「グリーン・ナイト」美しいトールキンの世界を味わってみてはいかがですか?今回はA24版です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「グリーン・ナイト」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

アーサー王の甥であるサー・ガウェインは、正式な騎士になれぬまま怠惰な毎日を送っていた。クリスマスの日、円卓の騎士が集う王の宴に異様な風貌をした緑の騎士が現れ、恐ろしい首切りゲームを持ちかける。挑発に乗ったガウェインは緑の騎士の首を斬り落とすが、騎士は転がった首を自身の手で拾い上げ、ガウェインに1年後の再会を言い渡して去っていく。ガウェインはその約束を果たすべく、未知なる世界へと旅に出る。

というお話です。

 

 

アーサー王の甥であるサー・ガウェインは、まだ正式な騎士ではなかった。彼には人々に語られる英雄譚もなく、ただ空虚で怠惰な日々を送っていた。そんなガウェインを心配した母親は、ある計画を実行する。

 

クリスマスの日。アーサー王の宮殿では、円卓の騎士たちが集う宴が開かれていた。その最中、まるで全身が草木に包まれたような異様な風貌の緑の騎士が現れ、“クリスマスの遊び事”と称した、恐ろしい首切りゲームを提案する。その挑発に乗ったガウェインは、アーサー王の剣を借り、彼の首を一振りで斬り落とす。

 

 

すると、緑の騎士は転がる首を堂々と自身で拾い上げ、「1年後のクリスマスに私を捜し出し、ひざまずいて、私からの一撃を受けるのだ」と言い残し、馬で走り去るのだった。それは、ガウェインにとって、呪いと厳しい試練の始まりだった。

 

1年後、ガウェインは約束を果たすべく、未知なる世界へと旅立ってゆく。気が触れた盗賊に襲われ、身包みを剥がされて縛り上げられてしまうが、残っていた剣で縄を切り、先へ進む。彷徨う巨人に出会い先へ進みたいと相談し、言葉を話すキツネが彼の後を追い、首を切られたという乙女の願いを叶え、緑の騎士が待つという教会に程近い場所に城を持つ主人と奥方に出会い、不思議な誘惑を受けて逃げるように教会へと向かう事になる。

 

 

生きている者、死んでいる者、そして人間ですらない者たちが次々に現れ、彼を緑の騎士のもとへと導いてゆく。ガウェインは、緑の騎士との約束を守ることが出来るのか。後は映画を観て下さいね。

 

この映画、素晴らしく美しい映画でした。トールキンということで、ロード・オブ・ザ・リングを思い出すような雰囲気で、その世界観はホビットが出て来そうでした。特に、巨人が歩いていた場面は「進撃の巨人」のようで、これくらい美しく作るなら、実写版を作ったとしても、お笑いにならないだろうなと思いました。ファンタジーを作るなら、ここまでやって欲しいですね。

 

 

原作をまだ読んでいないのですが、これはぜひ読んでみたいと思いました。アーサー王の甥のお話でした。王の甥ということで、甘やかされて育ち、放蕩息子と言ってよいような生活を送っているんです。飲み歩き、娼婦と遊び、騎士としての心得も技術もなく、こんな状態で、もしもアーサー王に何かあったらと、ガウェインの母親は心配したのだと思います。そして、ある計画を思いついたんです。

 

何も知らないガウェインは、調子に乗って、緑の騎士の挑戦を受けて、彼の首を切り落とします。騎士たちが、誰も受けなかった遊びを、ガウェインだけが受けたというのは、経験も無く、先の事が読めないという事なのでしょう。そして、1年後に約束を守れと言われて、呆然とするんです。遊びと言われても、約束は約束です。相手の首を切り落としたのですから、自分の首も差し出さなければなりません。

 

 

母親は、息子が命がけの旅に出る事になるのを知りながら、この計画を立てました。何故なら、このまま息子が成長し、騎士にでもなったら大変な事になるという事を予言したからでしょう。ガウェインの母親は、魔女と言われている人物ですので、良い未来にするために、「可愛い子には旅をさせよ」という諺通りの行動をしたのでしょう。

 

旅については、あまり詳しくは書けません。これこそ、ネタバレになっちゃいますからね。ちょっとだけ書くと、ガウェインに付いてくる狐ちゃんは、彼を守っているようでした。旅の途中で出会う人々たちは、ほとんどが恐ろしい人でした。それらが、現実なのか夢なのか、それもわかりません。でも、それは緑の騎士に会う前に、ガウェインが首を差し出す心構えをさせるためのものだったように思いました。

 

 

それほどの過酷な試練を息子に与えなければいけないほど、アーサー王の後を継ぐのは難しい事で、国を収めていくためには、試練に合格しなければという事なのでしょう。そりゃ、そうですよね。沢山の人々の命を預かることになる訳ですから、適当な王様では困ってしまいます。酷い王に仕えるほど、悲しいことはありませんから。

 

アーサー王というと、エクスカリバーを手に入れて、円卓の騎士太刀を従えて、国を納めた素晴らしい王ということばかりがお話になっていますが、甥の話は知らなかったので、こんなダメダメな甥っ子がいたんだなと初めて知りました。アーサー王の姉の息子らしいです。アーサー王とグィネヴィアとの間には、子供はいなかったのかな。今回の映画では、アーサー王と女王としか記載がないので、グィネヴィアでは無いかもしれません。グィネヴィアはランスロットと不倫しちゃったりがあるので、歳をとったアーサー王の横には、違う女性が女王として座っていたのかな。

 

 

上に立つ者は、それなりの試練を受けて、覚悟を持って、その仕事につかなければならないという教訓を与えてくれているのかなと思いました。よくいますよね。俺は社長だというアホな経営者。バカでも社長にはなれるんです。でも、続けて行けるかどうかは能力によるんです。それと一緒で、王になるには、それなりの能力と意識が必要だということなんです。うーん、考えさせられます。

 

それにしても、この映画、本当に美しかったです。内容は、ファンタジーなので、好き嫌いがあると思いますが、映像は誰が観ても美しいと思うんじゃ無いかな。こだわりも強いので、観ていて楽しいです。私は、とっても好きでした。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。この映画の雰囲気は、いつまでも観ていたいと思うような映像でした。キツネちゃんも、CGなのですが、結構、最初の方はリアルで可愛かったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「グリーン・ナイト」