「リトル・マーメイド」
を観てきました。
ストーリーは、
海の王国を司るトリトン王の末娘で、世界で最も美しい声を持つ人魚姫アリエル。まだ見ぬ人間界に憧れる彼女は、嵐に巻き込まれた人間のエリック王子を救うため陸に上がる。人間界への思いを抑えきれなくなったアリエルは、海の魔女アースラに提案され恐ろしい取引を交わす。その内容は、3日間だけ人間の姿になる代わりに、美しい声をアースラに差し出すというものだった。
というお話です。
美しい歌声をもち、人間の世界に憧れている人魚アリエル。しかし人間世界に近づくのは掟によって禁じられている。アリエルは沈没船から集めた、人間世界の宝物たちを秘密の場所に隠し、一人、地上を夢見ていた。
ある日、地上で大きな音と光が見え、不思議に思ったアリエルは、つい、海上に上がってしまう。すると、そこには大きな船とその上で騒ぐ人間たち、そして花火が打ち上げられていた。楽しそうな人々に興味を持つアリエルだったが、直ぐに嵐に襲われることになり、船は沈没してしまう。
船に乗っていたエリック王子は、海に投げ出され、そのまま流されそうになるが、アリエルが彼を助け、浜辺まで連れて行く。別れ際にアリエルが歌った唄をエリックは覚えていて、助けられた後、その歌声を頼りにアリエルを探していた。
アリエルは、助けたエリックのことが忘れられず、人間世界への気持ちが頂点に達し、掟を作った父親への怒りは増すばかり。そんな彼女に海の魔女アースラが近づき、恐ろしい取引を申し出る。それは、3日間だけ人間の姿になれる代わりに、世界で最も美しい声をアースラに差し出すことだった。そして。後は、映画を観てくださいね。
リトル・マーメイドの実写版、観てきました。公開前に、色々と賛否があったのですが、観てからも、これは賛否があるんじゃないかなぁと思わせるような気がします。私は、人種がどーのという気はありませんが、これは、やっぱり、アリエルではないと思いました。
私のイメージでは、アリエルは可愛くて表情豊かで、とっても優しい女性というイメージですが、実写のアリエルは、歌は抜群に上手いです。でも、人間になってからの表情が少ないというか表現力が乏しいし、ほっんとに言っちゃいけないかもしれないけど、目が離れすぎているんです。俗に言うヒラメ顔なので、魚類としては良いけど、日本人として美しいと思ってきた理想の顔とは違うんです。それぞれの国で美しさの感覚は違うと思うので、米国などでは美しいのかもしれないけど、私から見ると、バランスが悪いんです。
唄の上手さで決めたというから仕方ないかもしれないけど、白人であれ黒人であれ、もっと美しい俳優さんがいたと思うんだけどなぁ。あと、演技力でも、幼いイメージのあるアリエルだから、もう少し、キャッキャしたところがあっても良かったと思うけど、そんな感じでは無かったですね。だから、アリエルと思わなければ、別に良いのかもしれません。
それと黒人が演じた事への賛否についてですが、誰が演じても良いけど、このお話の中の人魚の基本は、人間世界に近づくなで、海上へも行くなとトリトンが言っていましたよね。となると、深海に住んでいる事がほとんどになると思うので、自然と色は白くなり、下手すると半透明になって行くはずなんです。深海魚って色素が無いモノが多いでしょ。だから、あんなに健康的な色はおかしいんですよね。百歩譲って、身体の色は最初からと言われたら、確かに、魚は赤だったり、青だったり、黒だったり、色々な身体の色があるので、白、黒、黄だけではなく、赤や青もいてもいいんじゃないの?そんな風に思いました。
唄は上手かったですねぇ。今でも頭の中を、あの歌が流れています。柔らかくて、それこそ泳ぐように伸びやかな歌声でした。さすがにディズニーですね。素晴らしい歌手を連れてきたと思います。それに、セバスチャンやスカットル、フランダーも可愛かった。スカットルの声、オークワフィナさんでしたね。直ぐに解りました。楽しかったな。
エリックは、一応、小さな王国の王子様です。どこかの島みたいで、とっても小さかったな。王子様というより、族長と言った方がよいんじゃないかって感じ。この映画では、王子とは言っても、王夫婦に引き取られた養子のようでした。ご両親は黒人でしたから。慈悲深い王妃が、大切に育ててきた息子です。普通の親と同じように、息子には幸せになって欲しいと願っていました。
お話としては、アニメのリトル・マーメイドと変わりません。実写というだけです。なので、もちろんヒールのアースラは、美しくカッコ良く強くて、恐ろしい敵となりました。タコなので、海の中でも、ずるずるしていて、ちょっと面白かったです。アニメだと、それほど気にならなかったけど、実写だと、タコの動き方って面白いですね。いつも寝転んでる感じに見えるんだね。
そうそう、観た後にTwitterで話題になっていたのですが、アリエルの姉妹が、色々な人種だったという事です。トリトンは、7つの海の全てに妻がいるのかと論争になっていたけど、手塚先生の「海のトリトン」を読んでないのかな。人魚のピピは、卵で子供を産んでましたよ。魚って、卵を産む海域によって、肌の色が違ったり、形が変わったりすることがあるので、トリトンは、妻と7つの海を周っていて、それぞれの海域で子供を作って育てたんじゃないの?だから、その地域の環境によって、アジア系っぽかったり、アフリカ系だったり、白人系だったりになったと考えてもいいんじゃないかな。
私は、主役のハリー・ベイリーさんの歌声を聞きたかったので、字幕版を観に行きました。今回は、やはり歌声でキャストを決めたという事なので、まず、本人の声を聞かないといけないと思ったんです。もちろん、吹替版も良い声優さんたちが演じてらっしゃるようですが、やはり、歌などがメインの場合は、字幕で観る方が良いですね。でないと、製作者側が描きたかった本当の部分が解らないのではないかと思います。2回目は吹替版を観ても良いかなと思いますけどね。
そうそう、トリトン王をハビエル・バルデムさんが演じていて、嬉しかったなぁ。彼は、何でも演じられる凄い人ですよね。「ノーカントリー」の変態殺人鬼が印象に強かったけど、その後、ライルでは陽気な興行師で、今回はアリエルのパパ・トリトンでしょ。このリトル・マーメイドの見どころのひとつが、トリトンパパの可愛さですからね。アリエルがいなくなると寂しいと素直に言ってしまうところが素敵よねぇ。世のお父様方が娘に言いたくても言えない言葉ですからね。うーん、素敵です。
あんなこんなで、賛否がありますが、私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。アリエルではないと思うけど、映画としては、十分に面白かったし、歌も良かったし、楽しめました。お話の雑さは、元々のアニメがそうだから、仕方ないですから。これは、子供と観に行きたい作品だと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「リトル・マーメイド」