「ぼくたちの哲学教室」ベルファストの男子校では、自分で考えさせるような哲学の授業をしています。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ぼくたちの哲学教室」

 

を観てきました。

 

ドキュメンタリー映画なので内容は、

 

ベルファスト市北部、アードイン地区の中心地に位置するカトリック系の小学校。4歳から11歳までの男子が通う。密集する労働者階級の住宅街に北アイルランドの宗派闘争の傷跡が残るこの地域は混沌とした衰退地区であり、リパブリカンとユニオニスト(注1)の政治的対立により、地域の発展が遅れている。
(注1) アイルランド全島による共和国【リパブリック】独立派と、北アイルランドとブリテンの連合【ユニオン】維持派



 

犯罪や薬物乱用が盛んなこの街の絶望感は、ヨーロッパで最も高い青年や少年の自殺率に反映されている。学校を囲む高い壁には鉄条網が張られ、壁には政治的な落書きや壁画が描かれている。

2001年には姉妹校のホーリークロス女子小学校の子どもたちが地元のロイヤリストに通学路で脅迫される事件が起き、世界中のメディアで報道された。この事件によって、ホーリークロス男子小学校の教師も殺害予告を受けることとなった。



 

ここでは「哲学」が主要科目になっている。エルヴィス・プレスリーを愛し、威厳と愛嬌を兼ね備えたケヴィン校長は言う。「どんな意見にも価値がある」と。彼の教えのもと、子どもたちは異なる立場の意見に耳を傾けながら、自らの思考を整理し、言葉にしていく。

授業に集中できない子や、喧嘩を繰り返す子には、先生たちが常に共感を示し、さりげなく対話を持ちかける。自らの内にある不安や怒り、衝動に気づき、コントロールすることが、生徒たちの身を守る何よりの武器となるとケヴィン校長は知っている。かつて暴力で問題解決を図ってきた後悔と挫折から、新たな憎しみの連鎖を生み出さないために、彼が導き出した1つの答えが哲学の授業なのだ。

 

というお話です。

 

 

この映画、アイルランドの男子校のドキュメンタリー映画です。アイルランドのベルファストといえば、映画好きな方は知っていると思います。ケネス・ブラナーが自伝的な映画を監督した「ベルファスト」や、紛争が激化していた時代の「ベルファスト71」などの映画がありますが、キリスト教のプロテスタントとカトリックが紛争を起こしていて、今でも、上手くいっていない地域なんです。

 

そんな地域で暮らす少年たちが通う学校では、人々の意識を変えていく為に、精神的な教育を施して行きます。自分の怒りをコントロールして、何か事が起きても、まず、考えて、何が原因なのか、どうして自分に怒りがあるのか、そういうことを、冷静に考えられるような教育を、こんな小さな時からしているんです。驚きました。もし、どの国でも、こんな教育をしていたら、通り魔事件とか、銃乱射事件とか、無差別殺人なんて、絶対に起こらないと思うんですけどね。


 

どんな時でも、相手にぶつけるのではなく、まず、自分の怒りがどこから来ているのか、何故、自分は怒ってしまうのかを考えさせているところが、素晴らしいと思いました。怒りって、必要な感情だと思うけど、それを相手にぶつけるのでは、解決には至りませんよね。何が悪いのかを考えて、相手が悪いなら話し合うべきだし、自分の悪い面も考えるべきだし、相手を殴ったりするのは解決になりませんよね。それを、先生がちゃんと子供に理解させるんです。

 

そんな教育をするようになったのは、人々が感情だけで、同じ街の中で紛争を起こしてしまい、今も分断されている街がそこにあるので、それを、考え直そうということで、そういう教育を始めたと思うんです。子供たちは、毎日、分断された街の中を登校しているんですから。

 

 

日本では、宗教での戦争って無いので、あまり解りませんよね。日本は、八百万の神々が居て、昔は天皇が神と呼ばれていたような国ですから、宗教が力を持つことはあまり無かったからだと思います。もし、宗教による紛争なんて起こっていたら、こんな小さな国ですから、大変な事になっていたでしょうね。

 

だから、早く統一〇会や、元オウムなどの宗教は、早く潰すべきだと思うんだけど、今の政権は頭が弱くて、役に立ちませんね。早く選挙をして、他の人達にしないと、あの岸〇総理なんて人間が続けていたのでは、ただ、税金だけ吊り上げられて、日本人は貧困層が分厚くなってしまいます。

 

 

話を戻して、小学校の頃から、哲学を学ぶって、大切だと思うんです。今の小学校って、そういう授業はあるのかしら。昔は、道徳の授業っていうのがあって、そこで哲学的な話をしてくれる先生もいたんですけどね。哲学っていうと、ニーチェやソクラテス、プラトン、ユングなんて難しそうな名前が出て来て、頭が痛くなりそうだけど、難しいことはほっておいて、素直に真実だけを受け入れ、それを分析し、総合的な判断をして、最後に見直すと言う事をすれば、ちゃんと自分の哲学が導きだされるというのが、デカルトの考え方なんです。それが「われ思うゆえに我あり」。自分が出した答えが全てなんです。

 

 

いつも、正しい答えって何だろうと考える事が良いことで、最終的には、自分が考えたことを信じて進むことが、哲学になるんじゃないかな。この学校でも、自分で考えさせて、自分で答えを導きださせると言う事を、何度も繰り返しやっていました。

 

日本では、そういう教育が少ないですよね。こうやりなさい、教科書通りに覚えなさいというのが教育になってしまって、子供に考えさせるという事をやってないから、人の言いなりになる子供ばかりになってしまう。勉強は出来ても、頭が悪い子供ばかりで、本当に心配です。自分で考えさせる教育を与えてあげて欲しいですね。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。随分と長く上映をしている映画のようで、まだ、上映しているところもあるのかな。良い映画なので、配信でも観れるようになるんじゃないかしら。良い映画でした。もし、お近くで上映していたら、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ぼくたちの哲学教室」