「LOVE LIFE」
を観てきました。
ストーリーは、
再婚した夫・二郎と愛する息子の敬太と、日々の小さな問題を抱えながらも、かけがえのない時間を過ごしていた妙子。しかし、再婚して1年が経とうとしたある日、夫婦は悲しい出来事に襲われる。そして、悲しみに沈む妙子の前に、失踪した前の夫であり敬太の父親でもあるパクが戻ってくる。再会を機に、ろう者であるパクの身の回りの世話をするようになる妙子。一方の二郎も、以前つきあっていた女性の山崎と会っていた。悲しみの先で妙子は、ある選択をする。
というお話です。
小さなNPO法人で働く妙子は、1年前に再婚した。義父には、あまり好かれていないが、再婚した夫・二朗は、連れ子の敬太も大切にしてくれている。その日は、息子の敬太がオセロ大会で優勝し、そのお祝いをしようと、部屋で用意をしていた。しかし、本当は、義父の誕生日もサプライズでお祝いしようとしていたのだった。
妙子が暮らす部屋からは、集合住宅の中央にある広場が⼀望でき、向かいの棟には、再婚した夫・⼆郎の両親が住んでいる。今日は、敬太のお祝いだからと言って、義父母も家に呼んでいた。小さな問題を抱えつつも、愛する夫と愛する息子・敬太とのかけがえのない幸せな日々を大切に生きていたのだ。
しかし、この日、夫婦を悲しい出来事が襲う。哀しみに打ち沈む妙⼦の前に⼀⼈の男が現れる。失踪した前の夫であり敬太の父親でもあるパクだった。再会を機に、ろう者であるパクの身の周りの世話をするようになる妙子。弱い立場のバクをほおっておけないと思ったようだった。
一方、⼆郎は以前付き合っていた山崎と会っていた。お互いに終わった事だと分かってはいるが、山崎は二郎を忘れられず、ずっと引きづっていたのだった。二郎は、そんな山崎を拒めず、逢いたいを言われると、つい、逢ってしまう。
哀しみの先で、妙⼦、はどんな「愛」を選択するのか。二郎はどんな「人生」を選択するのか。見失った二人の生活の行方はどうなるのか。後は、映画を観てくださいね。
人の人生は、何とも奇妙で、残酷なものだなと思わせる映画でした。主人公の妙子は、結婚していた夫が突然に失踪し、一人で子供を育てます。小学生ほどに成長した息子を連れて、二郎と再婚します。失踪した夫とどうやって離婚したのかなと思いましたが、まぁ、失踪届けを出してから、一定期間が経過して離婚できたのかな。で、二郎と新しい生活を始め、とても幸せそうなんです。
でも、話しが進んで行くと、二郎は以前に付き合っていた女性がいたけど、妙子に惹かれて彼女を振ったという事が解ってきて、妙子は略奪愛だった事が解ります。妙子の幸せの影に、不幸になった人がいる。妙子も、前の夫が突然に失踪し、必死で探していたという時間があり、夫のせいで不幸になったんですよね。二郎は、妙子と結婚して幸せそうだけど、実は、自分は初婚なのに妙子は連れ子がいる再婚で、両親に反対されて、結婚してしまった今も良く思われていないんです。みんな、自分の幸せを手に入れるために、誰かを不幸にしている。そんな現実が見て取れるんですね。
誰もがしあわせになりたいのだから、仕方ないことなんだけど、それぞれに、一応、他人の不幸の上に、自分の幸せは成り立っているという事を自覚するべきなんだよなぁと感じました。でも、観ていると、誰も相手が不幸になっている事を感じているようには見えないんですよ。生きていると、そんな事に構っていられないのかな。仕方ないとは思うけどね。
妙子は、自分はいつも正しくて、強い人間だから、人を助けてあげなくちゃいけないと思っているんだろうけど、凄く考え方が利己的で、空回りしているように見えました。NPOとかで、ボランティアをしている方に、時々、こういう考え方をする方がいらっしゃるのですが、ホームレスの方とか、生活保護を受けている方、障害を持っている方、可哀想に見えるのかもしれないけど、よっぽど、彼らの方が他の人たちより強いと私は思っています。
弱者と呼ばれる方々って、助けられる事を悪いとか、申し訳ないとは思っていないと思います。助けてくれて特をしたと思っているんじゃないかな。人の施しを受けられる人って、本当に貪欲で傲慢じゃなきゃ出来ませんもん。弱いからこそ、恥ずかしいとかみっともないと感じるけど、そうでなければ、もう開き直って強いんです。だから、生活保護の不正受給が沢山あるんでしょ。その辺りは、よく見極めないといけないんじゃないかな。
生活保護をしてあげるなら、どこか集合住宅に住んで貰って、行政が生活を管理しての生活保護なんじゃないの?自由に出来るお金を与えるのはおかしいと私は思っています。特に、外国人は、自分の国で保護を受けてくれないとね。自国じゃないのに、保護して貰おうなんて、虫が良すぎます。
この妙子の元夫も、韓国人でろうあ者なのですが、妙子は弱いと言っているけど、傲慢で人の考えを受容れない、強い人物だと思いました。韓国人なのに、日本で生活保護を受けたいとか、自国に帰りたいからお金を貸して欲しいとか、平気で言うんです。はぁ?と思いました。何年も失踪していて、妻と子に対しての責任も一切取らず、平気でそんな事を、元妻に言える性格に驚きました。狂ってますよ。妙子は、本当は凄く弱い人間で、誰かを助けているという事で、何とか自分を保つことが出来ているんだと思います。だから、相手を助けているつもりでも、助けている相手を、よく見れていないんです。
助けると言いながら、自分が助けられていて、自分は強いと思っているけど、実は弱くて、考えが一貫していないんです。そして夫の二郎もそうで、自分はしっかりしていて、妻を支えられると思いながら、実は、他の女性に言い寄られると、つい、よろけてしまう。ちょっとふわふわしているままなんです。
きっと、人間ってそんなもんで、自分はしっかりしていると考えているけど、実はふわふわしていて、日々に流されているのかなと、この映画を観て感じました。愛すべき生活は、そんな曖昧な日常から成り立っていて、白黒つけるのが良いのではなく、たまにはグレーでもいいじゃないという事なのかなと思いました。映画の中で、オセロをする場面が何度か出てくるのですが、白黒とクルクルと変わっていく日々だけど、それを細かく気にしないことが、生活していく事なのかなと思いました。
なんか、ちょっとジーンとくる終わり方でしたが、この後、二人はどうなるのかな。きっと、曖昧なまま、生活が続いて行くのかなと私は思いました。人間って、そんなもんでしょ。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。しっかりと白黒が付くような結末は付きませんが、それが愛すべき日々なのではないですかと訴えているようでした。私は、この雰囲気、好きでした。強いとか弱いとかではなく、良い塩梅で生きられたら、それがしあわせなんじゃないかな。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「LOVE LIFE」