「別れる決心」別れなければ悲劇は起こらなかったかも。でも知ったら別れない訳に行かなかったよね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「別れる決心」

 

を観てきました。

 

Fan's Voice独占〈監督来日〉試写会に参加させていただきました。(@fansvoicejp)パク・チャヌク監督のQ&Aもあり、お話が聞けて、大満足な試写会でした。

 

ストーリーは、

男性が山頂から転落死する事件が発生。事故ではなく殺人ではないかと考える刑事ヘジュンは、被害者の妻であるソレを疑うが、彼女にはアリバイがあった。取り調べを進めるうちに、いつしかヘジュンはソレに惹かれ、ソレもまたヘジュンに特別な感情を抱く。やがて事件は解決したかに見えたが…。

というお話です。

 

 

ある日、男が山頂から転落死した。その事件を追う刑事チャン・ヘジュンは、不眠症の為に深夜の張り込みも日常茶飯事。そんな事もあり、捜査の実力もあり、史上最年少で警視になったほどだ。捜査状況を事細かにスマートウォッチに記録し、事件に真摯に向き合う。

転落事故の捜査を始め、被害者のキ・ドスの妻ソレに面会すると、あまりにも若く、被害者との年齢差があり、彼女が全く悲しんでいない事に違和感を覚える。妻ソレは中国人であり、彼女を調べると介護人をしている彼女にはアリバイがある。それでも納得出来ないヘジュンは、彼女に貼り付き、その動向を探る。監視する方、される方の立場で段々とお互いに意識し始める。ある日、キ・ドスの捜査の糸口が見つかり、解決したかに見えるが、実は…。



 

それから数年後、ヘジュンは週末婚状態だった妻の勤務地に移動願いを出し、一緒に暮らし始める。穏やかな生活になったヘジュンは、妻と買物に出ると、そこでソレに再会する。ソレは、新しい夫と暮らしていた。ぎこちない挨拶をし、別れるのだが、翌日、ソレの夫、イム・ホシンが自宅のプールで死体となって発見される。第一発見者は妻のソレ。

夫が死に、被疑者となるソレだが、不明な点が幾つもあったにも関わらず、この事件も、早々に解決することになってしまう。ヘジュンは、この事件にも納得が行かずに捜査を続けるが、ヘジュンには、まだソレとの絡んだ愛の糸が見えていなかった。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、パク・チャヌク監督の久しぶりの劇場版映画です。やはり、監督の映画は面白い!というか、よく考えらえているなぁと感嘆してしまいました。やっぱり、女性は魔物で、男性は滑稽なピエロという”お嬢さん”の時に感じたものを、またも感じました。ヘジュンは、とても真面目な性格の警察官で、捜査に真摯に向き合い、寝る間も惜しんで捜査をするので、とうとう不眠症になってしまって、妻にも、部下にも、ちゃんと寝るようにと注意をされているんです。

 

そんな真面目なヘジュンが出会った、不思議な魅力を持つ中国妻ソレは、まぁ、どう見ても怪しいんです。でも、アリバイがあるし、その内に、事件解決の鍵となる証拠のようなものも見つかってしまうので、他殺説は否定されて、ソレの疑いも晴れるんです。それでもヘジュンは、何故か一人でも捜査を続けて、ある事実を掴みます。ヘジュンは、毎日毎晩、ソレを見張っていて、彼女に惹かれていくんです。ただ、見るだけの存在なのに惹かれていく姿が良く描かれていました。

 

 

最初の事件は、ヘジュンがこだわっていて、ある結末を迎えるけど、そこで、ヘジュンは捜査の相手に好意を持ってしまった自分を恥じて、ソレに別れを告げるんです。ま、どっぷり付き合っていた訳ではないので、何ていうのかな、もう、二度と会わないというような決別をするんですけど、ソレの方は、そんなツンをしたヘジュンに、ぐっと惹かれていくんです。それまでは、ヘジュンには妻もいるし、ちょっと引いていたような気がするけど、彼女の中で、必要な存在に変わっていったのだと思いました。

