「アシスタント」MeToo運動は我慢した女性が責任持つ立場になり出来た事です。間違えないでね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アシスタント」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

名門大学を卒業したジェーンは、映画プロデューサーを目指して有名エンタテインメント企業に就職する。業界の大物である会長のもとでジュニア・アシスタントとして働き始めたものの、職場ではハラスメントが常態化していた。チャンスを掴むためには会社にしがみついてキャリアを積むしかないと耐え続けるジェーンだったが、会長の許されない行為を知り、ついに立ちあがることを決意する。

というお話です。

 

 

名門大学を卒業したばかりのジェーンは、映画プロデューサーという夢を抱いて激しい競争を勝ち抜き、有名エンターテインメント企業に就職した。

業界の大物である会長のもと、ジュニア・アシスタントとして働き始めたが、そこは華やかさとは無縁の殺風景なオフィス。早朝から深夜まで平凡な事務作業に追われる毎日。

常態化しているハラスメントの積み重ねの毎日。しかし、彼女は自分が即座に交換可能な下働きでしかないということも、将来大きなチャンスを掴むためには、会社にしがみついてキャリアを積むしかないこともわかっている。



 

ある日、会長が出張先から女性を連れてくる。アシスタントにするらしい。会長に命じられ、彼女をホテルに送り、帰ってくると、会長が出て行った。周りの者は噂で愛人として囲うつもりだろうと言っている。この許されない行為を知ったジェーンは、問題に立ち上がることを決意するが…。後は、映画を観てくださいね。

 

大手エンタテインメント企業に就職したジェーンは、これから映画プロデューサーになるために頑張ろうという意気込みで仕事に取り組み始めたのですが、アシスタントという仕事は、ただの雑用係。上司に言われたことだけをやり、何事も観て見ない振りが鉄則。それが、まだジェーンには、理解出来てなかったのかな。

 

 

MeToo運動が盛り上がり、誰もが公平な扱いを受ける権利があると思っちゃったんだと思うけど、それは建前。何故、少し前に、MeToo運動が盛り上がって、パワハラ、セクハラ問題が大きくなってきたのか。それは、嫌な思いを入社時からしてきた女性たちが、ある程度、責任を持つ立場になってきたために、声を上げられるようになったんです。突然、盛り上がった訳でも、若者が動いたからでもありません。オバサンたちが頑張ったからの成果です。

 

入社してすぐの若者が、同じように訴えたって、何言ってんの?と言われるのがオチ。それなら、そういう問題に携わっている団体や、女性の先輩に相談するのが第一歩でしょ。ストレートに男性の上司に話しに行ってどーするのよ。もー、モノを知らないって怖いなと思いました。

 

 

アシスタントの日常は、こんなものでしょうね。でも、長時間労働なので、これは文句が言えるかな。秘書とかアシスタントって、こんなもんですよ。大手だからこそ、代えはいくらでもいるんです。そこで、嫌な思いをしながらも、我慢我慢して、周りの人々にもイイ顔をして、責任者まで上り詰めないと、何も出来ません。それが出来ないなら、辞めるしかないですよ。

 

今どきそんな事は無いと思うかもしれませんが、入ってみれば解りますよ。以前、電●の新入社員の方が自殺をした事件がありましたよね。自分は良い大学を出て、電●に入社したんだから素晴らしいんだと思っていたら大間違い。上の中にも優劣があるんです。一番下から、嫌な事を我慢して、サバイバルをかいくぐって、上に上がったら、そりゃ、凄い人になれるけど、良い大学を出て、良い会社に入っただけじゃ、何者でもないんです。いくらでも使い捨てされる立場なんです。

 

 

それが嫌なら、自分で起業をして、自分がトップで成功するしかありません。それこそが、能力のある人間です。でも、一流企業で、色々な事を我慢して、耐え抜いて、責任者に上り詰めるのも、一つの能力なので、その人も能力のある人と言えるのかな。

 

この映画のジェーンも、家族に誇りだと言われて、頑張っているんですけど、正義感から、どうしても会長のパワハラ的な事を我慢出来なかったんでしょうね。でも、周りの社員たちも、解っていて言わないんだから、まず、周りの人に何で言わないんですか?と聞かなくちゃねぇ。もし、相談していれば、それは言っちゃいけないよと教えてくれただろうに。

 

 

もし、パワハラ、セクハラを見つけたら、まず、動画を撮る事ですよ。証拠が無いと、何も言えませんから。それから、どうしても我慢が出来なければ、そういう運動をしているところに相談するべきです。直ぐに上司などに言ってしまったら思う壺。必ず潰されます。映画もそういうことでしたよね。

 

この映画、とってもリアルだと思いました。日本は特に、今でも同じです。大手企業も、何も変わっていません。これから、もし、女性幹部が30%以上になっていけば、少しは変わるのかな。でも、今度は女性上司からのセクハラも増えるかもしれません。世の中は怖いです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ただ、まるでドキュメンタリー映画のように、アシスタントの仕事をずーっと追っている描写が続くので、単館系映画に慣れている方でないと、詰まらなくなっちゃうかもしれません。最後まで観ると、この社会の問題点が浮き彫りにされていることが、よく解るんです。良い映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「アシスタント」