「イチケイのカラス」相変わらずの入間みちおに転がされる坂間千鶴。笑って考えさせられる映画でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「イチケイのカラス」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

入間みちおが東京地方裁判所第3支部第1刑事部を去ってから2年が過ぎた。岡山県瀬戸内に異動した彼は、防衛大臣に対する傷害事件を担当することに。みちおは事件の背後にイージス艦衝突事故が関係していることに気づくが、航海内容は全て国家機密のため調査は難航する。一方、坂間千鶴は、裁判官の他職経験制度により、弁護士として働き始める。偶然にもみちおの隣町に配属された坂間は、人権派弁護士の月本信吾と組んで小さな事件にも全力で取り組んでいく。そんなある日、町を支える地元大企業に、ある疑惑が持ち上がる。

というお話です。

 

 

入間みちおが東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称・イチケイ)を去って2年。岡山県秋名市に移動したみちおが担当することになったのは、主婦が史上最年少防衛大臣・鵜城英二に包丁を突き付けたという傷害事件。夫の墓へ参った鵜城防衛大臣に詰め寄り、バッグに入っていた包丁を手にしたというものだった。

事件の背景には、不審点だらけのイージス艦と貨物船の衝突事故があった。だがイージス艦の航海日誌は破棄されたという名目で提出はされず、貨物船も海底に沈んだままだ。それでも”職権発動”をして調査をしようとしたみちおに対し、鵜城は国家権力を使って、その事件担当から降ろしてしまう。調査が出来なくなったみちおは、悔しさを飲み込み、次の機会を待っていた。



 

一方、坂間千鶴は、裁判官の「他職経験制度」で弁護士として、岡山の日尾美町に配属される。奇しくもそこは、秋名市の隣町、入間みちおのいる裁判所の管轄だった。

坂間は、ある女性の自動車事故の件で、人権派弁護士・月本信吾と出会う。月本は、地元の大企業・シキハマのある疑惑を追っていた。坂間は、月本とバディを組み、疑惑を追う手伝いを始める。そしてシキハマが隠している疑惑を解明したと思ったのだが…。



 

2つの事件に隠された接点と、衝撃の事実。それは決して開けてはならないパンドラの箱だった。後は、映画を観てくださいね。
 

 

私は、TVドラマから観ていたので、この映画も、凄く楽しめました。相変わらずの”入間みちお”は、イイとこ突いてくるんですよ。坂間千鶴が真っ当な正義を振りかざし、向かってくるのを良いことに、ひょいひょいと交わし、今回も良い方向に向かわせてしまいます。でも、この解決が、本当に良い解決だったのかどうかは、何とも言えないと思いました。

 

 

ネタバレが出来ないので、詳しくは書けませんが、間違った事をしていると解っていても、護るものがあって、間違いを正すことが出来ない場合、ただ、法律だから直ぐに止めなさいと言って良いものかどうか、悩みますよね。まぁ、映画では、ある被害が出ていたので、必ず止めなければいけないとは思いましたが、もう少し、良い解決方法は無かったのだろうかと考えてしまいました。

 

最初に、イージス艦と貨物船の衝突事故から始まります。映像で見ていても、イージス艦は真っ直ぐに進んでいるのに、貨物船が変な角度で横から入ってきていて、これは貨物船がおかしいという感じでした。それで、この事件がメインになるのかなと思っていたら、そこから全く違う事件へと繋がって行くという部分が面白いなと思いました。確かに、イージス艦の衝突事故を追求など出来る訳もなく(国家機密ですからね。)、貨物船が悪いと解っているのに、何を追って行くのかと思ったら、こっちに行くんだなという感じでした。

 

 

事件の内容としては、ちょっと一世代前くらいならあり得ただろうけど、今は、これ、直ぐに解ってしまうハズなんですよね。何故なら、何種類もの調査報告書を、いくつもの行政に出さなければならないはずなので、まず、誤魔化しは効かないと思うんです。それに、ここまで酷いのなら、内部から告発が出るでしょ。ちょっとあり得ないと思いました。いくら、護るものがあるって言ったって、自分たちが死んでしまっては、意味がないですからね。

 

ま、ちょっと踏み込んでしまいましたが、そんな感じの事件が起きて、それを追求していくと、イージス艦の事件と繋がるという事なんです。繋がった時は、あ、そういう事だったのかと、ちょっとスッキリしたかな。それなら解ると納得してしまいました。ここら辺は、上手いなと思いました。

 

 

今回の注目は、神永、じゃなかった、斎藤工さん演じる月本です。彼は、部長裁判官の駒沢(小日向さん)の元教え子で、ある過去によって、変わってしまったという設定でした。この月本が引っ掻き回してくれたので、本当は、もっとスッキリ行ったかもしれない事件に時間がかかったように見えたのですが、実は、彼が引っ掻き回したおかげで、スッキリした解決が出来たのかもしれません。終わってみれば良かったなのですが、その途中では、コイツ、何やってんじゃ!って事もありました。イケメン弁護士の顔で、千鶴ちゃんをほんわかさせていたにも関わらず、結構な事をしてくれます。うーん、そこら辺で変身して欲しかった。政府の男もいる事だしね。(笑)

 

いつものキャストに加えて、一癖も二癖もある人物が勢ぞろいでした。シキシマの産業医に吉田羊さん、その夫に宮藤官九郎さん、シキシマの顧問弁護士に尾上菊之助さん、そして最年少防衛大臣・鵜城に向井理さんと、魅力的なキャストでしょ。そんなに重要じゃなさそうに見えて、とっても重要な役だったりします。この辺りも、お、そういう事だったんだと、最後に納得出来ました。面白かったです。

 

 

いやぁ、なんか、やっぱり、竹野内豊さん、ホントにカッコイイです。どんな役をしていても、魅力的だし、惹かれる部分があって、悪い奴でもイイ奴でも、好きになってしまう。もし、バルタン星人が竹野内さんだったとしても、好きになるだろうなぁ。だって、メフィラスが山本さんでしょ。バルタン星人が政府の男に変身していてもおかしくないよね。だって、入間みちおの笑い方が、ふぉっふぉっふぉって感じで、ついバルタン?って思ってしまうんですもん。ああー、次回作で考えてくれないかな。

 

そんな事を想像しながら、楽しんでいた私でした。このシリーズは、面白いから続編があっても良いですね。また、ドラマでも観たいし、映画でも良いかもです。私は、ドラマで観たいなぁ。2時間でまとめられちゃうよりも、毎週やってくれて、解決していく方が楽しいもん。でも、この原作だと、本当は、入間さんが男で主役なんですよね。入間みちおは、小太りのオッサン的な人みたいです。読んでいないんですけどね。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。本当は、もっと入間みちおを観たいので、もう一つ超を付けたいのですが、映画の内容が、少し古い雰囲気だったので減らしました。でも、私はとても気に入っています。特に、竹野内さんの入間みちおが大好きです。TVを観ていた方の方が、より楽しめると思います。ドラマを観ていないと、なんでみんながこんなに入間みちおを恐れているのかが解からないので、面白さが半減するかもしれません。出来れば、ドラマを観てから行ってください。面白いので、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「イチケイのカラス」