「スペンサー ダイアナの決意」クリスマスの3日間それまで積み重なった苦しみが彼女の中で爆発する。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「スペンサー ダイアナの決意」

 

を観てきました。

 

Fan's Voice独占最速試写会に参加させていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

1991年のクリスマス。ダイアナ妃とチャールズ皇太子の夫婦関係は冷え切り、世間では不倫や離婚の噂が飛び交っていた。エリザベス女王の私邸サンドリンガム・ハウスに集まった王族たちは、何事もなかったかのように過ごしている。息子たちと過ごす時間を除いて、ダイアナが自分らしくいられる時間はどこにもなく、ディナー時も礼拝時も常に誰かに見られ、彼女の精神は限界に達していた。追い詰められたダイアナは故郷サンドリンガムで、その後の人生を変える重大な決断をする。

というお話です。

 

 

1991年、クリスマス。英国ロイヤルファミリーの人々は、いつものようにエリザベス女王の私邸サンドリンガム・ハウスに集まったが、例年とは全く違う空気が流れていた。

ダイアナ妃は自分で車を運転しサンドリンガムに向かっていたが、途中で道に迷い、苦慮していた。嘗て知ったる故郷の地なのだか、全てが変わっていてよく解らない。何とか道を探し、遅刻してサンドリンガムに到着したが、そこには王室のしきたりに厳しいグレゴリー少佐が待ち構えていた。

チャールズ皇太子とダイアナ妃の仲は冷え切り、不倫や離婚の噂が飛び交う中、世界中がプリンセスの動向に注目していた。マスコミも彼女を追い、サンドリンガムに押し寄せていた。そんな状況でダイアナは精神的に追い詰められ、自分でもどうしたら良いのか解らない。



 

クリスマスの3日間、ダイアナにとって、二人の息子たちと過ごすひと時だけが、本来の自分らしくいられる時間だった。息がつまるような王室のしきたりと、スキャンダルを避けるための厳しい監視体制の中、身も心も追い詰められ、極限状態に達していた。

ダイアナは、サンドリンガム・ハウスの隣にあるスペンサー家の古い家を眺めながら、幸せな子供時代を過ごした故郷でもあるこの地で、人生を劇的に変える一大決心をする。それは、自分の心に正直に向き合うことだった。後は、映画を観てくださいね。

 

 

昨日、感想を書いた「プリンセス・ダイアナ」というドキュメンタリー映画と合わせて観ていただきたい作品です。ドキュメンタリーの年表で言うと、1992年の別居発表のちょうど1年前のクリスマスの出来事を描いています。たった3日間のお話ですが、ここに至るまでに、自殺未遂や、過食症、うつに陥り、長く苦しんでいて、この3日間も、この病に苦しんでいます。

 

王室のしきたりもあるだろうけど、チャールズの浮気が原因なんだから王室が対処すべきですよね。それなのに、何の助けもせず、しきたりに沿った行動をするようにと言うだけなんです。酷いでしょ。人間はロボットじゃないんだから、夫が結婚式当時から浮気をしていて、愛人と全く別れる気が無いと言われてしまったら、自分の存在価値を疑ってしまい、段々と狂って行くのは当たり前じゃないですか。そんなの誰でも解るのに、何で王室の方々も、仕えている人たちも、理解してあげようとしなかったのかしら。不思議でした。

 

 

誰だってそうでしょ。結婚しましょと決めて、まるでおとぎ話のような結婚式を挙げて、子供が出来てとなったんだから、ダイアナ妃は、夫は自分を愛してくれていると思って、愛し返していたと思うんです。でも、気が付いたら、チャールズには昔からの愛人がいて、ダイアナの事を、横に置いておく美しい人形のように思っていたなんて、そりゃ、ショックでしょ。世間体の為に美しいダイアナを横に置いているだけで、愛していないと分かったら、苦しいですよね。だって、自分は無垢な状態で、王子様の所にお嫁さんに来て、王子様を愛していたんだから。本当に、この気持ちを考えたら、許せない気持ちで一杯になりました。

 

