「ソングバード」感染症の拡大で人々が隔離されている世界を描いています。ちょっとムチャぶりです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ソングバード」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

2024年、新たな感染症の世界的拡大により外出禁止令が徹底され、ゴーストタウンと化した街。人々は日々検温を義務づけられ、発熱すると自動で通報、感染者は「Qゾーン」と呼ばれる隔離施設に収容される。免疫を持つ配達員ニコはパンデミック下で恋に落ち、ドアやスマートフォン越しに愛を育んできた恋人サラといつか触れ合うことを夢見ていた。ところがある日、サラが感染を疑われ「Qゾーン」に収容されそうになってしまう。

というお話です。

 

 

2024年、感染症の世界的拡大により、外出禁止令が徹底されていた。致死率は56%を超え、既に死者数は1億人を超えている。街はゴーストタウン化し、徹底した感染対策のもと、管理されていた。感染者は「Qゾーン」という隔離施設に収容されてしまう。そんな中、免疫者というウイルス免疫を持つ者が現れた。彼らだけは外出を許可されている。

 

免疫者であるニコは、外出禁止令下で、荷物の運び屋をやっていた。免疫を持たない人々は外に出れない為、色々なモノを配達して貰っていたのだった。免疫者は色々な場所を周る為、ウィルスを保有している危険があり、室内にいる人々との接触は出来ない。その為、沢山の人に配達はしているが、全く触れ合う事は出来ないのだった。

 

 

そんな世界で、ニコはある女性と出会い、恋に落ちる。ドア越しやスマホ越しでしか愛を交わせないが、いつの日にか、触れ合える世界が来ることを信じて、励まし合っていた。

 

ある日、サラが一緒に住んでいる祖母の具合が悪くなり、感染を疑われる。毎朝、検温を行い、行政に報告しないと、直ぐに衛生管理局が飛んできて、「Qゾーン」に運ばれてしまう。何とか次の日の朝までに熱が下がることを祈りながら、ニコに相談をする。

 

 

サラの窮地を察したニコは、何とか二人を逃がそうと、裏で行われているという免疫者の偽造パスを作ってくれる人物を探す。そして、いつも自分が荷物を運んでいる裕福な”グリフィン家”に聞いてみろという情報を手に入れ、グリフィン家を訪ねると、ある場所へ行くようにと言われるのですが、それは罠で・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

うーん、コロナ感染で考えられたストーリーのようで、確かに、リアルな雰囲気はありましたが、ちょっとどうなのかなぁ、って感じでした。こういうウィルス感染が広がってしまうと、やはり人を守る為に、色々な制限は仕方ないですよね。そして、もし、自分がかかってしまったら、自分だけ死ぬならまだしも、他人に感染させた場合、その人も死に至らしめてしまう。仕方がない事かもしれないけど、事によったら殺人になります。だって、解っていながら、人と接触したという事でしょ。これ、とても難しい問題だと思うんです。ウィルスのせいだから、責任が無いと言いながらも、その人が感染させなければ死ななかった訳ですから。



 

これを突き詰めると、どうしようもなくなるので辞めましょう。そんな世界の中で、人々には外出禁止令が出され、モノを運ぶには、免疫者が営む宅配便を頼むしかありません。この設定、凄くないですか?免疫者は宅急便の配達員をしていて、家の中にいる人達は、仕事も無く、お金を払うだけでしょ。もう、経済は回っていないってことかしら。

 

食料などは、国が配給するってことなのかな?その辺りの設定は何も考えられていないんです。食事もせずに生きろっていうのかしら。ただ、外出禁止令が発令されているというのは簡単だけど、では、どうやって人々は家の中で生活をしているのかという事まで、しっかりと設定していなければ、困りますよね。

 

 

なので、ニコやサラ、他の人々は、全く食事をしている場面が無く、ネットで配信を観ているとか、何故かマスクをして愛人に逢いに行くとか、そんな場面しかありませんでした。あ、ドローンで手助けをしているドーザーは、何か食べていたかしら。何となく、とっても詰めの甘い映画でした。

 

そして、あろうことか、サラが感染したかもしれないと言って、偽パスを作ろうとするニコ。おいおい、感染していたら、サラがウィルスをばら撒くことになるんだよ。何考えているんですか。もう、酷いのよ。自分さえ良ければ、人類なんて滅亡してもイイくらいの考え方なんです。そんなのが主人公じゃ困るでしょ。本当に危ない映画だなと思いました。その辺りは、もう少し考えようよ。

 

 

そんな展開なので、あまり共感は出来ませんでした。いくら何でも、人類を守るという基本は守って欲しかったな。どうしても彼女を助けたいなら、偽造パスを作ったのは100歩譲って許すとして、その後、彼女と自分をどこかに隔離するとか、感染疑いは無いと判るまでは外にウィルスをまき散らさない手立てを取って欲しいと思いました。

 

上辺だけの行動だとしても、やっぱり道徳上、それはやって欲しかった。そうでなければ、誰もマスクなんかせずに、ワザと周りにウィルスを撒き散らかすような人が現れるでしょ。日本でもいましたよね。コロナにかかったからって、どこか飲み屋に行って騒いだ人。ホステスさんとかに感染させてて、自分は亡くなったんじゃなかったかな。そんな人間がいるんだから、せめて、映画でだけは、嘘でも節度を持って欲しい。

 

 

今、本当に、まだコロナに感染して、死んでいる人もいるのですから、もう少し、なんとかならなかったのかな。道徳心は持ちながらも、若い恋人たちを上手く逢わせてあげるような、そんなストーリーにして欲しかったかな。無理やり、犯罪的な事をして、しあわせになるなんて、そんな事あり得ないんだから。まして、致死率56%でしょ。免疫者でなければ、死ぬでしょ。そんな世界で、ウィルスを撒き散らすような話にしないで欲しかった。

 

ま、でも、ドキドキもするような場面もあったので、面白かったとは思います。こんなメチャな設定でなければ、もっと楽しめたかもしれません。いやぁ、現実にコロナが、まだ収束していないので、その辺りが気になってしまって、色々とツッコミが多くなってしまいました。

 

 

私は、この映画、まぁ、お薦めしたいと思います。普通のアクションサスペンスストーリーと考えるなら、面白いと思います。でも、そこにコロナというようなウィルス感染の話を絡めているので、その辺りが引っかかったかな。ま、現実とは離して観るのでしたら、楽しめると思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「ソングバード」