「銀平町シネマブルース」ミニシアターで起こるほっこりした温かい映画。映画好きに観て欲しいです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「銀平町シネマブルース」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

青春時代を過ごした街・銀平町に帰ってきた一文無しの近藤は、映画好きのホームレス佐藤と、商店街の映画館・銀平スカラ座の支配人・梶原と知り合い、銀平スカラ座でアルバイトとして働くことに。同僚のスタッフや、老練な映写技師、売れない役者やミュージシャン、映画の世界に夢を見ている中学生など、個性豊かな常連客との出会いを通じて、近藤はかつての自分と向き合い始める。

というお話です。

 

 

川辺のベンチに寝そべる一文無しの近藤。そこへ、ホームレスの佐藤がやってきて、チラシを100円で買わないかと交渉してくる。要らないというと、お腹が空いてというので、小銭50円を佐藤に渡し、チラシを受け取る。

生活保護ブローカーの説明会で偶然出会った映画館「銀平スカラ座」の支配人梶原に気に入られ、彼の映画館に身を寄せた近藤は、住みこみのバイトとして映画館で働くことになる。



 

近藤はいったい何者で、なぜ住む場所を失っていたのかと、映画館に集う従業員や常連客は噂をしていた。近藤は、彼らとの交流を深めるうちに、どうやらもともとは将来有望な映画監督だったらしいという彼の過去が、少しずつ明らかになっていく。

近藤は、かつて映画監督をやっており、ホラー映画ではカルト的な人気を誇っていたのだが、ある事件により、3年前からホームレスのような生活をしていた。

そんな折、経営難の銀平スカラ座を盛り上げる起死回生の策として、開館60周年記念のイベントを開催するアイディアが浮上する。近藤は、仲間たちと力を合わせて、イベント成功に向けて奔走するのだが。後は、映画を観てくださいね。

 

 

映画関係の映画だと聞いて、観に行ってきました。ホームレスでふらふらしていた男が、ある田舎町の映画館に拾われて、バイトを始めるのですが、実は、その男が元映画監督だったというお話でした。

 

銀平町に昔からあるミニシアター「銀平スカラ座」は、随分と廃れてきてしまって、客も少なく、常連さんだけでもっているような映画館です。支配人の梶原は、とっても良い人みたいだけど、全く商売っ気が無くて、映画館も流行らないんです。

 

そんな映画館に転がり込んだ近藤。悪い奴では無さそうなんだけど、何故かホームレスです。こんなに若いんだから、働けばよいのに、働いていない様子。おいおいって事で、梶原がバイトで雇ってやると言ってくれて、映画館の倉庫に住み込みで働かせて貰えることに。

 

 

梶原と近藤は、ホームレスを集めての生活保護ブローカーの説明会でした。今でも、この生活保護ブローカーっているんだろうけど、行政も考えなきゃダメですよね。このやり方だと、ピンハネするブローカーが横行するのが目に見えているのに、同じことを続けているんですから。生活保護という名目なんだから、本当に保護してあげるべきなんじゃないの?

 

廃校にした建物とか、空いている行政の建物を生活保護の人やホームレスの人たちに開放して、本当に生活保護をすればいいんですよ。お金を渡すから、ブローカーが湧いてきて、それが反社の資金になってしまうんでしょ。ホームレスの人は嫌がるだろうけど、そこは我慢して貰わなくちゃ。只で生活させて貰えるんだから。そうすれば、不正受給も無くなるでしょ。お金を渡さないで、生活の保護をするんだから。もう、お金で解決するのは辞めた方が良いですよ。

 

話を戻して、近藤は生活保護ブローカーに騙されずに、映画館で働き始めますが、一緒に行った佐藤さんは、ブローカーに騙されて、部屋に住まわされて、生活保護の半分以上をピンハネされてしまいます。この佐藤さんは、映画館の常連さんで、お金を貯めて、映画館に観に来てくれるという、良い人なんです。

 

 

他にも、映画好きな常連さんが何人かいて、映画館を盛り上げようという話になり、60周年記念のイベントを開催しようとなって、そこで、近藤が取り貯めてほおってあった映画フィルムを、ちゃんと編集して上映しようという事になります。

 

近藤は、ある出来事がきっかけで、3年前に映画を辞めてしまい、妻とも離婚して、色々な場所をふらふらしていたらしいんです。銀平スカラ座に来たことで、もう一度、やり直そうと思い、それまで逃げていた事を整理して、映画に再度取り組みます。

 

映画館の再生と、映画監督近藤の再生と、そして生活保護ブローカーに騙されて窮地に陥っていた佐藤さんもホームレスに復活するという、再生の物語でした。とてもほっこりして、暖かい映画でした。こんなに周りが良い人ばかりだったら、ミニシアターも存続出来るんだと思うけど、社会は厳しいからね。このコロナで本当に大変だったと思います。映画館を開けて、人に入って貰わなきゃ商売にならないですもんね。

 

 

小さな映画館では、毎日のように色々な出来事が起きていて、そこに人々の生活があるんだなということが描かれます。町の映画館って、そういう生活感があるのが良いんですよねぇ。シネコンでは味わえない、人の温もりみたいなものがあって、それを、この映画では、描いていました。

 

小出さんを久しぶりに映画で観ました。ある事件で活動停止していましたが、やっと復帰ですね。話を聞くと、女子高生という話がシングルマザーだったり、無理矢理という話が一人で部屋に訊ねていたりと、随分と色々な裏話が出ていて、真偽は解りませんが、被害者の立場に立ってという事は必要無さそうですもんね。警察も不起訴だったらしいし、騙されたという事も考えられるので、私は復活しても問題はないのではと思っています。何となく、良いオッサンになって帰って来たなという雰囲気があり、これからはイケメン枠ではなく、演技派として頑張って下さったら嬉しいです。

 

吹越さん、宇野さん、さとうほなみさん、片岡さん、浅田さん、藤田さんなど、演技派の方々がガッツリと脇を固めていて、面白かったです。最後に、映写技師役で渡辺裕之さんが出演されていました。昨年、亡くなられた時は驚きましたが、その前に撮影されていたんですね。良い役で、穏やかな笑顔が素敵でした。ご冥福をお祈りいたします。寂しいです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。派手な映画ではないし、何か、凄いことが起きる事も無いですが、観ていて、何となくほっこりして、暖かい気持ちになる映画でした。単館系の映画が好きな方には、この映画の良さが解かって貰えるかなぁ。じんわりと、人の温かさが伝わってくる内容でした。城定監督、やっぱりイイなぁ、という感じでした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「銀平町シネマブルース」