【東京国際映画祭】「開拓者たち(コンペティション)」アメリカ大陸開拓時代の残酷な歴史です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

【東京国際映画祭】(5作目)

 

「開拓者たち」

 

(コンペティション)

を観ました。

 

ストーリーは、

1893年、チリ南部のパタゴニア地方。裕福な領主ホセ・メネンデスは、州に与えられた土地を区切り、開拓していた。それだけでは飽き足らないホセ・メネンデスは、3人の男達を雇う。

 

ひとりは元ボーア戦争のイギリス陸軍大尉のマクレナン、そしてアメリカの傭兵であるビル、もう一人は先住民と白人の混血青年セグンド。セグンドは、作業員だったが、銃を持たせると扱いが上手かったので、戦力になると考えたのだ。3人は、遠征することを命令され、旅立った。

 

セグンドは、その旅の目的は土地の測量であると理解していたが、やがて実際の使命は、広大な領地に点在して暮らしている先住民オナ族を殺害し、太平洋に通じるルートを確保することだと知らされる。

というお話です。

 

 

この映画、面白かったです。こんなことが、南米大陸で行われていたんですね。初めて知りました。これ、開拓なんかじゃないですよ。只の、侵略戦争です。そこには、先住民たちが暮らしていたのに、片っ端から殺して行くんですから。

 

強い者が正義だという不条理な考え方が蔓延していた時代、素朴な生き方をしていた先住民の人たちは、争う術もなく殺されていました。セグンドは、自分の中にも半分先住民の血が流れているのに、殺せと言われ、仕方なく参戦しますが、実は先住民を撃ってなかったようでした。そりゃ、そうですよね。アメリカ人やイギリス人は、先住民を人と思って内容でしたが、彼にとっては違います。かわいそうでした。

 

南アメリカには、既にイギリスなどの国が入り込んでいて、アメリカ人との間で利権争いが起きていくんです。どこまでも強欲で驚きますが、そういう時代だったようです。イギリス人は、先住民を殺さずに、保護しようという動きをしているようでしたが、見ていると、まるで動物園の動物を保護しているような態度で、やはり人間として扱っていないんです。この人たち、なんだろうなぁと思いました。

 

 

最初、北アメリカ大陸で、州から土地を与えられたホセ・メネンデスは、与えられた土地だけじゃ、満足しなかったんでしょうね。もっともっと、土地が欲しくなり、まだ統治がされていない南アメリカを手に入れようと、3人を派遣したんです。

 

先住民を殺して行くのですが、それこそ無差別に、目の前にいる人間を全て殺すというやり方です。そして女性に対しては、少し傷つけて、レイプをするという事を続けていくんです。移動しては、それを続けていて、気分が悪かったです。動物を狩っているように殺していて、なんか、本当に、実話を基にしているとはいえ、スプラッターホラーのようだなと思いました。だって、殺し過ぎですもん。

 

実話だとしても、やはり、これはあまり観たくなかったな。残酷すぎました。特に、最後の方で、先住民の女性の顔がアップになるのですが、凄い憎しみと悲しみとが入り混じった、凄い表情をしているんです。彼らは、絶対に侵略者たちを許さないでしょう。何でも、新しいモノが良いとは限りません。古いモノは大切にしなければ、自分の過去を消すことになってしまいます。過去があるから今があるので、古きものは大切にすべきです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。南米大陸では、こんなことが起こって、今の南米に変わって行ったのだという事が解ります。血生臭い歴史があり、今の南米があるということなんですね。今から歴史を戻すことは出来ないけど、これ以上、自然を壊すことはしないようにして欲しいですね。日本公開は解りませんが、もし、公開されたら、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「開拓者たち」