「ブロンド」あのマリリン・モンローの歴史を映画化していますがフィクションです。実話ではありません | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ブロンド」

 

をNetflixで観ました。

 

ストーリーは、

 

1933年、ロサンゼルス。幼いノーマ・ジーンは、誕生日のプレゼントとして、母親から写真を見せられる。「あれがお父さんよ。」と言われ、見ると、どこかの俳優のような写真が飾ってある。誰にも言っちゃいけないし、見せてはいけないと言われるが、ノーマはいつか父親が迎えに来てくれることを夢見ていた。

ある夜、大規模な山火事が起き、酔った母親はノーマを連れて、父親の屋敷がある場所へ向かう。しかし警察により通行止めがされており、先へ進めずに折り返すことに。ノーマは、「近くにパパが住んでいるのになんで会いに行けないの?」と聞いてしまい、激昂した母親に暴力を受けてしまう。家に着くと、そのまま浴室に連れていかれ、熱い浴槽に沈められ、今にも死にそうになるが、何とか抜け出して、隣家へ助けを求めに行く。母親は精神の病気として病院に入れられ、ノーマは養護施設へ入ることになる。



 

成長したノーマは芸能界入りし、オーディションを受けに行くと、大物プロデューサーはセリフを読んでいる途中でノーマを強姦する。それでも我慢したノーマは、役を手にする事が出来る。演技ではなく、身体で役を得た出来事は、その後、ノーマのトラウマとなってしまう。

その後も、性の対象としての役ばかりだったが、俳優養成所に通い始める。俳優養成所で出会ったチャップリンの息子とエドワード・G・ロビンソンの息子と出会ったノーマは、二人と意気投合し、3人で愛し合うなどしていたが、マスコミに漏れて、マネージャーから2人との付き合いを禁じられる。

その後、元野球選手と結婚したノーマだったが、セックスシンボルとして映画に出続けるノーマに耐えられなくなった夫がノーマに暴力を振るい、二人は破局してしまう。



 

劇作家のアーサー・ミラーと出会ったノーマは、彼の脚本について自分の考察を語り、自分ならどう演じるかを見せる。ノーマに新しい魅力を感じたミラーは彼女を気に入り、ノーマも彼の才能に魅了され、二人は結婚することとなる。やっと理想の結婚を手に入れ、幸せな生活が待っていると思っていたのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

この映画、ベネチア映画祭で酷評されたとのお話がありましたが、確かに、観ていて、凄く辛い映画でした。この映画は、「ブロンド」という、マリリン・モンローをモチーフとした原作小説を映画化したもので、マリリンの自伝ということではないそうですが、やはり、マリリン・モンローとして描いているので、こんな酷い事をされていたのかと思うと、いたたまれなくなりました。

 

 

この時代、女性は性の対象としか見られていなかったのかしらと思うほど、セックスシンボルとしてしかマリリンを周りが見ておらず、最初は、それに抗おうと、演技を勉強したり、考察したりしているのですが、もう、あまりにも性の対象としか見て貰えないので、諦めてマリリンを演じていたというような感じでした。

 

確かに、美しくて、スタイルも良くて、完璧と言って良いほどのセックスシンボルだったのかもしれませんが、彼女は人間なんですよ。人格を無視したように、そればかりを映画で描かれたりしても、嫌になるだろうと思いました。それに、彼女が仕事を貰おうとすると、誰もが彼女の身体を代わりに求めてくる。あり得ないと思いましたが、オーディションに行くと、その場で後ろからとか、信じられませんでした。昔は、あんなことがまかり通っていたんですかね。

 

 

有名になってからも、彼女の味方は全くと言って良いほどいないんです。この時代、マネージャーを女性にするとかは無かったのかしら。いつも、お金の事しか考えていないような男性ばかりが周りにいて、結婚した相手は味方になってくれるかと思ったのですが、彼女がセックスシンボルとして映画に出ることが我慢できず、上手く行かなくなるんです。

 

ノーマは、お金の為に働かなければといつも思っていて、自分を晒すことでしかお金を稼げないと思っていたので、結婚しても仕事を続けているんです。ミラーと結婚した時は、少し家に入っていたようですが、流産をしたりで、精神的に不安定になり、彼とも続きませんでした。

 

 

思ったのですが、いくら時代がそうだったからと言って、いつもいつも、男性に厭らしい目で見られていて、仕事をしようとすると性的な事が付いて回ってくるだなんて、女性として耐えられないと思います。きっと、ノーマだって、仕事は精一杯やりたいと思っていただろうし、演技の勉強もしていて、容姿ではなく演技で評価されたいと思っていたと思うんです。でも、どうしても、いつも容姿とかスタイルだけで評価されてしまう。どうしようもないジレンマだったんじゃないかと思います。

 

それにしても、この映画に出てくる男性たちは、”クソ野郎”でした。何なの?その、女性を道具くらいにしか思っていないのって。信じられません。観ていて、胸くそ悪いと思いました。チ〇コ、噛み切ってやりなさいよって思っちゃいました。マジでクソです。全て犯罪ですからね。こんな、無理やりって、あり得ないです。

 

 

とにかく、性描写が多い映画で、ノーマ役のアナ・デ・アルマスさんも、トップレスシーンが多いです。マリリン・モンローに似ているし、アナ・デ・アルマスさんも、凄くチャーミングで素敵ですよね。彼女には、もっと、アクション映画とか、色々な映画で活躍して欲しいけど、この映画は、あまりいただけないと思いました。彼女の汚点になるんじゃないの?実力のある女優さんなのに、こんな下品な役をやらせるなんて、ちょっと酷いと思いました。

 

自伝映画ではなくフィクションですと言ってはいますが、これほどマリリン・モンローが、身体で仕事を取っていたというような描写が多いのでは、彼女の評価に泥を塗ることになるんじゃないかと、ちょっと心配になるほどでした。観ていて、本当に嫌になるほど性描写が酷かったです。これ、女性なら、凄く違和感を覚えるんじゃないかな。もう、嫌らしいとか言うのを超えて、気持ち悪いんです。さすがに、ここまではノーマだって、やっていなかったと思うけどなぁ。ま、フィクションですからね。

 

 

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁ~というくらいです。きっと、あまりにもノーマを性的な道具としか観ていないシーンが多いので、観ていて気分が悪くなると思います。でも、アナ・デ・アルマスさんはかわいいし、とてもマリリンに似るように演じているので、そこは見物だと思います。演技は素晴らしいんだけど、この描写はどうなのかしら。問題が残りそうな作品だと思いました。ぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんでくださいね。カメ

 

 

「ブロンド」