KINOFES’23 キノフェス2023
「ハネス」
を観てきました。
ストーリーは、
同じ日に同じ病院で生まれたハネスとモーリッツ。小さい頃から一緒に育ち、唯一無二の親友となった。何処に行くにも、何をするにも一緒の二人。モーリッツの母親が若くして亡くなり、父親が絶望してモーリッツの面倒を見なくなっても、ハネスはモーリッツと一緒にいてくれた。
ある時、2人で出掛けたツーリング中に、ハネスが乗ったバイクが不慮の事故により崖から転落し、昏睡状態になってしまう。実は事故前にモーリッツのバイクが故障し、ハネスが修理をして代わりにそのバイクに乗っていたのだ。モーリッツは自責の念に駆られ、ずっとハネスに付き添っていた。どんなに医者に難しいと言われても、回復を諦めず、彼の傍を離れずに明るく寄り添い続ける決意をする。
ハネスが働いていた精神病患者の施設に行き、彼が戻れる日まで、代わりに働くことを告げます。施設に通うようになり、ハネスが願っていたことや、考えていたことを知っていきます。しかしハネスの病状は回復せず、一進一退を繰り返していました。
そんなある日、ハネスの意識が戻り、喜ぶモーリッツと家族たちだったが…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、良い作品でした。子供の頃から仲良く、一緒に育ってきたハネスとモーリッツは、ツーリングに出かけた先で、事故に遭ってしまうんです。モーリッツの整備が甘くて途中で不具合が出てしまい、バイクに詳しいハネスが、少し不具合があるモーリッツのバイクに乗り、モーリッツはハネスのバイクに乗ったんです。
それで事故に遭ったので、モーリッツは自分のせいだと自分を責めるんです。でもね、この事故は、運だと思いました。バイクを変えなくても、道路の走る位置によって、スリップをしただろうと思うんです。ハネスのご両親も、ハネスの彼女も、最初はモーリッツを責めているような態度で、酷いと思いました。
こういう事故は、衝突だったりしない限り、人に責任を求めてはいけません。モーリッツは可哀想でした。友人が昏睡状態の上に、周りからも冷たい目で見られて、針の筵だったと思います。そんな時、ハネスの父親がやってきて、モーリッツのバイクを直しながら、モーリッツとの絆を取り戻します。
モーリッツは、空いている時間はほどんど、ハネスの横で、話しかけたり、寄り添ったりして過ごしているんです。同じベッドで寝てしまったりもあり、医者に怒られたりもあるのですが、その気持ちが通じたのか、意識が戻るんです。奇跡のような話ですが、この辺りは、実話ベースなので、本当だと思います。
意識が戻ったと言っても、言葉を話せるわけではなく、意志表示もほとんど出来ませんが、指を動かしたり、目を少し動かすことは出来るようでした。脊椎がやられてしまっているので動くことは出来ないし、呼吸器もいつ息が出来なくなるかという状態ですが、それでも、モーリッツの言葉に反応していました。
一度は意識を取り戻すハネスですが、そう簡単に元気にはなりません。それでも、今、ハネスがしたいことを、少しでもしてあげたいと思い、行動をします。無茶な事でも、ハネスが望めば、それをするんです。親友だからと言って、ここまでやるのかと言うほど、全てを彼の為にやるんです。その強い気持ちに驚きました。
映画としては、良くある友情物語のように見えますが、これは実話を基にして作られているので、凄い話だなと思いました。物語なら、感動的になるし、こんなストーリーを作るかもしれませんが、実際に起こった事だと思うと、何とも言えません。意識の戻った後、まだ、色々とあるのですが、それは映画で確認して欲しいです。人間の力強さを感じるお話でした。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。良い映画なのですが、あまりにも、奇跡のような事が起こるので、ちょっと引いてしまう人もいるかもしれませんが、本当にあった事なので、素直に受け取ってください。既に、上映は終わっていると思いますが、もし、配信などで観れるようになったら、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
「ハネス」
https://kinocinema.jp/lp/kinofes2023/