「BLUE GIANT」
を観てきました。
ストーリーは、
仙台に暮らす高校生・宮本大は、卒業と同時に上京し、元同級生・玉田俊二のアパートに転がり込む。ある日、ライブハウスで凄腕ピアニスト・沢辺雪祈と出会った大は彼をバンドに誘い、ドラムを始めた玉田も加わり3人組バンド「JASS」を結成。日本最高のジャズクラブに出演して日本のジャズシーンを変えることを目標に、必死に活動を続けていく。
というお話です。
ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた仙台の高校生・宮本大。雨の日も風の日も、毎日たったひとりで3年も、河原でテナーサックスを吹き続けてきた。卒業を機にジャズのため、上京。高校の同級生・玉田俊二のアパートに転がり込んだ大は、それからも、毎日、河川敷での練習に励んでいた。ある日訪れたライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈と出会う。
大は雪祈をバンドに誘う。始めは3年しかサックスをやっていない大をバカにして、本気で取り合わない雪祈だったが、大のサックスを聴き、聴く者を圧倒する大のサックスに胸を打たれ、二人はバンドを組むことに。しかし、サックスとピアノだけではバンドにならず、ドラムを探し始める。そこへ大の熱さに感化されドラムを始めた玉田が加わり、三人は“JASS”を結成する。素人の玉田だが、人一倍の努力をする奴だった。
楽譜も読めず、ジャズの知識もなかったが、ひたすらに、全力で吹いてきた大。幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈。初心者の玉田。トリオの目標は、日本最高のジャズクラブ「So Blue」に十代で出演し、日本のジャズシーンを変えること。 無謀と思われる目標に、必死に挑みながら成長していく “JASS”は、次第に注目を集めるようになる。
「So Blue」でのライブ出演にも可能性が見え始め、目まぐるしい躍進がこのまま続いていくかに思えたが、ある思いもよらない出来事が起こってしまう。(公式HPより) 後は映画を観てくださいね。
この映画、何の予備知識も無く、ジャズプレイヤーを目指す青年の話としか知らずに観に行ったのですが、これが凄く良かった。ストーリー自体は、よくあるサクセスストーリーで、高校でサックスを知った大が、東京に出て、ジャズバンドを組み、ジャズの聖地と言われるライブハウスで演奏するまでを描いています。書いてしまうと簡単だし、スポーツでも音楽でも、良くある話よねーって感じなんだけど、これが、良かったのよ。映画の中で流れる音楽も良かったし、映画の構成も良かったのかな。感動してしまいました。
原作漫画では、高校での大が描かれているそうですが、これは、高校卒業後の大が、「So Blue」というジャズの最高ステージを目指す部分だけを描いています。最初、インタビューされている音楽関係者の映像から入り、宮本大という人物が凄い人らしい事が伝えられます。そして、映像が切り替わって、故郷から東京へ出てくる大が描かれます。ちょっと、工夫がしてあるんです。
そして、東京での活動が描かれていくのですが、私、恥ずかしながら、ジャズバーという所に行ったことが無く、ライブハウスは若い頃に通ったりはしたけど、ジャズは、よく解りません。聞いていて、とても気持ち良い音楽だとは思うんです。だから、好きではあると思うんだけど、ジャズの曲とか、演奏者とか、そういうものが全く判らないので、流れていれば聞いているし、楽しいと思うけど、自分から探して聞きに行くという事が無かったんです。でも、この映画で、本当に聞いていて気持ちイイんだなと感じて、帰ってきて、直ぐにサントラを注文してしまいました。それくらい、いい曲だったんです。
音楽がとても良いし、演奏も素晴らしいので、それを聞きながらのストーリーに感動してしまうんです。解っているストーリーなんだけど、曲を聞きながら、そのイメージを盛り上げていくので、何だか、感動してしまうんです。だけど、これ、きっと、原作は、もっと細かく描かれていて、感動的なんじゃないかな。
映画の中では、大が高校の頃にどれだけ頑張っていたかとか、玉田がドラムを始めて、凄い努力をしている姿とか、沢辺が自分の技術と葛藤するところとか、人物像を描く部分が、結構、削られているんです。努力している映像はあるから、きっと、大変な苦労だったんだろうということは想像出来るんだけど、原作を読んでいないと、それがイマイチ伝わってこない。なので、原作を読んでから行った方が、もしかしたら良いのかもしれません。
何も知らない私が感動したので、まぁ、大丈夫なのかな。私が感動したのは、ストーリーだけじゃなくて、これ、アニメーションでやってくれたから良かったんじゃないかなと思いました。ジャズなど、音楽関係の映画って、ただ、演奏者が演奏していたり、歌手が歌っていたりする姿を描くだけなので、あまり変化が無いじゃないですか。でも、アニメにしたことで、音を視覚化しようと、色々な技法が取られていました。
線画にしてみたり、モノクロにして見たり、カラフルなアートにしてみたり、音楽を色々な映像で表していて、面白いなと思いました。それによって、どれだけ、この”JASS”というバンドが凄い奏者の集まりなのかという事を伝えていて、良かったです。それにしても、音楽が良かったなぁ。有名な方々が担当されているそうで、日本でも凄い人たちがいるんだなと思いました。
ジャズと言えば、発祥はニューオリンズなの?ニューヨークのブルーノートが有名みたいだけど、日本にも、ブルーノート東京がありましたよね。一度、行ってみたいと思っていたら、コロナになっちゃって、やっと再会したみたいだけど、ジャズを全く知らない私は、何から探して良いのか全く解らず、これから勉強です。まず、このサントラを聞いてから、ネットで調べてみますね。
今までにも、ジャズの映画って観てきたんだけど、今回、アニメで観たことにより、ジャズを本気で聞いてみても良いなと思いました。今までって、どーもハードルが高くて、良いなと思っても、その後、踏み込もうという勇気が無かったのですが、今回は、ちょっと前に進めるかもしれません。
そうそう、今回、メインキャストを、俳優の方々が声優を務めていたのですが、上手かったです。全く違和感なく入る事が出来て、最後まで、気になりませんでした。後から、山田裕貴さん、間宮祥太朗さん、岡山天音さん、がやってたことに気が付いたくらいです。凄く合っていました。良かったです。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。またも、こんなに絶賛してしまっていいんだろうか。でも、良い映画なんですよ。凄く面白くて、音楽が良くて、気持ち良くなって、感動するんです。こんなに良くあるストーリーなのに、何でこんなに気持ちが動かされるんだろうという感じでした。それは、音楽や演出、声などの魅力だったのかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「BLUE GIANT」