「わたしのお母さん」母と合わない娘を描いていました。母を愛していても、それは仕方の無い事です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「わたしのお母さん」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

3人姉弟の長女で現在は夫と2人で暮らしている夕子は、母の寛子と一時的に同居することに。寛子は明るく社交的な性格だったが、夕子はそんな母にずっと苦手意識を抱えていた。不安の中で同居生活を始めた夕子は、昔と変わらない母の言動にストレスを募らせていく。そしてある日、母娘の関係を揺るがす出来事が起こる。

というお話です。

 

 

夫と二人で暮らす夕子。子供はいないが、共働きでそれなりに幸せに暮らしていた。ある日、実家に母親と一緒に暮らしている弟から連絡があり、母親を預かることになる。

 

夕子は3人姉弟の長女で、父親を早くに亡くし、母親が一人で3人の子供を育ててくれた。しかし、夕子は子供の頃から母親が苦手で、関係はあまり良くなかった。母親は夕子の弟である長男家族と一緒に暮らしていた。実家に弟夫婦が一緒に住んでいたのだ。ある日、母親が天プラをしていて火事を出してしまい、そのリフォームのために、母親を預かることになったのだった。

 

 

夕子のマンションに暮らし始めるが、広い家では無いので、ちょっと窮屈な暮らしになってしまう。でも、短期間だからと夫に話して、我慢していると、ある日突然、義妹が実家にあった母親の荷物を全部送りつけてきた。母親と義妹も、あまり関係は良くなかったのかもしれない。とりあえず荷物を積み上げ、そのまま暮らすこととなる。

 

母親と一緒に暮らし始めた夕子だが、やはり母親とは合わない。子供はまだ出来ないのかとか、毎日の生活態度にまでも口を出す母親。自分の考え方が全て正しいと思っている母親は、夕子がやることなす事、気に食わずに口を出すのだった。ストレスが溜まった夕子は、職場の飲み会でハメを外してしまい、泥酔して帰ってくる。そんな夕子に激怒した母親に、とうとう耐えられなくなり、言い合いをしてしまう夕子。

母親は、怒って実家に帰ってしまうのだが…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、微妙な母親と娘の関係を描いていて、「母性」という映画とも違うのですが、何とも言えない母親の強引さが描かれています。その強引な中には、母親の愛情が詰まっていたと思うんですが、女同士という部分で、どうしても女の厭らしさのような、”女”という性の部分が出てきてしまい、汚いという感情が入ってしまっていたのかなと思いました。

 

この母親なのですが、はっきり言って、よくいるタイプだと思います。道端で知り合いの方と出会うと、平気で長話をその場で続けてしまったり、人と褒め合っているように見えるけど実はけん制し合っていたり、とにかく、自分が中心に世界が周っているオバサンって感じでした。私も、このタイプは苦手なんです。

 

 

元々、私は、話すのが苦手で人の話しを聞くタイプでして、聞き上手と言われることも多いので、それが仕事で役に立っているようです。この人なら話せるとわかると、ずーっと話している人っているんですよ。筋が通っていれば良いのですが、途中で全く変わっていたりして、一応、必死で理解するようにしているのですが、時々、頭の中がグルグルしてしまいます。(笑)

 

そんな母親で、夕子はどちらかと言うと大人しい方なので、いつも言われたら言われっぱなしになってしまい、責められるばかりになってしまうんです。言い返したくても、ああ言えばこう言うと言う感じで、返されてしまうので、面倒臭くなってしまうんです。凄く夕子の気持ち、解りました。子供の頃から、ずーっとこのお母さんだったら、そりゃ、辛いだろうなぁ。特に、長女なので、弟妹たちの面倒をみながら、怒られるという事だったんじゃないかなと思うと、可哀想でした。

 

 

母子でも、どうしても合わないってありますよね。このお母さんは、母性はあるようでしたが、どうも、子供は所有物的な考え方だったんじゃないかな。自分の子なんだから、自分のいう事を聞くのは当たり前くらいに思っていそうで、ちょっと怖かったです。石田えりさんが演じていて、その強い感じが、そんな性格を表していました。井上さん演じる夕子にキツイ言葉を浴びせると、もう夕子が委縮する感じが、よく描かれていました。実際に、こんな母娘っているんだろうと思います。

 

お母さんは、きっと夕子を可愛がっていたんだと思いますよ。ただ、何かを言うと、夕子が委縮しているのが解るので、イライラしたんじゃないかな。何で私の言う通りにならないの?って思って、私の娘なら、私のいう事が解るハズなのにと思っていたのだと思います。うーん、いるいる、こういうお母さん。私は、母親とは仲が良いので、こんな思いをしたことが無いのですが、時々、見ていると、友達の中にもいます。私はいつも、何で嫌なら言い返さないんだろうと思うけど、その母娘には、それなりの何かがあるんだろうと思って、何も言えません。

 

 

母親と娘の関係って、難しいと思います。きっと、母親と息子よりも、女としての敵対心のようなものも出てきて、娘として愛していても、嫉妬心のようなものが生まれてくるんじゃないかしら。うーん、でも、私には、この映画、ちょっと難しかったかな。だって、こんな風に、母親に遠慮とかしたこと無いし、キツい言葉を投げかけられたことも無いし、喧嘩をしても直ぐに冷静になると謝っちゃうし、もう、私も大人なのに、まだまだ母親に甘えているしね。年を取っても、母親には甘えちゃうんです。なので、この親子のような関係が、イマイチ、解りませんでした。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。私には、ちょっと解りづらい母娘関係でしたが、確かに、こういう母娘はいますし、見たことがあります。でも、この心理的な部分は、難しかったです。でもね、母と娘の関係の難しさを、よく描いていたと思いました。その辺りは、理解出来たと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「わたしのお母さん」