【東京国際映画祭】(14作目)
「Totem(原題)」
(ワールド・フォーカス)
を観ました。
ストーリーは、
7歳の少女ソルは、祖父の家で父親のためのパーティーの準備を手伝う。やがて彼女はその日がかけがえのない日になることを知る。
というお話です。
ベルリン映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞。
この映画、上記のストーリー以外に内容が無いんです。ただ、ずーっと、100分近く、パーティーの用意をし、ワチャワチャしている家族の姿を描いているだけで、何も起こらないんです。
少女ソルの父親は、末期がんで余命いくばくもない状態なんです。そんな父親の誕生日パーティーなのですが、もう、起き上がるのも大変なほどの状態。ソルは、ずーっと父親に会えなかったのですが、この日、一目会えて喜ぶのですが、どう見ても、父親の具合が悪そうなのは解るので、複雑な顔をします。父親と逢いたかったソルが、逢ってみたら、今度は永遠の別れを感じ取るという事なんです。
子供が、大人の事を一瞬で理解するまでの様子を、ずーっと100分ほど追っているだけなので、面白いとも何とも言い難い作品でした。ただ、パーティーの用意をして、衣装を選び、メイクをして、パーティーの料理の用意をし、沢山の人が集まってきて、騒がしく楽しそうに見えるんだけど、その先には、父親との別れが待っているんです。
私は、とっても観ているのが辛かった。内容が辛いのではなく、何も起きず、ただ、家族がキャーキャーしているので、眠くなるのを耐えるのが辛かったんです。途中で一瞬、父親の姿が出て来て、ソルも覗くという場面があり、そして、パーティーがあり、最後には、ベッドが置いてあるだけという、何ともシンプルな映画なのですが、それで読み取ってくださいねという事だと思います。
さすがに辛かった。訳も分からず、この家族は何しているんだろうと、ずーっと観ているしかないんです。前もって、プログラムの内容を呼んでいたので、父親が末期がんで、最後のパーティーになるというのは解っていたので、もう少し、展開があるかと思っていたのですが、そのままでした。
私は、この映画、うーん、お薦め出来ません。最後に、スカッとされたような感じがして、ガックリしました。後から考えると、確かに、ソルの表情などがとても深くて、良い作品なのだと思いますが、何も起こらないのは辛かった。日本公開は決まっていませんが、どうなるのかな。もし、配信などで観る機会があったら、ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「Totem(ワールド・フォーカス)」