「こんにちは、母さん」観ていてスッと入ってきて、気持ち良く観れる映画でした。お薦め作品です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「こんにちは、母さん」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

人事部長である神崎昭夫は、職場では常に神経をすり減らし、家では妻との離婚問題や大学生の娘との関係に頭を抱える日々を送っていた。ある日、母・福江が暮らす実家を訪れた彼は、いつも割烹着を着ていた母がおしゃれをし、恋愛までしている様子に驚く。下町の住民たちの温かさや今までとは違う母との出会いを通し、自分が見失っていたものに気づいていく。

というお話です。

 

 

神崎昭夫は、大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘・舞との関係に頭を悩ませていた。会社では、大掛かりなリストラ計画が動いており、人事部長として同僚や同期もリストアップするという、辛い決断を迫られていた。

 

そんなある日、同期の木部が同窓会の相談に現れる。人事の事は顔に出さず、相談に乗っていると、屋形船を紹介して欲しいと言われ、東京下町に住む母・福江なら知っているかもしれないと返答をする。そして後日、久しぶりに母・福江が暮らす東京下町の実家を訪れる。

 


 

すると、迎えてくれた母の様子がどうもおかしい。割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。そして何故か、娘の舞までもがお世話になっていた。母は、町の友人たちと、近所の教会の牧師さんと共に、ボランティア活動をしているらしい。その上、牧師さんに恋もしているようだ。

 

久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う”母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされてゆく。仕事に追われ、人としての心を失いかけていた昭夫は、これからどうしていくのか。後は、映画を観てくださいね。

 

 

山田洋次監督の最新作です。永井愛の戯曲「こんにちは、母さん」を映画化したものです。これで吉永さん主演の「母」三部作は、三作目となりました。もう90歳を超えている監督ですが、よく頑張ってくれました。良い映画でしたよ。感動してしまいました。

 

吉永さんが大泉さんの母親役で、大泉さんの娘役に永野さんでした。今回は、吉永さんも他の皆さんも、年相応の年齢で、違和感は無かったです。あまりにも実年齢とかけ離れた役をやられていると、やっぱり違和感がハンパ無いんですよ。コメディとかなら良いんですけど、真面目な映画だと、観ていて辛くなるのですが、今回は大丈夫でした。

 

 

映画の内容ですが、大企業に勤めている息子が、下町の実家に戻ってきて、自分の居場所を見つけるというか、心の安らぎを見つけて、今までの自分を正していくという感じかしら。大泉さんが上手いので、本当に吉永さんと母息子のように見えてしまいました。冷静に見ると、どう考えても、あの美しい吉永さんから大泉さん?って感じなのですが、お二人の息がぴったりで、親子になっていました。二人のやり取りは面白かったです。

 

そして昭夫の娘・舞。この親子の絡みも良かったです。大学生の娘と父親としたら、仲が良い方なんじゃないかな。ちゃんと相談していたし、両親の離婚に対しても、冷静に見ているようだったし、良い関係に見えました。吉永さんのお祖母ちゃんと永野さんの孫娘なら、なんか、納得がいきますよね。美しいし可愛い感じが、とっても良かったです。

 

 

生活の中で起きる、ちょっとした出来事が、繊細に描かれていて、その上、山田洋次節というのでしょうか、笑いながらも微妙な家族の雰囲気が描かれていて、そのタイミングが良かったなぁ。今回の映画は、本当に違和感なく、スッと頭の中に入ってくる映画でした。温かいし、優しいし、しあわせになる要素が一杯詰まった映画でしたね。

 

牧師役を寺尾さんが演じていて、笑顔がとっても素敵なんです。そんな牧師さんに恋をする福江お母さん。昭夫は、もうイイ年なんだから、恋愛なんてというのですが、何歳になっても、人を好きになるって素敵ですよね。あまりベタベタするとかは、ちょっとだけど、一緒に出掛けたり、手を繋いだりなんて、良いと思うけどなぁ。まぁ、自分の母親がと思ったら、確かに昭夫と同じような気持ちに、一瞬はなると思うんだけどね。牧師さんと福江さんの映像は、とっても美しかったです。

 

 

昭夫の会社は、映像から見て、大手町に本社のある大会社という設定のようでした。確かに、人員削減は大きな会社ではありますよ。これ、辞めて欲しいって言われるより、言うほうが辛いですよね。だって、言う人は、自分が決めて言っている訳じゃなくて、上司に言えと言われて言っている訳でしょ。一番イヤな役じゃないですか。辞めさせたいなら、社長が頭を下げて頼むべきでしょ。だって、ミスで辞めるんじゃないんだから。言う役の人は、心が壊れますよ。いつも思います。

 

 

そして昭夫の離婚の件は、まぁ、仕方ないです。私と同じ年くらいの設定だと思うけど、子供も成長して、夫婦お互いに、それぞれにやることを見つけてしまったら、一緒にいるのが面倒臭くなりますもん。夫の世話をするなんて、無駄な事と思っちゃう。だって、やってくれるのが当たり前くらいに思っていて、感謝も何も無いんですもん。それなら離婚した方が良いでしょ。そういう人、多いと思いますよ。

 

ま、そんな色々な事が描かれている映画でした。でも、ごちゃごちゃしているのではなく、まとまっていて、スッキリしながら、日常の中で色々な事が起こっているという、自然な動きなので、スッと観れました。時間も110分と、良い長さです。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は、この映画、好きでした。きっと、何度観ても、飽きずに嫌な思いをしないで観れるんじゃないかな。観た後、気持ちが良くなる映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「こんにちは、母さん」