「To Leslie トゥ・レスリー」宝くじに当たったのが運の尽き。彼女には悪い幸運だったかも。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「To Leslie トゥ・レスリー」

 

を観てきました。Fan's Voice独占最速試写会に参加させていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

テキサス州西部に暮らすシングルマザーのレスリーは、宝くじに当選して高額(19万ドル)の賞金を手にするが、数年後にはそのお金を酒で使い果たしてしまう。行き場を失ったレスリーは、かつての友人ナンシーとダッチのもとへ向かうが、酒に溺れる様子に呆れられてしまう始末。そんな中、スウィーニーという孤独なモーテル従業員と出会った彼女は、それをきっかけに後悔だらけの過去を見つめ直し、人生を立て直そうとする。

というお話です。

 

 

テキサス州西部のシングルマザーのレスリーは、宝くじに高額当選する。それまで息子を抱えてDV夫と別れ、頑張って来たのだ。これは神様がくれたご褒美とばかりに、仕事も辞めて、自堕落な生活を始めてしまう。

そして、数年後には酒に使い果たしてしまい、失意のどん底に陥る。6年後、部屋も追い出されて行き場を失ったレスリーは、都会に住む息子のジェームズを頼って、部屋に転がり込む。ジェームズは一人立ちする為に必死で働いているが、レスリーは部屋を漁り、金を見つけては酒を買って飲んでいた。

 

 

とうとうジェームズと同居する友人の金を盗み、ジェームズは面倒を見れないと言って、かつて面倒を見てくれたの母の友人ナンシーとダッチに連絡をし、面倒を見て貰うように頼むが、やはり酒を我慢できずに、彼らにも溺れ呆れられてしまう。

放り出されたレスリーは、町のモーテルに流れ着く。そこで働く、スウィーニーという孤独なモーテル従業員との出会いをきっかけに、後悔だらけの過去を見つめ直し、母親に失望した息子のためにも、人生を立て直すセカンドチャンスに手を伸ばしはじめる。

後は、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、最後、泣いてしまいました。この映画、ほっんとにクズの女性が主人公なんです。驚くほどクズで、最初の方は、観ていてイラつくほど酷い人間でした。元々、自分に甘い人間なんだと思います。高額の宝くじに当たって人生が変わった女性なんですが、当たる前の人生を、サラッと最初の方で紹介するんです。小さな田舎町で結婚して子供が生まれたけど、夫のDVで離婚して、一人で子供を育ててきたという内容だったけど、その頃も、あまり子供を大切に育ててるという風に見えませんでした。

 

 

ある日、息子の誕生日で購入していた宝くじが当選し、19万ドル当たるんです。日本円で大体3,000万円くらいなので、それほど高額とは思えませんが、まぁ、有頂天になっちゃったんですね。それまでは、働いていたのかな。シングルマザーですしね。でも、当たった時点で仕事を辞めて、毎日、お酒を飲んで、グダグダしていたのかな。6年経って、そのお金も尽きてしまうんです。まぁ、よく6年も持ったなと思いますが、田舎町だし、お酒類も安かったのかな。

 

6年後、気が付くと一人で暮らしており、家賃も滞納していたので、大家から退居勧告を受けて、追い出されてしまいます。まぁ、私が大家でも、そうするだろうな。酒浸りの女性が家賃も払わなければ、直ぐにでも追い出したいでしょ。そして、露頭に迷って、息子を訪ねていくんです。

 

 

息子は、ネタバレになるのであまり詳しくは書きませんが、既に、独り立ちしており、都会でルームシェアしながら働いています。まだ未成年ですが、建設現場で真面目に働いています。そんな息子を訪ねたレスリーは、仕事を探して生活を立て直すまで、しばらく置いて欲しいと言うんです。息子は信用して、母親を自分の部屋に住まわせますが、部屋のお金を盗み、シェアしている友達のお金まで盗み、酒を買ってしまいます。

 

もう、ここで警察に突き出さなきゃ、アルコール依存症は治らないと思いました。友達のお金を盗んだのだから、窃盗で警察に突き出せば、しばらくは拘留されるでしょ。お酒を断たないと、これから生きていけませんから。でも、息子はそんな事出来ないよねぇ。まして未成年ですもん。息子のジェームズがとても可愛そうでした。こんな親なのに、よくこれほどマトモに育ったなと思うほど、好青年に育っています。何故、そうなったかは、最後の方で判ります。

 

 

さすがに手に負えなくなったジェームズは、故郷の知り合いに連絡をして、母親を追い返します。息子にも拒否されて、とうとう頼る人はおらず、故郷の昔からの知り合いの家に世話になる事になりますが、知り合いだって好きでレスリーを招きたくありません。ジェームズに頼まれたから仕方なく、面倒をみるんです。でも、全く生活を改善する気はなく、とうとう、その家も追い出されます。

 

露頭に迷ったレスリーは、モーテルの敷地内で寝ていて追い出されますが、そのモーテルの管理人が、可哀想に思い、モーテルでの仕事を与えてくれます。そこでもグダグダしていますが、本当はレスリーだって、何とかしたいんです。自分でもアルコールを辞めたい、マトモな生活に戻りたいと思っているんです。そして、モーテルのスウィーニーやロイヤルという人達の力を借りて、立ち直っていくんです。

 

 

アルコール依存症から立ち直るのは大変そうですね。映画では、それほど詳しくは描きませんでしたが、ドキュメンタリーとかを観ると、依存を断ち切るためには、薬物と同じように大変で、気を抜くと、また依存してしまうという酷い現実があるようです。このレスリーが、無事に依存から抜けられるかは、映画を観て欲しいのですが、うーん、感動してしまいました。

 

息子との話にも感動だったけど、本当の友情というか、何があっても見捨てないでくれる友達っているんだなと思って、感動しました。私も、友達を絶対に裏切らないでいたいなと思いました。キツい言葉を浴びせたり、突き放す判断をすることが友達の為になるのなら、いくらでも憎まれ役を買って出る、それくらいの思いを持っていたいと思いました。うーん、本当に感動しました。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は、この映画、好きです。まぁ、一般的に言う、ベタかもしれませんが、それを吹き飛ばすくらいのパワーがあったし、レスリーを演じたアンドレア・ライズボローさんの演技は凄かった。マジで”クズ野郎!”と言いたくなるほどの姿と、そこから抜けたいと思っている弱い女性を、見事に演じていました。素晴らしいです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「To Leslie トゥ・レスリー」