「#マンホール」”穴に落ちた男”というだけなのに、こんなにもスリルが味わえるのかという作品です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「#マンホール」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

不動産会社勤務で営業成績ナンバーワンの川村俊介は、社長令嬢との結婚も決まって将来を約束されていた。結婚式の前夜、渋谷で開かれたパーティで酩酊し、帰り道にマンホールの穴に落ちてしまう。深夜、川村は穴の底で目を覚ますが、身動きが取れず、警察に助けを求めてもまともに取り合ってもらえない。連絡が取れた元カノに助けを求めるのだが。

というお話です。

 

 

不動産会社勤務で営業成績No.1のデキる男・川村俊介。社長令嬢との結婚式前夜、渋谷で開かれたサプライズパーティで酩酊し、帰り道で深くにもマンホールの穴に落ちてしまう。

深夜、穴の底で目覚めた川村は、足に深手を負い、思うように身動きが取れない。スマホで現在位置を調べ、GPSが示す渋谷の位置を警察に連絡するも、その場所にマンホールの蓋が空いている場所などないと言われ、まともに取り合ってもらえない。唯一、繋がった元カノに助けを求める事ができたが、そこにある疑念が生じる。



 

彼女にもGPSの位置を知らせ、探しに来て貰ったのだが、その位置に来たが穴など無いと言う。「もしかして、ここは渋谷ではない?」何者かにはめられたと考えた川村は、SNS上で「マンホール女」のアカウントを立ち上げ、場所の特定と救出を求める。

スマホを投げ上げて外の風景を撮影し、場所特定のヒントとなる画像をアップしながら、犯人探しに沸き上がるネット民たちを操り、自分を陥れようとした犯人を探り始める。川村はマンホールから出て、結婚式に間に合うのか。そして彼を陥れた人物とは。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、あまり期待していなかったのですが、面白かったです。この展開は、良かったな。想像を超えてきました。この映画ばかりは、絶対にネタバレしちゃうと面白く無くなるので、あまり詳しい話は書きませんが、これはイイですよ。誰が観ても、面白いと感じると思います。

 

でも、ちょっと問題だなーと思ったのは、犯人は一応解りますが、川村の周りの関係者や、他の誰が関わっていたのかというのは、一切解りません。これは、監督がワザと描かなかったのか、それとも時間の関係で、解説をするのを辞めたのか、どちらか解りませんが、私は、これは、意図的に描かなかったのかなと思いました。

 

 

もちろん、描いてくれれば全部スッキリするし、あれはどうだったの?これは何だったの?なんて、後から考えずにもやもやすることも無かったんだろうけど、映画を観た後に、あれは?これは?って思い出して、再度、頭の中で反芻して行きながら考えていると、色々と想像が膨らんで、楽しくなってくるんです。

 

川村はSNSで救けを求めて、女性の名前でツイートして行くんだけど、マンホールに落ちる前は、凄く人が良い人物みたいに見えていたのが、このツイートを書込み始めると、段々と人が変わって行くんです。ツイートで、マンホールに落ちたから助けて欲しいと書いて行くのですが、誰かに恨まれたんじゃないですかという書込みに、私は身に覚えがないが、兄が恨まれているかもと言って、川村自身の事を書き始めるんです。

 

 

色々な情報が出てくるんだけど、ちょっと煽ると、どんどん反応して、SNS上で過激な発言がバンバン出てくるんですよ。これ、本当に怖いなと思いました。自分には、全く関係の無い人々が、こいつが悪いとか、犯人じゃないかとか、勝手に想像して、実際に動き始めたりするんです。ビックリしました。まさか、SNSで知っただけで、実際に犯罪を犯したりするような行動に出るとは。あり得ないでしょ。だって、SNS上の話しが本当かどうかも解らないのに、勝手に誰かを悪者にして、まるで狩りをするように追い詰めていくなんて。

 

スシローとかの迷惑動画は、あれは顔が出てるから本当だろうけど、名前も住所も晒されて、もう、一生、マトモな職にも就けず、結婚も出来ず、友達からも白い目で見られるんでしょ。あれは本当だから仕方ないとは思うけど、もし、全く関係の無い人が、勝手に名前を出されて、写真まで出されて吊るし上げられたら、大変な事になりますよね。

 

 

私、SNSとはいえ、もう少し、みんな節度があるもんかと思ったけど、なんか、本当に怖くなりました。芸能人とかが、SNSを辞めますとか言っているのを聞くけど、有名なら一般人よりも怖くなりますよね。いつも覗かれているような気がして。この映画を観ていて、マジで恐くなりました。

 

それに、川村の豹変ぶりがハンパ無いんです。段々と本性が現れていき、それまでの人が良さそうな人物とはまるで違う人みたいなんです。営業成績No.1で、社長令嬢と結婚する人物とは思えないんですよ。自分の周りの人達を疑って、成功した自分を周りは妬んでいるから嫌がらせをしているんだ、と考えるんです。

 

 

こういう人って、自意識過剰よね。大体、今どき、他人にそんなに興味がある人っていないでしょ。自分が一番大事だもん。私なんて、年を取るほど、その傾向が高くなって、全く他人に興味が無くなってきちゃった。何か言われると、その時は反応するけど、ほとんど覚えてないですもん。羨ましいとか、妬んだりとか、そういう感情が湧かないんです。噂話とか悪口とか、よく言ってくる人がいるけど、他人に興味が無いから、何も感じないんです。そんな時代じゃないの?

 

その分、SNS上での会話に執着して、他人が気になっちゃうのかもしれませんね。私は気にならないけど。現実社会での人との関わりが少ない分、SNSなどに依存している人が多いのかもしれません。現実で隣に座っていても興味はないけど、SNS上だと気になるという不思議な現象ですね。

 

 

サスペンススリラーの上に、SNSの恐怖が乗っかって、よく考えられている映画でした。半分以上、主演の中島さんの一人芝居なんだけど、全く飽きさせず、緊張を途切れさせず、上手かったと思います。中島さんも、これほど役者として上手くなってきているんだから、もうジャニーズのグループ名を入れるのを辞めた方が良いんじゃないかな。中島さん、上手いなぁと思っていても、グループ名が書いてあると、ああー、そいえばジャニーズだったわねと思って、少し残念な気持ちになるんです。

 

最近は、ジャニースも演技の上手い方も増えてきましたが、やっぱりアイドル路線なので、残念な人が多いでしょ。上手くなったら、役者として名前だけにした方が良いですよ。がっかりするもん。ジャニーズを辞めていく人も、そういうアイドル路線を引きずらされていくのが嫌なんじゃないかな。役者として頑張っているのに、いつまでもアイドルの顔でと言われても、嫌ですよね。

 

 

話が反れましたが、この映画、私は、超!超!お薦めしたいと思います。面白いです。想像をしなかった展開に変わって行き、思っていた人と違う人が出てきたりして、面白い作品でした。ただ、マンホールに落ちた男の話しなんだけど、それだけで終わらない、長く深い闇が穴の中に溜まっていたという、恐ろしい話でした。うーん、面白い。これは、アイドル映画ではありません。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「#マンホール」