、弱い部分もあるように見えましたが、段々と自信を持ったのか、傲慢なんですよねぇ。自分は間違えないとでも思っているのかしら。だから失敗して、沢山のフランス兵を殺してしまうことになったりしたと思うんです。
ロシアへの進軍は、誰が見ても無茶だったと思います。途中で引き返すべきでしたよね。まぁ、やってしまったことは仕方ないですが、フランスとしては、そんな人間に軍を任せられないと思って島流しにしたんでしょうね。でも、すぐに逃げ出しちゃって、また返り咲くというスーパー逆転劇を成功させ、ここら辺は凄い人だなと思いました。そんなナポレオンに付いていく人が多かったのも理解出来ます。
この映画、観る価値はありました。でも、映画としてではなく、歴史の授業として素晴らしいというモノで、映画としては観ているのが辛かったかな。何年に何の戦いと解説が出て、ほとんど説明が無く、それが年表のように続いていくんです。途中でジョゼフィーヌとのこととかが挟み込まれ、後は、戦っている映像ばかり。面白いとか面白くないとかではなく、疲れました。ナポレオンの人生は、波乱万丈だったということは解りましたが、本当は人となりがもっと詳しく知りたかったです。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。超大作だし、ナポレオンがどういう人生を歩んだのかということは、しっかりと描かれています。でも、まるで年表のように描かれているので、彼の人となりはあまり描かれていません。それを解って観に行ってください。映像は素晴らしいです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ナポレオン」