「ホーリー・トイレット」仮設トイレに閉じ込められて爆破時間が迫ります。ドキドキだけど笑えました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ホーリー・トイレット」

 

を観ました。

Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

建築家フランクは、リゾートホテルの建設現場で横倒しになった仮設トイレの中で目を覚ます。頭部を負傷して記憶が欠落し、状況がよく飲み込めないなか、右腕には鉄筋が突き刺さり、トイレの周りには大量の解体用ダイナマイトが仕掛けられていた。助けを求めて叫び、スマホで警察に連絡しようとするが、圏外になってしまい通信が出来ない。やがて、友人である市長ホルストの邪悪な思惑が明らかになり、刻一刻と爆発の時間が近づいていく。

というお話です。

 

 

建築家のフランクは、何故か仮設トイレの中で目を覚ました。その仮設トイレはひっくり返っているらしく、自分は頭部を負傷して意識を失っていたらしい。記憶の一部が飛んでいて、何があったのか、よく思い出せない。

腕が痛いので見ると、異形鉄筋が腕を貫通していた。血が大量に出ている。助けを呼ぼうとするが、腕が鉄筋で固定されてしまっており動けない。スマホを探すと、便器の奥に埋まっている。マリーから電話がかかるが出る事も出来ない。



 

外から式典のスピーチが聞こえてくる。今日はリゾートホテル計画地に建つ、ホルストの実家の解体式のようだ。確かにその予定だったが、自然団体からの申立てにより、計画は中止なったはずだ。フランクは必死で記憶を呼び起こす。

開発会社を持つ、次期市長候補のホルストは、フランクに設計を頼み、リゾート計画を進めてきた。しかし自然保護団体からの申立てで計画を中止しようとしたのだが、ホルストは話を聞かず、無理にでも進めようとしていたのだ。

フランクが仮設トイレの穴から外を覗くと、保護団体の女性が拘束されて倒れている。計画の中止を拒んだホルストは、女性を拘束し、フランクをトイレに閉じ込めて、この現場を彼らごと爆発させようとしているのだった。爆発の時間は午後2時、あと34分しかない。フランクは自分が助かるために出来る事を考え始める。後は、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、先日はマンホールに落ちた男だったけど、今度は、仮設トイレに閉じ込められた男ですよ。みんな、よく考えるなぁ。この映画、ずっと仮設トイレの中で、フランクっていう男性が、あーだこーだと、あたふたする姿が描かれるんだけど、もちろん、そこに入るまでに何があったのかという事も描かれていき、運悪く、悪い奴に出会っちゃったなという事なんです。

 

最初は、記憶を失くしているから、仮設トイレの中と解り、建築現場だということが解かった時点で、直ぐにホルストに連絡をして、助けて貰わなくちゃと思って、スマホを手に取ろうとするのですが、あれ?でも、ホルストに連絡して良かったんだっけ?と、考え始めるんです。トイレの外に保護団体の女性が倒れていて、もしかすると、既に死んでいるかもという姿を、穴から見えている景色で確認をしているので、確か、建設は中止にしたような気がすると思い出し、それなら、何で解体するための式典をしていて、爆破をするんだろうと考えるんです。

 

 

そして、ホルストが悪い奴だったという事を思い出します。フランクを殴ったのもホルストだし、閉じ込めて殺そうとしているのもホルストなんです。それに気が付いたフランクは、とても慌てます。ホルストは、この現場の責任者だし、次期市長候補であり、各方面に顔が効きます。このまま爆破して埋められてしまったら、もう見つけてくれることは無いかもしれません。

 

うーん、恐ろしいこっちゃという事で、必死で生き延びる手段を考えるんだけど、なんたって、腕に異形鉄筋が刺さっているのよ。身動きが取れません。これ、本当に現場である事なんです。以前、私の勤めていた会社で、地下工事中に作業員が落ちて、異形鉄筋が鎖骨の辺りに刺さりました。長いしギザギザだから、その場では抜けないんです。身体を支えて鉄筋の前後を切って、身体に刺さったまま救急車で運びました。これ、すんごい痛いです。ナイフで刺されるより痛いです。なので、この映画を観ていて、もう身体がよじれるほど嫌でした。痛いのが解るからです。

 

 

この映画、凄く痛い場面が多くて、異形鉄筋を筆頭に、ある人の腕がちぎれていたり、頭が転がったり、なんだか、スプラッターとまではいかないんだけど、それでも痛いと言う場面が沢山ありました。なんで、そこまで痛めつけるのかという感じで、観ていて辛かったです。そこが、また良いと言う人もいると思うんですけど。でも、私は目を瞑ってしまう場面がいくつかありました。私、スプラッターはおもちゃだって解るから、全然平気なんだけど、この痛いという映像は、そのまま受け取ってしまうので、本当に痛いと感じちゃうんです。

 

ずっと、仮設トイレの中で考えている話なので、何と言って良いのか判らないんだけど、良く出来ていたと思います。こんなに描くことが少ないのに、こんなにドキドキハラハラするなんて。それに、もう、最後の方は、これでもかってくらいに色々な事が起きて、もう、誰かツッコミを入れてやってよって思っちゃうほどでしたが、お腹を抱えて笑いました。こんなに怖くて痛かったのに、最後に笑っていいんだろうかってくらい、笑いました。なんなの?この人。

 

 

でも、ちょっと言わせて貰うと、これから開発を行うために、ホルストの実家を爆破するって事なんだけど、どうしてそこに、長い異形鉄筋が出ていて、既に掘ってある穴のようなモノがあるんだろうか。通常は、爆破解体すると、異形鉄筋が出てきて、穴が開いたりするんだけど。それとも、周りにもいくつか建物があって、既に、壊していたのかな?それなら、ちゃんと見回りの人がいるはずなんだけど。誰も確認せずに、爆破解体はしないでしょ。それに、ホルストの家って、その形からすると、木造ですよね。木造なら、ショベルカーとかで解体した方が、後始末が楽なんだけどな。無駄な爆破は良くないよ。自然破壊になるからね。

 

いやぁ、それにしても、痛い映画だった。本当に、痛い映画は苦手です。まぁ、笑えたから良いけど、これ、悲劇で終わったら、落ち込んで、登ってこれなかったかもしれません。うーん、でも、面白かったな。痛かった分、笑わせて貰えて、スッキリしたので、良かったです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。この前に”#マンホール”を観ていなければ、もっと目新しくて、楽しめたのかなと思います。とっても斬新だし、展開が面白くて、笑えました。ただ、仮設トイレの中に閉じ込められただけなのにね。それも、34分間ですよ。ま、映画は、ちゃんと90分はありますので、十分に楽しめます。ドイツ映画には珍しい、楽しい作品だと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ホーリー・トイレット」