TIFF2022 ワールド・フォーカス部門
「パシフィクション」
を観てきました。
ストーリーは、
フランス領ポリネシア、タヒチ:フランス共和国高等弁務官のデ・ローラーは、上品な物腰で、沢山の客人を完璧にもてなすような人物ですが、それ以上に計算高く、現在は自国の利益より現地の人々に幸せに暮らして欲しいと考えていました。
日々、楽しく過ごしながらも、政治的な駆け引きをし、問題が無いように取り計らっています。公式レセプションへ出席したかと思うと、夜の歓楽街へ出かけていき、住民の本心を聞き、暴動などが起こらないように、細心の注意を払っていました。
そんな時、歓楽街のある店で、フランスの潜水艦が来ているらしいという噂を聞き付けます。調べてみると、潜水艦の艦長とその部下らしき人物たちが、何度か店に来ているらしい。夜にこっそりと沖から小舟で島に渡り、飲みに来ているらしい。
デ・ローラーは、潜水艦の乗組員たちが来ている店に行き、艦長と話をします。しかし、軍の秘密情報は話せないと、詳しい作戦名も教えてくれず、立ち寄っているだけだとはぐらかします。どうも、深夜には、女性を潜水艦に連れて行って楽しんでいるらしいという話も聞こえてきます。
デ・ローラーが心配しているのは、地元の反発です。ただ、飲み屋で飲んでいるだけなら良いですが、以前のように核実験を再開するのではないかとの憶測もあり、もし、再開されてしまったら、タヒチは大変な事になってしまいます。そして彼の心配は・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、うーん、根強く残っている核実験の噂を扱ったお話なのですが、今、もし核実験なんて行ったら、絶対に世界から大批判を浴びることになるので、無いとは思うのですが、一応、心配だというお話です。
私は、ブノワ・マジメルが主演だし、カンヌのコンペ作品だということで観に行ったのですが、うーん、あんまり惹きつけられなかったし、どうしてそんなに彼らが心配しているのか、イマイチ、解りませんでした。これ、きっと、フランスとかタヒチに関係する人には、凄く大切な事だし、自分の身に迫ってくる事なので、真剣に見られるんだろうけど、私には、ふーん?というくらいにしか思えず、話しも、とても大人しい展開で、解りづらいんです。
それに、ブノワ・マジメルさんが、貫禄付きすぎで、普通のオッサンになっていて、私の好みのオジサマじゃなーい!なんで、そんなになっちゃったの?もう少し、スマートな感じでやって欲しかったんだけど、貫禄あったなぁ。それに、彼の動きが、よく理解が出来ないんです。潜水艦の艦長が来ているなら、自分の国の軍に問い合わせてみればいいじゃないですか。直接聞いたって、何も言わないでしょ。高等弁務官なら、ある程度のこれからの計画は教えて貰えるんじゃないの?無駄な動きをしているようにしか思えず、凄く不思議でした。
そりゃーね、核実験をされちゃったら、またもゴジラみたいな子が生まれちゃうかもしれないし、海にどんな影響が出るか分からないから、ダメですよ。そりゃ、国連とかに訴えて、核実験を辞めさせるようにしなくちゃ。なのに、そんな政治的な動きを、この高等弁務官は、全くしないんです。オイオイ、本当にそんなんで大丈夫なの?って思っちゃいました。
なんか、この映画、あんまり楽しくなかったので、感想もあんまりありません。ごめんなさい。日本公開は決まっていません。どうなるのかしら。でも、難しいんじゃないかなぁ。
私は、この映画、一応、お薦めしたいと思います。フランスがタヒチ付近で核実験を行っていたという歴史がありますので、そんな歴史を知るためにも、観てみて損は無いと思いました。観る機会があったら、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「パシフィクション」