特に、ドキュメンタリー映画を観てから、この”スペンサー”を観まして、この3日間に来るまでの出来事と、この後に起こる出来事を理解した上での鑑賞だったので、だから、こんな表情をしているのだということが理解出来て、苦しくなりました。この3日間、ダイアナは、出来るなら、チャールズを振り向かせて、自分の味方をしてくれないだろうかと少しの期待を持っていたのではないかと思います。でも、彼は王室の一員であり、次期国王であり、王室と別の顔はカミラの方を向いていたんです。ダイアナと向き合う顔は持っていなかったんです。ダイアナは絶望して、色々な行動に出てしまいます。

 

 

でもね、ダイアナは、自分でも危ないと思っていたのか、息子のウィリアムとヘンリーに、「お母さんが変だったら、言ってちょうだい。」って言っていたんです。だから、ダイアナがおかしな行動をした時に、直ぐにウィリアムが声をかけに行くんですよ。この頃、子供たちも大変だっただろうと思います。まだ小学生の頃だと思うから、思春期に父親が浮気をしていて、母親が苦しんでいるなんて、耐えられなかっただろうなって思います。

 

映画の後に、英国王室ジャーナリストの多賀幹子さんがいらして、お話してくださったのですが、ウィリアムは子供の頃に苦労をしたので、自分の家族は仲良く幸せに暮らしたいと思って子煩悩になったけど、ヘンリーは、カミラに対しての恨みがどうしても消せずに、王室を離脱して、今度、本を出すけど、そこにカミラの実名で恨みを書くらしいとおっしゃっていました。もし、私も同じ立場なら、母を苦しめた女を義母だなんて認めたくないし、そんな女が女王になるのは許せないんじゃないかな。

 

 

内容に戻りますが、私、知らなかったのですが、チャールズは、カミラに贈った大粒の真珠のネックレスと同じものを、その後にダイアナに贈っているんですよね。いやぁ、酷い男ですよ。ダイアナは、そのネックレスを捨てたいのですが、皇太子に貰った贈り物を捨てるわけにいかないんです。

 

ゲス男だけど、一応、皇太子という立場なので、ネックレスを捨てるという事は、英国王室を捨てることになるんです。ここら辺が、とても苦しそうでした。普通の結婚なら、じゃ離婚しましょで終わるけど、英国と結婚したダイアナは、離婚したくても簡単には出来ないし、その子供は次期英国王になる人間なんです。連れて出て行きますなんて出来ない立場なので、大変だっただろうなと思いました。子供は大切ですもんね。

 

一応、この映画は事実に基づいた寓話ということなので、ダイアナに味方が居たかは解りませんが、映画では、彼女を理解するマギーという衣装係が出てきて、彼女の話し相手になります。途中で色々とありますが、マギーがいたことで、現実に留まることが出来たのかもしれません。それくらい、誰も味方が居なかったんです。

 

 

やっぱりチャールズは酷い男だと思いました。美しいダイアナと結婚して、子供も2人産んでくれて、理想の王妃がいるのに一切愛さず、カミラは年上で美しくもなく、友人の妻なのに、愛人として置いておくなんて、許されないでしょ。カミラだって、失礼な人間ですよ。どういう考え方をしてるんだって思います。こんな女が女王なんて、英国はどうかしています。

 

それにしても、クリステン・スチュアートさん、ダイアナさんに似ている訳ではないんだけど、その仕草や動きが、ダイアナそっくりなんです。だから、顔が違っても、ダイアナに見えてしまうんです。驚きました。ここまで寄せてくるかと言うくらいに、似ています。さすがだと思いました。

 

そうそう、”スペンサー”という題名ですが、ダイアナ妃の旧姓になります。”スペンサー”家に戻るという事をこの題名に込めたようです。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。この映画は、「プリンセス・ダイアナ」というドキュメンタリー映画と合わせて観て頂くことをお薦めします。でないと、3日間に、何故、こんなにダイアナが苦しんでいるのかという理由が解らないんです。説明をしてくれませんから。ぜひ、2作品とも、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「スペンサー ダイアナの決意」

 

「プリンセス・ダイアナ」