イタリア映画祭「あなたのもとに走る」フランス映画のリメイクですが、素敵な映画に仕上がっています。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭にて、

 

「あなたのもとに走る」

 

を観ました

 

ストーリーは、

 

50歳目前のジャンニは、ハンサムでスポーツマン。スポーツメーカーの社長をしており、勝ち組の一人だ。独身でいることに何の疑問も感じていないばかりか、次々に女性を誘惑することに喜びを感じている。若い女性を射止めるためなら手段を選ばない。周りからは、”イイ歳をして。”と言われている。

 

 

疎遠にしていた母親が亡くなり、実家で母の遺品を整理中、車椅子に座っていると、若く美しい隣人アレッシアが訪ねてくる。彼女はジャンニに障害があると勘違いし、援助を申し出る。彼女の気をひくために「車椅子が必要な人」を演じ続けるジャンニがお茶に誘うと、次の日曜日に実家に来て欲しいという。チャンスとばかりに快く伺う事にする。

 

アレッシアの実家を訪ねると、魅力的なヴァイオリニストの姉キアラを紹介される。事故で下半身不随になったにもかかわらず、趣味でテニスを楽しみ、ヴァイオリニストとして演奏会に出演したりと情熱を傾ける彼女に、今まで感じた事のない特別な感情を抱き始める。しかし、彼女とのイイ感じの付き合いは、ジャンニが車椅子に座っているからだった。

 

 

そんな、彼がついた一連の嘘がアレッシアの知るところとなり、48時間以内に真実を告げるように迫られる。追い詰められたジャンニは、”奇跡”の力を借りようとルルドへの旅にキアラを誘う。

 

というお話です。

 

この映画は、フランス映画「パリ、嘘つきな恋」のリメイクです。日本では、2019年の春に公開だったかしら。とても面白い映画でした。それをイタリアでリメイクして、主演は大人気のピエルフランチェスコ・ファヴィーノさんで、このように出来上がりました。上手く出来ていましたよ。キャストもピッタリだったと思います。50歳手前の49歳という年齢が、結構、ネックになっていて、大腸検査をしないととか、健康にあーだこーだと騒いでいました。やっぱり、50歳って健康の曲がり角というか、気を付けた方が良い年齢なんですかね。私も、ちょっと色々と健康診断してもらわなくちゃ。

 

 

ジャンニは、この年齢でもイケイケのオッサンで、周りから見ると、ちょっとウザイ存在です。若作りをして、若い感覚でいるんだけど、脳はオッサンなので、考え方も古くてイケていません。会社の会議でも、一人だけ現実離れしていて、ちょっと周りが引いてしまうほどでした。うーん、こういう奴っているよねぇ~って感じです。社会情勢とかが見えていないんですよね。視野が狭くて、自分の周りしか見えていない。こんな人が、よく成功したなと思いました。

 

疎遠にしていた母親が亡くなったという連絡を受けて、ジャンニは直ぐに葬式に向かいます。お葬式で双子の兄に、今まで何もしなかったんだから、母親の家の整理をしろと部屋の鍵を渡され、嫌々ながらも、母親の住んでいた部屋で片付けを始めます。懐かしい写真などを見つけ、置いてあった車椅子に座り、見入っていると、隣人のアレッシアが訪ねてくるんです。

 

 

アレッシアは、胸が大きい魅力的な女性で、ジャンニはよだれを垂らした犬のようになっていました。すると、アレッシアが交通事故で不自由になったのかと聞き、自分が介護の仕事をしていると話します。その時に、ジャンニは自分が車椅子に座っている事に気が付くんです。アホだけど、面白いシチュエーションですよね。フランス映画の時も思ったけど、脚本が上手いなぁと思いました。

 

そして、アレッシアは、やはり事故で足が動かなくなった姉のキアラを紹介するんです。足が不自由同士で、仲良く出来ると思ったんだろうけど、ちょっと、この考え方も差別的かなと思いました。別に車椅子同士じゃなくてもイイですよね。まぁ、悪気は無いし、お互いの苦労が解かればと思ったんだろうけど、ちょっとイヤだなと思いました。

 

 

ジャンニは、キアラに一目逢った時に、もう、恋に落ちます。キアラは、とても美しい女性で、才能に溢れていたからです。足が不自由になっても、キラキラと輝いていて、自由に生きている彼女。きっと誰が逢っても恋に落ちそうだけど、キアラの心の中には悲しい過去もあるようで、身体が不自由になるのは辛いんだろうと思いました。簡単に頑張ろうなんて言えないです。いつも頑張っているんですから。

 

そんな彼女を、騙すことに、最初は夢中になっているので、何の疑問も持たないんだけど、段々と嘘をついている自分が苦しくなってくるジャンニ。そりゃ、そうですよ。足は何ともないんですから。ちょっと酷いですよね。

 

 

そして、それに気付いたアレッシアに、姉に本当の事を言うようにと約束させられるんです。そんなの、言われなくても言うべきでしょ。本当に愛しているなら、早く本当にことを言って、誤解を解かなくちゃ。50年も生きてきて、そんな事も解らないのかしらと思っちゃいました。

 

これ、ハンデのある人の方が苦しいですよ。簡単に、実は歩けたんだと言うだろうけど、本当にハンデがある人は何をしても歩けないんだから、そりゃ、騙されたと思うだろうし、可哀想だと思われてそうしたのかしらとか、色々と考えて、自分が悲しくなると思います。だって、本人は、そのハンデをずっと背負って行かなければならないんだから。簡単に嘘をつくのは許されないよなぁと思いました。相手を傷つけない為の嘘なら良いけど、これは、完璧に相手を傷つける嘘ですからね。

 

 

そんな二人は、どうなっていくのか、映画で確認してください。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。でも、リメイクだから、フランス映画の方を観ている方には、ラストは解っちゃうよね。でも、私は解っても、楽しめましたよ。やっぱり役者さんも違うし、監督も違うし、なんたって、イタリアが舞台だから、雰囲気がちょっと違いますよね。そこが楽しめると思いました。日本公開は、まだ配給会社が決まっていないようなので解りませんが、出来れば日本でも公開して欲しいなぁ。これは、誰が観ても楽しめるので、良いと思うんだけどね。機会があったら、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんでくださいね。カメ

 

 

「イタリア映画祭 2023」