「君だけが知らない」記憶喪失の妻と優しい夫。何の問題も無いかに見えるが実は…。二転三転します。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「君だけが知らない」

 

を試写会で観ました。

 

Fan's Voice独占最速試写会に参加させていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

事故で記憶喪失になってしまったスジンは、夫であるジフンのサポートで日常生活を取り戻しはじめるが、ある時から幻覚で未来が見えるようになり、周囲で不可解な出来事が起こるようになる。現実なのか、妄想なのか。境目がわからず、次第に混乱していくスジン。そしてある日、殺人現場を目撃した彼女は、それも幻覚と思われたが、実際に死体が発見され・・・。

というお話です。

 

 

山で事故に遭い、記憶を失ってしまったスジン。目を覚ますと、そこに待っていたのは夫のジフンだった。スジンは、夫・ジフンの献身的なサポートで、日常生活を取り戻し始める。夫は、以前からカナダへの移住計画を進めていた事を話し、早くカナダへ移住しようという。

ある時からスジンは、幻覚が見えるようになり、それが予知夢であると考え始める。エレベーターで子供に逢うと、子供が事故に遭う映像が思い浮かんだり、若い女性と手が触れると、彼女が乱暴される映像が頭に浮かぶ。恐くて、夫や警察を呼ぶのだが、そんな事が起こった痕跡は見受けられない。



 

頭が混乱し、何がどうなっているのか解らず、自分を信用しない夫を疑い始める。夫は本当に自分の夫なのだろうか。そんな中、街を散歩していると、ある女性から声をかけられ、同じ職場にいた女性だと分る。思い出せないが、彼女から、「ご主人と上手く行っているの?乱暴はされてない?」と聞かれる。以前、夫婦仲について相談していたらしい。

夫婦仲の悪い夫が献身的にサポートをし、一緒にカナダへ移住するなんて、どう考えてもおかしい。その上、職場に置いてあった夫の名刺の住所へ行くと、既に夫の会社は倒産していた。

その夜、出かけたらしい夫を追って家を出ると、同じマンションの他の部屋から、大きなスーツケースを持って出てくる夫の姿が・・・。後は、映画を観てくださいね。


 

この映画、ストーリーがとても良く出来ていました。沢山の謎と、伏線が張られているのですが、最後まで行き着くと、全て回収されているんです。予想を上回る展開が待っていて、二転三転していくので、本当に驚いて、最後は感動でした。

 

最初に、記憶喪失の女性が出てきて、夫が献身的にサポートをするという内容だったので、これ、よくありますよね。大体、夫が違っていて、事件に巻き込まれていてという展開だと思いますが、今回は、ちょっと違うんだよなぁ。

 

 

スジンは、記憶を失くしているので、フラッシュバックのように何か事件の事を思い出しているのかと思ったのですが、彼女が言うには、子供や女性にこれから起きる事を、自分が予知していると言い出すんです。交通事故だったり、爆発事故だったりと、予知夢を見て、直ぐに助けようとするのですが、どうしても助けられないんです。それを夫に必死で訴えるのですが、そんな事故は起きておらず、警察も困惑してしまいます。

 

この辺りで、もしかして、それこそ次元の違うところで事件が起きているのかなとか、この部分を何度も繰り返しているから未来が過去のように見えるとか、色々と想像をするのですが、この映画は、サスペンス映画で、SFやファンタジーでは無いんです。本当に良く設定を考えてあるので、最後まで行き着くと、あ、だからそうだったのかとか、それなら理解出来るなとかってなっているんです。これ、ネタバレ出来ないから、とっても感想を書くのが辛いんだけど、頑張ります。でも、面白かったですよ。

 

 

夫のジフンは、いつもスジンの事を心配していて、とても優しいんです。それが嘘とは思えないのですが、動きが怪しげなんですよ。家に帰ると、まるでモデルハウスのように綺麗になっていて、まるで生活感が無かったり、ジフンは、夜に出かけて行ったりするんです。誰が見ても、怪しい男のように見えますが、それが、スジンが見ているジフンなのか、本当のジフンなのかもよく解らないんです。

 

警察も、あまりにもスジンが訴えるので、色々と疑い始め、夫のジフンに、何かあると考え始めます。でも、もちろん事件は起きていないので、踏み込むことは出来ないんです。そんな時、結婚式写真の違和感に気が付いて、ある盗難事件の監視カメラに映っているジフンを見つけるんです。そこから、段々と、ジフンの本当の顔が見えてきます。

 

 

最初の一転くらいの時は、まぁ、そうだろうなぁと思っていたのですが、それが二転三転すると、もう、頭は付いて行きません。驚くことばかりで、最後まで息が付けない感じでした。ジフンがとっても怪しいんだけど、でも、彼はいつもスジンを助けようと動いているので、何が何だか解らなくなってくるんです。邪魔なら殺せばよいだけだけど、ジフンの目には、愛がありそうに見えるんです。どういう展開になるか、楽しみにしてください。

 

それにしても、主人公のスジン、記憶喪失として静かにしている時点では良かったのですが、予知夢を見るようになり、夫を疑い始めたくらいから、もう、あまりにも自分勝手に騒ぐので、ウザい女だなって思ってしまいました。もっと冷静になって、よく考えろよって思ったけど、考えてみれば、ずっと薬を与えられていて、精神が安定していないからの事だったんだなと納得しました。通常、妻が訳の分からない事で、こんなに騒いだら、メンタルクリニックに連れて行くだろうけど、様々な事情から、それが出来なかったんでしょうね。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは面白かったです。良く出来ているストーリーだと思いました。見事に全ての謎を回収してくれて、伏線も回収し、スッキリした終わり方にはなっていますが、とても切なくて、悲しい最後でした。泣けてしまったので、超を2つにしたかったのですが、スジンがしつこく騒ぎすぎる部分があり、そこが嫌だったんですよねぇ。後の事を思えば必要なんだろうけど、まるでオオカミ少年みたいで、イラついちゃったんです。ごめんなさい。でも、良く出来た内容でした。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

P.S:この映画を観ると、もうすぐ公開の邦画「ある男」が気になり始めます。あちらは愛した夫が別人だったというお話でしょ。違う話だけど、アプローチ部分が一緒なので、気になります。

 

 

「君だけが知らない」