「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」戦時中にタイムスリップ。感動作でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「あの花が咲く丘で、
君とまた出会えたら。」

 

を観てきました。イオンシネマの試写会が当たりました。イオンシネマみなとみらいさん、ありがとうございます。

 

ストーリーは、

高校生の百合は、進路をめぐって母親とケンカになり、家を飛び出し、近所の防空壕跡で一夜を過ごす。翌朝、百合が目を覚ますと、そこは1945年6月の日本だった。青年・彰に助けられ、軍の指定食堂に連れて行かれた百合は、そこで女将のツルらと出会う。彰の誠実さや優しさにひかれていく百合だったが、彼は特攻隊員で、間もなく命懸けで出撃する運命にあった。

というお話です。

 

 

親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合。ある日、進路をめぐって母親の幸恵とぶつかり家を飛び出してしまう。行くところも無く、雨が降ってきたので、小学生が遊んでいた防空壕跡に入り込み、休んでいると、いつの間にか眠ってしまう。

 

朝、目が覚めると防空壕ではあるが、昨日とは違っている。外に出て歩いてみると、そこは見慣れない町。衣服も違い、古い感じなのだ。偶然、通りかかった彰に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。なんとそこは、1945年の6月、戦時中の日本だった。

 

 

そこで女将のツルに出会い、行く当てもない百合を、そこで働かせながら面倒を見てくれることになる。その食堂は、特攻隊員たちが食事に来る、軍の指定食堂だった。勤労学生の千代、特攻隊員の石丸、板倉、寺岡、加藤たちと出会い、日々を過ごしていく。

 

彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった。未来を知っている百合は、特攻が無駄な事だと知っているが、一途に”お国の為”と信じている彼らを止める術はなく、想いを伝えることも出来ない。そして、出撃の日が近づき…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

イオンシネマみなとみらいの試写会に当たり、観せていただいたきました。またも寝落ちタイムリープモノで、日本が戦争に負けて、嫌な思いをする映画なのかなぁと思いながら観に行ったのですが、寝落ちタイムリープモノなのは確かなんだけど、嫌な思いをする映画ではありませんでした。

 

主人公の百合は、父親が亡くなって、家もお金に困っていて、進学して良いのか、悩んでいたんです。その上、自分がやりたいことも決まっておらず、その苦しさを、自分のせいではなく、親のせいだと訴えて、人を責めることばかりしていたんです。

 

そんな不満を抱えたまま母親と喧嘩をしたので、家に帰れず、古い防空壕跡で、雨宿りをしていたんです。そしたら、タイムリープをして、目が覚めると、昭和初期の第二次世界大戦終戦直前の日本に移動しているんです。

 

 

そして、出会ったのが特攻隊員の青年でした。彼は、もうすぐ特攻に出撃する予定で、基地に待機している状態なんです。そんなところに、百合は現れたんです。1945年だと解り、驚く百合ですが、この時代、沢山の人が被災し、みんな助け合って生きていたので、食堂で面倒を見ていただけるようになり、帰るところもないので、そこで出来ることを頑張り始めます。

 

その食堂で、特攻隊員との交流を続けながら、戦争の不条理を知っていくんです。それまでは、教科書などの中だけで戦争を知っていましたが、実際に戦争の悲惨さに遭遇し、何故、負けると解っていながら戦争を続けたのかと考え始めるんです。でもね、この時代に、若い女性が戦争に避難的な言葉や態度を表したら、あっという間に警察に捕まり、殺されてしまいます。

 

最初の頃は、何も考えずに戦争に負けるとか、戦争には意味が無いと騒いでいた百合ですが、危ない目に遭い、特攻隊員の青年・彰に助けてもらい、その時代の常識を身に着けていくんです。その時代に慣れていきますが、彰が特攻に行くのは、どうしても我慢が出来ません。でも、止めたくても止めることが出来ないんです。だって、特攻隊員は、自分の意志で、特攻に志願しているのですから。

 

 

彰に惹かれ、どうしても彼に死んで欲しくない百合ですが、止めることは出来ず、とても苦しみます。途中で、特攻が嫌になり、止める隊員も出てくるには出てくるのですが、彰はやめようとしてくれないんです。

 

この時、もう、自分が特攻することで、日本が勝つとは思っていないと思います。宗教的な考え方で、自分は死なないといけないと思い込んでいたのだと思うんです。生きて帰る訳にいかなかったのでしょう。でもね、1945年の6月ですよ。8月15日に終戦するのだから、もう日本全体に、負けの空気が流れていたと思うんですよね。誰かが止めなかったのかしら。不思議でした。

 

百合は彰が好きになり、彰も百合を妹のように思っていると言いながら、惹かれていたと思うんです。もし、ここで特攻に行くのを思いとどまってくれたら、運命は変わっていたかもしれませんが、歴史を変えることは出来ないようで、彰の意志は変わりません。

 

 

百合はこの時代に来て、特攻隊員や食堂の女将に出会うことで、日本がどんな歴史をたどり、平和なことが、どんなに幸せなのかということを実感していくんです。食べる物も無く、どこにいても空襲に遭って死ぬかもしれない。親を亡くして、まだ幼い子供が一人で生きていかなければいけない状態で、自分が生きている時代が、どんなにしあわせで、恵まれていたのかということを自覚したと思うんです。

 

ネタバレは出来ないのですが、感動的な作品でした。過去のことは変えようがないけど、未来は変えることが出来るんです。あの戦争で未来のために亡くなった方々のためにも、生きなければいけないというメッセージが描かれていたように思います。戦争で生き残れた日本人が、必死で立て直してきた日本国なのに、現代は悪くなっていますよね。政治の失敗だと思うけど、そろそろ回復させないとね。

 

 

よくありそうな話なんだけど、キャストも良かったし、話も分かりやすくて、楽しめました。戦争モノは、分かりやすいのが一番ですね。変にかき回すと、辻褄が合わなくなるので、この映画のようなお話が一番です。

 

福原さんはかわいくて、水上さんも良かったです。水上さんは、事務所との問題で一時出てこなかったけど、やっぱり演技は上手いし、かっこいいので、TVにも出て欲しいです。ジャニーズの問題で忖度はダメとなったのだから、TV局も考え直さなきゃいけないんじゃないですか?いつまでも、昔の慣習で、事務所に配慮して使わないなんて、許されることじゃありません。伊藤さんも出てましたね。やっぱり上手いです。彼は自分の問題だけど、もう反省しているのだから、良いんじゃないの?

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。良い映画でした。ネタバレが出来ないので、あまり細かい描写の感想が書けなかったけど、この映画は、誰が観ても感動する作品だと思います。年配の方が観ても、楽しんでいただけるんじゃないかな。よく出来た作品だと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」