 

 

そして、第二の事件。ヘジュンの住む場所に引っ越したのは、ソレの意志だったと思います。ソレと夫は、どこかに逃げなければいけない状況になって、ヘジュンがいる場所を見つけて追ってきたんです。もちろん、新しい夫は、ヘジュンの事は何も知りません。ま、出会ってから、問題が起きていくんですけどね。二人が再会したことで、新しい事件は始まったのかなと思いました。

 

ヘジュンの目線で映画は進んで行くので、途中では、ソレの気持ちはほとんど解らないし、本当は何が起こっていたのか解らないのですが、最後の最後で、ソレの言葉によって、真実が解かってくるんです。ヘジュンは、のほほんとしていて、深く考えているようで、ソレの思いまでは到達していないんですよ。おまえ、考えが浅いぞ!って叩きたくなるけど、まぁ、そういう性格だから、沢山の事件も解決してきたのだろうとは思いました。でも、奥さんの事を、もう少し考えてあげるべきだったんじゃないの?って、私は思っちゃったな。色々と巻き込んでおきながら、奥さんの事は、ほっときっ放しだったので、それは、ダメでしょって思っちゃった。

 

 

ソレを好きになったのは、まぁ、仕方ないですね。これだけ美しい人だし、彼女を24時間監視していて、見つめていたなら、惹かれるだろうなとは思いました。でもさ、奥さんもいるんだから、もう少し考えるべきだったよね。結構、考え無しに、平気でしゃべっちゃうから、後から困ったことが起きるんです。もう少し考えようね。

 

ネタバレは出来ないから、詳しくは書けないけど、日本・埼玉で、母親の訪問診療をしていた医師に、死んだ母親を生き返らせろと言って、出来ないと言ったら散弾銃で撃って殺害したという事件があったでしょ。それとは、内容が違うけど、母親が死んだから復讐をするという事件が、映画の中に出てきます。本当なら、母親が生きている時に謝罪させて、被害を補填させるべきなんだけど、何で死んでからだったのかな。ちょっと不思議でした。

 

 

この映画、監督も仰っていたのですが、最初は、きっと主人公・ヘジュン目線で観てしまうと思いますが、2回目で、ソレ目線で観ていくと、面白いらしいです。確かに、私は、今回はヘジュン目線で観ていました。きっと、ソレ目線で観てみたら、ストーリーの裏面も観れて、倍楽しめそうな気がしました。だって、ソレ目線だと、自分を疑っているウザい刑事と思っていた男が、段々と魅力的に見えてきて、ストーカー野郎と思っていた男が、自分をいきなり振る訳だから、それにズキュンと来ちゃうかもしれないなと思いました。面白そうでしょ。

 

だから、まず、ヘジュン目線で観て、内容を把握する必要があります。理解出来ていないと、裏面も読めないので、これは必須だと思います。そして、ソレ目線を観る為に、再度、観に行くと、面白そうだなと思います。私も、もう一度、今度はソレ目線で観たいなと思っています。そうすると、もっと、ソレの愛が理解出来るかもしれないなと思いました。ヘジュン目線だと、ちょっと、おバカなので、彼女が彼の事をどれ程思って行動していたのかという事が、後から解るけど、その度々では解らないので、ちょっと寂しいんです。先に解っていれば、ソレに、別の方法を考えた方が良いよって助言してあげたくなるでしょ。それも楽しめそうなんです。

 

 

この映画は、色々な観方が出来て、本当に面白い映画だと思います。一見、普通の殺人事件のサスペンスに見えるけど、その心情の動き方が面白いので、楽しめると思います。私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は好きな映画かな。ソレ役のタン・ウェイさんが美しくて、どこかほっておけないタイプに見えて、とっても良きって感じです。音楽も印象的なんだけど、もう、一杯書いちゃったから、この辺で止めておきます。ぜひ、観に行ってみてください。2023/2/17に公開です。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「別れる決心」

 

 

 

 

 

 

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