「オットーという男」生きる気力を無くした男に、うるさい隣人が希望を与えてくれる映画でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「オットーという男」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、
町の嫌われ者でいつもご機嫌斜めなオットー。近所を毎日パトロールしてはルールを守らない人に説教をし、挨拶をされても仏頂面で、面倒で近寄り難い存在だった。そんなオットーは、最愛の妻に先立たれ、仕事も失い、自らの人生を終わらせようとしていた。ところが、向かいの家に陽気な女性マリソルとその家族が越してきて…。
というお話です。



 

オットー・アンダーソン。町内イチの嫌われ者で、いつもご機嫌斜め。曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール。ゴミの出し方、駐車の仕方、ルールを守らない人には説教三昧、挨拶をされても仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で近寄りがたい。

そんな彼は、人知れず孤独を抱えていた。最愛の妻に先立たれ、仕事も退職したオットーは、自らの人生にピリオドを打とうと、ガス電気水道電話の契約を切り、天井に綱を引っ掛けて、いまから首を吊ろうとする。



 

すると突然、向かいの家に引っ越してきた家族にタイミング悪く邪魔をされる。それも、一度だけでなく二度も、三度も。“世間知らずだが、とにかく陽気で人懐っこく、超お節介なメキシコ出身の奥さんマリソルは、オットーとはまるで真逆な性格。

突然訪ねてきては手料理を押し付けてきたり、小さい娘たちの子守や苦手な運転をオットーに平気で頼んできたりする。この迷惑一家の出現により “自ら人生を諦めようとしていた男”の人生は変化していく。後は、映画を観てくださいね。


 

この映画、スウェーデン原作の小説で、スウェーデンで映画化された「幸せなひとりぼっち」のリメイク作品です。私、行く前に、何も調べずに行ったので、観始めたら、あれ?観たことがある映画だなと思って、隣にメキシコ人の家族が越してきた辺りで、スウェーデン映画「幸せなひとりぼっち」のリメイクだと気が付きました。映画の構成も、キャラクターたちも、スウェーデン版と全く同じなので、ただ、キャストを変えただけという感じでした。


トム・ハンクスは上手いので、独特な雰囲気が出ていて、スウェーデン版も良かったけど、ハリウッド版も良かったですよ。感動作でした。メキシコから来たという一家も、”メキシコ~!”って感じで、明るくて陽気で、あまり細かい事は気にしないという感じが良かったと思います。良く出来たリメイク版だと思いました。最近、ハリウッドリメイクも良くなりましたね。少し前の、「コーダ あいのうた」も良かったし、元の作品を少し上回るくらいのイメージで出来上がって来てますよね。頑張っているのかな、嬉しいです。



 

この映画ですが、奥さんが癌で半年ほど前に亡くなってしまい、生きる気力を無くしてしまったオットー。妻が生きている時から、気難しい男でしたが、妻が周りとの緩和材となっていて、上手く行っていたんです。でも、その妻も亡くなり、周りとも打ち解けられなくなってしまいました。

 

仕事も、会社の合併に伴い方針が変わり、若手重視となってしまい、以前は部下だった人物の下に就くことになり、それならと言って退職することにしました。もう定年の年齢は過ぎていたので、みんなからおめでとうと言われますが、何がめでたいんだかって感じです。


 

一人で生きる意味も見つけられず、妻の元に行こうと考えたオットーは、天井にビス止めをし、綱を下げて、首を吊ろうとしたところで、向かいに引っ越して来たマリソル家族に邪魔をされます。この天井にビスで首を吊ろうなんて甘いんですよ。どう考えても落ちるでしょ。石膏ボードしか支えてないんですから。ちゃんと、天井に通っている梁にビスを打ってから、それに綱を付けてくださいね。でないと、必ず落ちますから。そんなに死にたいなら、ドアの取っ手で十分です。

 

話を戻して、マリソルに邪魔をされて、死にそびれたオットーは、それから何度か自殺を試みますが、何度やってみても、誰かに邪魔をされてしまい、実行が出来ません。これ、きっと、奥さんが止めていたんだと思うのよ。笑っちゃうほど、あともう少しって所で失敗するんですから。

 

 

オットーの思い出の中に出てくる妻は、本当に頭が良くて、明るい、素敵な女性でした。人生の中で、色々な事もあり、悲しみもあったけど、それなりにしあわせに二人で生きていたんです。でも、いつかは別れの日が誰にでも来るし、それがどんな順番かは解りませんよね。残った者は、先に言った人の分まで、楽しんで生きてあげなきゃ可哀想なんです。だから、オットーの事を、奥さんは止めていたんじゃないかな。

 

周りの人との関わりがマリソルのおかげで増えていき、マリソルの子供たちは、オットーの事をお爺ちゃんと思って、とっても懐きます。そして、町内の他の人達も、うるさい事を言うけど、オットーのおかげで町が良くなっていると知っているので、段々と、仲良くなっていきます。独りぼっちだったオットーだけど、ひとりぼっちじゃなくなっていくんです。

 

とっても温かくて良い映画なので、リメイクされたのだと思うけど、トム・ハンクスが演じて、また良くなったような気がします。不動産屋さんとのトラブルも、上手く処理出来ていたし、猫ちゃんの件も、良かったと思います。全体的に満足出来るリメイクだったと思いました。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。誰が観ても、楽しめる映画だと思いました。リメイク元の作品よりも、トム・ハンクスが演じることで、万人受けするようになったし、メリハリもついたような気がしました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「オットーという男」