「ミステリと言う勿れ」大スクリーンでも整は全く変わらずにおしゃべりを続けます。凄く面白いですよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ミステリと言う勿れ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

大学生・久能整は、美術展を訪れるため広島にやってくるが、そこで犬童我路の知人だという女子高生・狩集汐路と出会い、バイトを持ちかけられる。それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった。当主の孫にあたる汐路ら4人の相続候補者は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく。やがて彼らは、時に死者さえ出るという狩集家の遺産相続に隠された衝撃の真実にたどり着く。
というお話です。

 

 

天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整は、美術展を見学するために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路と出会う。

「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。我路が汐路の味方として来るはずだったが、警察に追われる身となってしまい、自分は行けないので整に託したのだった。

当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助、波々壁新音、赤峰ゆら の4人の相続候補者たちと、狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。



 

ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと共に、自動車事故で死亡していたのだった。父親の死は居眠り運転による事故死とされたが、事故と考えるにはおかしな状況なのだ。


次第に紐解かれていく遺産相続に隠された”真実”。そしてそこには世代を超えて受け継がれる一族の”闇と秘密”があった。何故、沢山の人が亡くなっているのか。誰が関係しているのか。狩集家とは、全く関係のない整の頭脳が冴える。 後は、映画を観てくださいね。

 

 

さすが「ミステリと言う勿れ」でした。面白かったなぁ。TVドラマを観ていた方は、また嬉しくなるほど楽しめるし、もし観ていない方でも、十分に楽しめると思います。但し、観ていないと犬堂我路がどうして関わってくるのかが解らないかな。犬堂我路に関しては、TVのバスジャック編を観てください。

 

今回は広島編ですね。私は、原作のファンなので、一応、全て読んでいます。なので、内容を知っているのですが、それでも、実写になると、こんなに面白いのかと思うほど、楽しめました。やっぱり整くんを演じる菅田さんが上手いんだろうなぁ。その上、今回は、豪華キャストでしたから、最後の最後まで楽しめます。よくこれだけのキャストが集められたなぁと思うほどでした。

 

 

久能整は、広島で開催されている美術展を観に行くんです。何故、広島まで行ったのかというと、東京で開催されている時、犬堂我路と出会うことになるバスジャック事件に巻き込まれて、美術展の開催期間に行くことが出来なくなってしまったからなんです。たしか、印象派展だったかな。ターナー、モネ、ルノワールなど、整は好きなようでした。

 

その美術展を広島まで来て、やっと見ることが出来、少し観光をして帰ろうと思っていたら、後ろから狩集汐路に声をかけられるんです。通常なら、はぁ?となって、知らない振りをして帰るのだろうけど、我路くんの推薦とのことで、整も無視出来なくなるんです。この我路くん、整と同じくらい能力が高く、些細な事に気が付く、ミステリアスなタイプ。お互いに気になる存在なんです。


 

そして狩集家の遺産相続に立ち会うことになるんです。原作を読んでいても、この映画を観ても思うのですが、相続者は誰もがそんなにお金に執着している訳ではないので、整が言う通り、最初に話し合っておけば、何てことなく、誰かが相続して、分けてあげればよいだけの事なのに、どうしても争うことになってしまう。何故なら、相続に関して、嫌に沢山の人が、今までに亡くなっているから。事故死だと言われているけど、どうしても納得がいくような死に方じゃないんです。

 

相続の謎解きに入って行くと、色々と事件が起きます。これに関しては、はっきりと犯人が解ってくることになりますが、過去の死についての謎は、いつまでも解けません。そこで整の出番という感じかしら。狩集家の死の真相が、段々と判ってきます。そこら辺が面白いですよね。あー、そういう事なのかとなって、とても納得してしまう。よく出来たお話でした。

 

 

この映画の良いところは、トリックの上手さもありますが、やっぱり整の言葉が良いんです。「子供は塗りたてのセメントと一緒だから、傷つけたりすると、そのまま残ってしまう。」というんです。そうなんですよ。子供の頃に、何かされたりすると、その時は解らなくても、後から理解出来た時に、凄い傷跡になっていて、人生が壊れてしまう事もあるんです。なので、大人は、子供に対して、子供だから解らないだろうという考えは捨てて欲しいんです。ちゃんと解っているんです。その意味が解らないだけ。覚えていて、後から傷つくんです。

 

もう、この言葉が、ジャニーズの性加害問題にピッタリと合ってしまい、心が痛くなりました。子供の頃に性的虐待に合うと、決して忘れないんです。心が壊れてしまうんです。絶対に行ってはいけないことなんです。虐待じゃない、人生を壊す、その人を殺したも同然なんです。なんでそういう事が解らない人がいるんだろう。心を持ってないのかしら。

 

 

話を戻して、もう一つ整がいうのが、「弱くてもよい」ということ。日本では、努力とか、頑張るとかが当たり前に言われるけど、世界では、心が傷つくと必ずカウンセリングを受けるようにするんです。人って、そんなに強くは無いので、ちゃんと傷は治さなければ。そして”弱い”ことは、全然悪く無いし、恥ずかしくないという事を言ってくれています。自分の弱さを認めて、これはヤバいと思ったら、誰かに頼ればいいんです。私も、ある時から、人に相談するようになりました。誰かに助けて貰うことは、なにも恥ずかしいことは無いんです。

 

この物語は、そういう部分がよいんです。心を柔らかくしてくれる要素が含まれているんですよね。ただ、謎解きというだけでは終わらないので、それが面白いのだと思います。

 

 

そうそう、今回も、整の独特な性質が描かれていましたよ。人の家で風呂には入りたくないとか、洗濯されたくないとか、うんうんって思っちゃいました。私も基本的に、人の家でくつろげないタイプです。なので整くんの気持ちがよく解るんだけど、でも、どうしようもない時は、仕方ないから我慢しなくちゃね。うんうん。(笑)

 

謎に関しては、全く解説はしませんでしたが、解りやすく整くんが解説をしてくれるので、観て頂ければ納得してもらえると思います。面白いですよ。確かに、その昔、そんな事があってもおかしくない時代だったかもしれません。ここでも人間の怖さが描かれていました。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これ、きっとまだまだ続くよね。だって、こんなに面白いんだもん。それに、整くんの正体が、まだ原作でも明かされていないので、それが楽しみです。そんな先への期待を込めて、超を3つにしませんでした。本当は、超3つに値するくらい面白かったんですけどね。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

P.S : エンドロールの後にも映像があります。今後に続くものなので、最後までご覧くださいね。

 

 

「ミステリと言う勿れ」