「炎上する君」好きで炎上してるんじゃなくて摩擦熱なのよ。色々な不都合を正面から破壊していくぞっ! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「炎上する君」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

高円寺の高架下で、脇毛を見せながら一心不乱に踊る2人の女性・梨田と浜中。親友である2人は、日常的に起こる女性への抑圧に傷つき、憤っていた。そんなある日、高円寺周辺に出没するという「足元が炎上する男」の噂を耳にした2人は、好奇心からその男を探し始める。

というお話です。

 

 

高円寺の高架下。アップテンポなダンスチューンに合わせ、おもむろに脇毛を見せながら踊り狂う二人の女性・梨田と浜中。彼女たちは唯一無二の親友である。

高円寺の銭湯「なみのゆ」。梨田と浜中は湯に浸かりながら「50代の男性と14歳の少女の真剣な恋愛」や「政治家の女性蔑視発言」、「医学部での女性受験者の一律減点」など、炎上が相次ぐ女性への抑圧に日々憤っていた。



 

ある日、浜中とお笑いライブに出かけた梨田。場内が爆笑に包まれる中、容姿や恋愛経験を揶揄されるお笑い芸人の傷ついた表情を、梨田は見逃さなかった。その帰り道、全身脱毛の告知が書かれたポケットティッシュを手にした梨田はふと思う。「なぜ彼は見た目を変えなければならないのだろう。恋人がいないことがそんなにダメなことなのだろうか。そしてなぜ私は体中の毛を無くさなければならないのだろう」。

その日を境に、梨田と浜中は脇毛をたくわえ、ダンスをすることで自分たちを解放するようになる。誰のためでもない自分のために脇毛を生やし、晒す二人。



 

商店街でのダンスイベントの帰り、梨田と浜中は居酒屋でバンドの打ち上げに遭遇する。メンバーからの無自覚なラベリングに傷つき、店を飛び出した女性トモに、梨田は思わずこう叫ぶのだった。「君はなにも悪くない」と。

そんな折、浜中が高円寺周辺ばかりに出没する「炎上する男」の噂を聞きつけてきた。噂はどうやら真実味を帯びており、二人は一度でも男を目にしたいと好奇心を頼りに探し回る。ぼうぼうと足が燃える男。その男は、一体何者なのだろうか。後は、映画を観てくださいね。

 

 

観ていて、共感するところばかりで、凄く楽しい映画でした。なんか、42分しかないのに、内容が盛りだくさんで、2時間映画を観た時よりも、充実した感動を受け取りました。うーん、面白かった。

 

そうなんだよ、なんで全身脱毛なんだよ。何か理由があって、人間には毛が生えてるんじゃないのか。それをなんで脱毛しなきゃいけないんだろう。それに、恋愛経験があるのが普通みたいなのも変だよね。だって、好みの相手がいなければ、別に恋なんてしないし、好きに何てならないでしょ。それは、何歳になっても一緒じゃないの?

 

 

政治家の女性軽視発言や、大学の女性受験者減点問題など、なんで女性ばかりが嫌な思いをしなければならないのか。それは、まだまだ女性社会じゃないからですよね。男性の基準で社会が回っているからです。そのサイクルに風穴を開けて、女性の考えを入れて行かないと変わりません。

 

まず、一番は経団連など、大手企業に陣取っている男性老人が癌なんです。あの一団が消えて、そこに女性が入れるようになれば、随分と変わると思うんですけどね。まだ女性経営者があそこまで食い込むことは難しいのかな。今の世代が生きている内は、まだ変わらないでしょう。でも、次世代には、変わって欲しいな。

 

 

と、真面目な話をしましたが、この映画は、そんな真面目な話はどーでも良いんです。身近な問題が沢山あって、それに向かっていく二人が、何とも頼もしいんです。毛の問題も、恋愛の問題も、痴漢の問題も、それぞれにぶっ飛ばして、自分たちの中で解決していく。それが彼女たちなんです。

 

足が炎上している男がいると聞き、気になって、街を探し歩くと、本当にそれらしき人が…。その後の展開は書きませんが、うーん、面白かったです。足が炎上してるって、どーいうこと?って思うけど、確かに、これは炎上だよなぁ。

 

世の中には、不思議な事が沢山あるけど、別に、それがあったって、自分や誰かが困る訳じゃなし、大変なのは本人だけなのよね。だから、困ったねって、一緒に考えてあげるくらいは、してあげたいかなと思ったりしました。うん、まぁ、高円寺なら、そんな事もあるんじゃないかな。ちょっと不思議な街ですよね。炎上する人がいても、ふーんって思っちゃう自分がいます。下北沢とは、また違う、不思議さがあるのよね。

 

 

あー、なんか、面白かったし、共感出来たし、なんたって、うらじぬのさんの強烈な印象が、ファーストサマーウイカさんのもっさり感と相まって、独特な空間を作り出していました。街中でこの二人が踊っていたら、そりゃ、惹かれて、巻き込まれそうだよなぁ。ちょっと、この雰囲気は、他の役者さんたちでは出来ないんじゃないかと思うほどでした。うーん、うらじぬのさん、もっと観たくなる~。

 

そいえば、気になったんですけど、銭湯に「本日のお風呂」ってあって、”みかん湯”とかになるんですけど、”りんご湯”があったんです。りんごのお風呂って、ベタベタするんじゃないかなぁ。どうなんだろう。あまりリンゴはお風呂に合わないと思うんだけど、どう思いますか?(笑)

 

ふくだ監督、すっごく面白かったです。この面白さを、上手く文章で伝えきれなくてスミマセン。ピッタリのキャストと、程よい抜け加減、高円寺という街の効果もあり、何とも言えないしあわせな気持ちになる映画でした。

 

 

私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。いや、ホント、私、この映画が好きです。いいんだよ、思った通りに生きれば、それでいいんだよって言ってくれているようで、元気が出たし、楽しいし、しあわせな気持ちになりました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「炎上する君」