「アムステルダム」
を観てきました。
ストーリーは
1930年代のニューヨーク。かつて第1次世界大戦の戦地で知り合い、終戦後にオランダのアムステルダムで一緒の時間を過ごし、親友となったバート、ハロルド、ヴァレリー。3人は「何があってもお互いを守り合う」と誓い合い、固い友情で結ばれていた。ある時、バートとハロルドがひょんなことから殺人事件に巻き込まれ、容疑者にされてしまう。濡れ衣を着せられた彼らは、疑いを晴らすためにある作戦を思いつくが、次第に自分たちが世界に渦巻く巨大な陰謀の中心にいることに気づく。
というお話です。
1933年、ニューヨーク。意志のバート・ベレンセンは、退役軍人の傷の治療をする病院を開院し、顔面を負傷して困っている人たちの治療を施していた。その中で、自ら痛み止めの新薬(ドラッグ)を開発し、元軍人たちと楽しく日々を暮らしていた。
そんなある日、第一次世界大戦時に戦場でお互いを守り抜くことを誓い合ったハロルドから連絡を貰います。彼は現在、弁護士となって活躍しています。彼が言うには、世話になったミーキンス将軍が突然死し、彼の娘・リズより遺体を解剖して欲しいと依頼されたというんです。彼女は、父親は殺されたと思っているようでした。
バートは、解剖なんて大学で教わっただけで、実際には2度しかやったことが無く、やりたくないと言うのですが、バートに頼むしかないと言われ、助手を頼りに解剖を行うと、将軍は、どうも毒殺されたらしい事が解ります。その事を、娘のリズに伝えると、彼女も狙われているらしく怖がっていて、バートとハロルドの目の前で殺されてしまいます。驚く二人に向かって”こいつらが殺した”という声が上がり、二人は殺人事件の容疑者とされてしまい、追われることに。
二人は逃げながら、戦中に負った傷を治す為にアムステルダムで療養していたことを思い出します。そこには、バートとハロルドが傷を治す為に滞在していて、ヴァレリーという看護師が二人と意気投合していました。、3人はお互いに命を守ると約束したのでした。しかし、アメリカへ帰って来てからはヴァレリーに連絡していません。
バートは、有力者であるトム・ヴォーズとその妻・リビーが怪しいのではと考え、屋敷を訪ねると、そこにヴァレリーが。彼女は、将軍殺害に関与しているのか。何故、将軍や娘までも、殺さなければならなかったのか。そして、バートたちは、ギル・ディレンベック将軍に接触してみることに。すると彼の周りに、驚くような陰謀を張り巡らせている組織がチラチラと姿を表している事が解り…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、実話がベースになっていて、この映画を観ただけでは、イマイチ、陰謀についての理解が薄いですが、解説などを後から読めば、富豪と大企業が、何故、こんな陰謀を巡らせたのか解ります。彼らに都合よく、お金が手に入るようにしたかっただけなんだと思うんですけどね。この陰謀は上手く行かなかったようですが、結局、第二次世界大戦が始まって、武器商人と言われる大企業は大儲け出来たのですから、彼らの勝ちかな。
映画では、バートとハロルドが、たまたま将軍と知り合いだったばかりに、真相の究明を頼まれ、その上、殺人の容疑者にされてしまうという、観ていると、「え?ちょっと、どういう事っ!」という感じで、いきなり、大騒ぎの展開になっていきます。そのスピードが速くて、ちょっと慌ててしまうほどでした。でも、容疑者として追われるようになってしまうと、突然にスピードが遅くなり、アムステルダムでの話が入ってきたりして、少し、眠くなったりしました。
元々、楽しい内容というより、社会性の強い作品で、それを、ちょっと面白おかしく作ってくれているので、見た目は楽しそうに見えるけど、実は真面目な話で、もしも、この計画が成功していたなら、今のアメリカは違う国になっていたという事です。自由な国アメリカなんて、言っていられなかったんじゃないかな。もっと、差別が広がって行ったと思います。
第一次世界大戦後に、混乱に紛れて、自分たちが覇権を取ろうと思った巨大企業たち。実話と言いながらも、本当にそんな事をするつもりだったのかは明らかではないですが、まぁ、そうなんだろうねっていうことで、この映画が出来たようです。そして、めちゃくちゃな事をしたけど、ちゃんとバート、ハロルド、ヴァレリーが問題を解決して、陰謀は崩れるのですが、直ぐに戦争が始まってしまったので、彼らはどうなったんでしょうね。ちゃんと逃げ延びることが出来たのかしら。それは、また、次のお話なのかな。
はっきり言って、観ていて、あまり面白いお話とは思えませんでした。裏の裏を読んだりすれば、あの頃のロス・チャイルドやロックフェラーなどが、どれだけ政権を左右してきたかが解かってくるのですが、映画では、そこまでは踏み込んでいなくて、政財界の闇を描いているというよりは、こんな陰謀があったけど、ヒーローたちが出てきて阻止してくれたよっていう、そういうサスペンス映画として作りあげられていたので、面白さが半減してしまったような気がします。でも、一般的には、この方が受け入れられやすいのでしょう。
クリスチャン・ベールとマーゴット・ロビー、ジョン・デヴィット・ワシントンのチームは、結構、面白いと思いました。みんな、タイプが違うので、バランスが悪そうに見えるのに、何故か、しっくりくると言う、独特な雰囲気が良かったです。クリスチャン・ベールが、またも奇妙な人物を演じていて、この人、カッコいい役も良いけど、変な役も上手いなぁ~って思いました。へろへろへろ~んって感じで、楽しいです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。映画として面白いかと言われると、ちょっと眠くなるかな~って感じですが、内容の裏を考え始めて、この時代の情勢を調べると、色々と面白いことが解ってくるので、もし、お時間があって、この映画の面白さを知りたいのでしたら、ネットで調べてください。ま、有名俳優の楽しいドラマを観たいという事でしたら、豪華俳優陣ですので、それだけでも楽しめると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「アムステルダム」