「おまえの罪を自白しろ」政治の裏側を暴こうとする勢力と隠ぺいしようとする勢力。どちらが勝つのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「おまえの罪を自白しろ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

政治家一族宇田家の次男・晄司は、政治スキャンダルの渦中にいる国会議員の父・清治郎の秘書を務めながら煮え切らない日々を過ごしていた。そんなある日、宇田家の長女・麻由美の幼い娘が誘拐されてしまう。犯人の要求は身代金ではなく、翌日の午後5時までに記者会見を開いて清治郎が犯した「罪」を告白しろというものだった。
というお話です。

 

 

政治家一族の宇田家の次男・宇田晄司は、建設会社を設立し経営するも、倒産させてしまい、やむなく政治スキャンダルの渦中にいる国会議員の父・宇田清治郎の秘書を務めながら、煮え切らない日々を送っていた。

ある日、一家の長女・麻由美の幼い娘・柚葉が誘拐される。麻由美は市会議員の夫・恒之を支えながら、清治郎の妻である母親が亡くなった後、宇田家の家族全員の世話もしていた。その日、柚葉を公園で遊ばせた後、自転車で帰宅する途中、狭い農道で横から来た車に襲われ、柚葉を誘拐されたのだ。

 

直ぐに警察が麻由美を保護し、家族が集まっているところへ、犯人からの要求が届く。要求は、身代金ではなく、「明日午後5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ」という清治郎への脅迫だった。

 

 

清治郎は、夏川総理の副総理として、裏の汚い仕事を代わりに行っていた。利権がらみで、公共事業の裏工作をしたり、荒川河川敷関係の仕事のほとんどを清治郎が動かしていたのだ。それにより、生活が一変する一般の人々もいたはずなのだ。その裏工作を告白しろという要求なのだった。

それは決して明かすことが許されない国家を揺るがす”罪”であり、清治郎の政治生命だけではく、総理の首も飛ばしかねないことだった。権力に固執し、口を閉ざす清治郎。晄司はタイムリミットまでに、清治郎に告白をさせることが出来るのか。しかし、探っていく内に、罪の告白をさせることだけが目的のようには見えなくなっていく。父との確執、そして犯人の謎の要求、晄司には、いくつもの姿が見えて来て…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白かったです。真保裕一先生の人気小説を映画化したものです。私は、まだ原作を読んでいないのですが、原作と同じなのかしら。真保先生らしい展開で、一筋縄ではいかない所が面白かったです。

 

内容は面白かったし、犯人の要求も唸るモノがありましたが、やっぱり幼い子供の誘拐は、どんな理由があろうとも、絶対に許せないと思いました。「ミステリと言う勿れ」でも言っている通り、子供の心は渇く前のセメントみたいなものなんです。誘拐なんてされたら、一生、その恐怖に怯えることになってしまいます。成長である程度は忘れますが、何かあると、トラウマのように蘇ってくると思うんです。子供への誘拐と性的虐待は、絶対にやってはいけない事です。許されません。

 

 

誘拐犯は、社会の悪を裁くために誘拐をしたようにしていますが、社会の悪を裁くために子供を犠牲にするなんて事は許されません。大人を誘拐せーよ。ま、実はという真実があるのですが、それはネタバレになるので書けません。でもね、どんな理由があろうとも、子供の誘拐は絶対に許しません。

 

政治の世界では、やっぱり裏の汚い部分が沢山あると思います。表には出てきませんが、時々、マスコミが暴露していますよね。あまり大きくはならないし、潰されたりしてしまうんだと思いますが。最近たまたま、大きくなったのが、モリカケ問題とか、統一教会の問題とかかしら。もし、実際に政治家の家族を誘拐して告白しろと言ったとしても、現実では言わないで、殺されちゃうんじゃないかな。それくらい、現実は真っ黒っぽいですよね。

 

 

次男の晄司が、まだ政治の世界にどっぷりと漬かっていないので、正義感を持って、解決に導いていきますが、家族でどっぷりだったら、恐ろしい結末になっただろうなぁ。ま、ケンティーだからねぇ。正義の味方をやってくれるんだろうなとは思ったけど。でも、ちょっとだけ、黒い部分も見せていましたね。

 

以前よりも、演技が上手くなっているのかなと、ちょっと思いました。最初の頃は、アイドルの王子様って感じだったけど、随分と役者になりましたね。もうジャニーズを離れて、役者の路を歩んだら良いんじゃないかな。これから役者を続けるなら、ジャニーズの看板は汚点にしかなりません。考える時だと思いますよ。

 

 

この映画では、やはり堤さんが、どっしりと強い政治家として君臨している感じだったので、締まっていましたね。そして、長男役の中島さん、目立たないようにしていたけど、しっかりと抑えていたので、安定していたんじゃないかな。山崎さんや池田さん、他にも大御所が沢山控えていたので、政治の世界という重い世界もよく描けていたと思います。

 

但し、1点、尾野真千子さんを、この役に付けちゃダメでしょ。彼女を観て、直ぐに察しがついてしまいました。もっと目立たない人でないと、直ぐに展開が解ってしまいます。これは、キャスティングミスじゃないかなぁ。重要な役だから、こういう人を付けたいのは解るけど、だからこそ、察しがついてしまうんです。これが邦画の悪い部分ですよね。

 

 

それにしても、面白かったなぁ。途中で、誰が裏で糸を引いているのか、解らなくなってくる部分があるんです。もしかして誘拐は、政治内の覇権争いが関係しているんじゃないかと思えてしまい、周りの誰もが怪しく見えてくる。もしかしたら、もっと近い、内部の犯行なのかもしれないと思ったり、悩みました。そう思わせる展開が、上手いなと思いました。

 

そうそう、利権がらみの公共事業なのですが、大きい事業が2つ出てきます。1つが橋の建設で、もう1つが競艇場の移設です。橋の建設は、既に決済が下りて建設に入っていますが、競艇場の移設は、これから決まる事業なんです。罪の自白という面では、既に決済が下りている、橋の建設しかないのですが、もう一つの事業も絡んでくるところが、よく考えられているなと思いました。この2つの公共事業だけは、覚えていて観た方が良いです。

 

 

この映画を観ていて思ったんだけど、例えば、公共事業を利権がらみで、最初の建設地から移動したとするでしょ。そうすると、公共事業のおかげで儲かるかもと思って、色々と画策した人々が、移転によって、その準備がパァになり、損をする訳です。そして文句を言うんだけど、大体、公共事業が来る予定と言われて、儲けようとするのが間違っていませんか?それって、ギャンブルと一緒でしょ。

 

まだ、決まってない事にお金をかけているんだから。それが無くなったからって文句を言うのは間違っています。文句を言ってよいのは、公共事業によって、家を追われたり、森が無くなったりで、悲しむ人たちでしょ。儲けようとした人は、政治家と同じです。文句を言うなってことです。そんな風に思いました。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。真保先生のお話は、やっぱり面白いです。私、先生の「ホワイトアウト」を観て、ファンになったんです。それから何作も先生の小説を読みました。この作品も原作は買ってあるので、これから読みます。豪華キャストで映画化された、この作品、誰が観ても楽しめるし、101分でガッツリ楽しませてくれる社会派サスペンスです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「おまえの罪を自白しろ」