「水は海に向かって流れる」今回はネタバレしています。でないと感想を書けなかったのよ。ごめん! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「水は海に向かって流れる」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

高校に入学した直達は、通学のため叔父・茂道の家に居候することに。しかし最寄り駅に迎えに来たのは、見知らぬ女性・榊さんだった。しかも案内されたのはシェアハウスで、くせ者ぞろいの住人たちとの共同生活が始まる。いつも不機嫌そうだが気まぐれに美味しいご飯を振る舞ってくれる榊さんにいつしか淡い思いを抱くようになる直達だったが、彼と榊さんの間には思わぬ過去の因縁があった。
というお話です。

 

 

通学のため、叔父・茂道の家に居候することになった高校生の直達。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さんだった。

案内されたのはまさかのシェアハウス。いつも不機嫌そうにしているが、気まぐれに美味しいご飯を振る舞う26 歳の OL ・榊さんを始めとし、脱サラしたマンガ家の叔父・茂道(通称:ニゲミチ)、女装の占い師・泉谷、海外を放浪する大学教授・成瀬と、いずれも曲者揃いの男女5人。



 

さらには、直達が通学途中で拾った猫・ミスタームーンライト(愛称:ムー)をきっかけに、シェアハウスを訪れるようになった直達の同級生で、泉谷の妹・楓も混ざり、想定外の共同生活が始まっていく。

そして、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い想いを抱き始める直達だったが、「わたし、恋愛しないので。」と宣言する榊さん。彼女との間には、過去に思いも寄らぬ因縁があるのだった。榊さんが恋愛を止めてしまった「本当の理由」とは?
後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、私は好きだったな。思春期に、衝撃的な事が起こると、そこから前に進めないというか、その時点から、ショックを受けた部分だけ、脳が停止しちゃうんですよね。ショックと怒りと、悲しさで、一杯になっちゃう。この榊さんも、そんなショックを受けて、恋愛をしなくなったようでした。

 

でも、この恋愛をしなくなった理由は、ネタバレになるから書けないとすると、どうしてもこの映画の感想、一切、書けなくなっちゃうんです。だって、その理由が解って、その心のモヤモヤを解決するまでが、この映画なので、ネタバレをしないと感想が書けません。という訳で、今回は、ネタバレになりますので、もし、まだ観ていない方で、内容を知りたくない方は、ここで引き返してください。但し、結末を書くことは無いので、ご安心ください。導入部だけです。

 

 

という訳で、榊さんは、高校生の頃のある事件で、恋愛をしなくなりました。それは、母親がW不倫をして、駆け落ちをしたのです。その時に、榊さんは母親と言い合いをし、母親に「あなたも恋をすれば解るわ!」と言われ、「じゃぁ、恋愛なんてしない!」と言って、それ以降、恋愛はしないことにしたんです。

 

これ、文字で書くと、まぁ、仕方ないじゃんと思うんだけど、高校生の娘にしたらショックですよね。今まで、母親と思っていた人が、いきなり目の前で女になって、自分を捨てて出ていくんですから、そりゃ、ショックを受けると思います。母親以前に女なんだからとは思いますが、W不倫は、やっぱり良くないでしょ。どうしても、夫が嫌になったなら、夫と話し合いをして、娘には謝って出ていくのが筋ってもんじゃないの?他に好きな人が出来たから、はい、出て行きます~じゃ、許されないでしょ。

 

 

榊さんは、母親を恨んでいる部分と、少し言い過ぎたかもしれないという気持ちが入り乱れて、高校生の頃の気持ちから、全く動けなくなっているんです。普通に暮らして行きたいと思っているんだけど、何かあると、思い出してしまう。そんな彼女の前に、母親のW不倫相手の息子である直達が現れます。漫画家の叔父が、このシェアハウスに住んでいる関係で、越してきたんですけど、榊さんにとっては、結構複雑ですよね。

 

 

母親のW不倫相手の義理の弟が既に住んでいて、そこに、今度は息子までやってくるんですから、おいおいって感じですよ。嫌だろうなぁと思いました。だって、見れば思い出すでしょ。気分悪いですよね。そんな自分の気持ちを押し殺して、同じ建物で暮らし始めますが、ある時、直道が、榊さんの母親と直道の父親が不倫をしていて、という話をたまたま聞いてしまうんです。一緒に住んでいる教授が、榊さんの父親の友達ですから、教授と榊さんで話をしていたのを聞かれちゃうんです。

 

そこから、榊さんだけではなく、直道もモヤモヤした怒りがこみ上げてきて、二人でその気持ちを吹き飛ばすという展開でした。この二人の気持ち、とても理解が出来て、考えてしまいました。簡単に、本人の意志で離婚って思っていたけど、自分の離婚によって、家族の心が傷ついて壊れてしまうこともあるんですよね。

 

 

離婚って、夫婦だけの問題じゃなくて、家族の問題でもあるから、子供にも、よく理解してもらう必要がありますよね。うーん、難しいけど、やっぱり自分の子供がこんなに傷つくような離婚のやり方は間違っていると思いました。でも、難しいですよね。子供に理解して貰ってから、離婚をするって、本当に大変だと思います。考えても、答えは出ませんでした。この映画で、子供の気持ちがよく描かれていて、考えさせられました。原作は漫画なんですよね。原作を読んではいないけど、面白いんだろうなと思いました。

 

広瀬さん、作品をやる度に上手くなっているような気がします。その役の気持ちが、凄くこちらに伝わってきて、ホント、共感出来るというか、よくなっていますよねぇ。今回は、いつもより笑わないし、ムッとしている感じが珍しかったかな。直達役の大西さんも良かったです。可愛いし、素直そうだし、それでいて、時々、榊さんを引っ張るような部分もあって、良かったな。10歳差の設定だけど実際は8歳差くらいなのかな。うーん、良かったです。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。色々考えさせられる内容でしたし、主演の二人が良かったです。感情移入が出来ました。私は好きな雰囲気の映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「水は海に向かって流れる」