TIFF2022「アシュカル」人体発火らしいけど”プロメア”や”炎炎~”とは違うみたい。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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TIFF2022 コンペティション部門

 

「アシュカル」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

チュニス郊外のジャルダン・ド・カルタージュは、ジャスミン革命で崩壊したザイン・アル=アービディーン・ベン=アリー政権下で都市化が進められた地区だ。革命により建設が中断し、廃墟となっていたこの地区の建物で黒焦げの死体が発見される。ガソリンなどの痕跡はなく、自然発火したとしか見えない奇妙な死体だった。

 

 

ふたりの刑事ファトマとバダルがこの事件の捜査を開始するが、同様の事件が連続して発生し、謎はさらに深まっていく。ファトマは、父親が現政権を指示していなかったようで、警察内部でも爪弾きにされていた。コンビのバダルが彼女を庇うが、簡単にはいかない。そんな問題がありながらも、ファトマは焼死体の事件を追って行くのだが、次々と焼死体が見つかり、どうしようもなくなっていく。

 

実は、アリー政権下で都市化が進んでいた時、一人の人物が焼身自殺をしたことがきっかけとなり、ジャスミン革命が起きたようだった。まるで、その時の亡霊が操っているかのように、次々と死体が重なっていく。そして、ファトマの目の前でも・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、私、よく理解が出来ませんでした。人体発火とかいうから、「プロメア」とか「炎炎ノ消防隊」とかっていう感じで、その現象を解明してくれるのかと思ったら、全く解明はされず、うーん、何が言いたかったのかしら。よく意図が読めずに終わってしまったので、私の解釈として感想を書いていきます。

 

主人公のファトマは、革命時の父親の立場が旧政権だったのか、周りから疎まれています。女で警察官だということも、よく思われていないのかもしれません。そんな中で、焼死体が発見されます。焼死体というと、革命が起きる発端となった焼身自殺が思い出され、今回も何か意図があるのかもと思われるのですが、全くの謎です。まして、ガソリンを被った跡が無いので、焼身自殺でもなさそうです。

 

 

そして、その1件では終わらず、次々と焼死体が見つかり、謎は深まるばかり。警察の中では、また政権をひっくり返すためなんじゃないかと、ファトマが周りから以前にも増して、責められる状態となります。ファトマは、必死で捜査を続けますが、手がかりはなく、死体は増えるばかり。

 

これ、焼身自殺らしいんですが、ガソリンも使っていなくて、人体の中から発火しているのではないかと思われるんです。もちろん、どんなに調べても謎は解けません。

 

 

せっかく革命が起きて、国が良くなるかと思っていたけど、全くよくならず、反対に腐敗が進んでいる姿が描かれているので、人々の中に溜まった不満が、もう一度、前の政権に戻りたいと思って、自分の中から発火しているのかなと思いました。政権に不満がある人が、どんどん発火して焼死体となっていく。焼身自殺が発端となって、前回は革命が起きたのに、今度は起こらない。不満を持つ人は増えていき、どんどん死んでいく。じゃ、どうするのかというお話なのかなと思いました。

 

うーん、あまり国の情勢などを知らないので、何とも理解が出来ず、難しい映画でした。映像は綺麗でしたけどね。そうそう、映画の舞台となっていた、廃墟となった沢山の建物に驚きました。それこそ、有名な建築家がランドスケープを考えて、夢の街ってのを作ったのだと思いますが、途中で政権が変わって、止まってしまうというのに驚きました。民主主義なら考えられないでしょ。途中で止めたら、利益にならないんですから。でも、共和制なら、政府が計画の責任を持っているのだろうから、止まっちゃうんでしょうね。びっくりです。

 

 

私は、この映画、うーん、お薦めしておこうかな。よく分からなかったので、何とも言えませんが、政権批判的な内容だったということで正解なら、チュニジアの歴史とか、現在の情勢とかを、少し調べてから観るのであれば、面白いかもしれません。知らないで観ると、私みたいに、???ということになるかもしれません。日本公開は決まっていませんが、もし、観る機会があるようでしたら、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「アシュカル」

 

人体発火といえば、コレでしょ!↓